:books:
achabooks.exblog.jp
  Top
冥府神の産声:北森 鴻
2010年 12月 12日 |


脳死臨調でリーダー的存在であった帝都大学医学部教授の吉井が刺殺された!かつて吉井の部下だった医療ライターの相馬は、やはり研究室を去った元同僚を追う。その男、九条は、新宿のホームレス街にいた。不思議な能力を持つ少女、トウトとともに…。九条と殺人事件との関係は?また、彼が行った禁断の実験とは?深い余韻を残す医療ミステリーの傑作。(「BOOK」データベースより)


はっきり言って本を読み慣れている人でないと
読みにくいと思います。

誰に向けて誰が書いたかわからない手紙から
始まるこのお話。
とても複雑に色々な「立場」「事情」が絡み合い
だからこそ殺人事件の動機も後々明確になるわけですが
絡みすぎてちょっと作り込み過ぎ感が。

単なる医療ミステリーとしてだけでは終わらせず
そこに不思議まで加えちゃってるからなおさら。
なかなか読者に答えをみせない、みえないように
丁寧に作られすぎてじっとひたすら読者側は
差し出されるものを黙って飲み込んでいくしかない
と、いった感じ。
ヒント的なものだったり、後々の伏線とは
思えないほどの展開。

教授が何ものかに殺害されたが重要だったのが
その教授が脳死判定における臓器移植に対しての
権威ある人物だったこと。
脳死や臓器移植というテーマは多いし
結果的には、そか、そういうことか、ととても
シンプルな話なんだけどね、それをなかなか見せませんよ。
そこまでじっくりこの小説の世界に
入っていけるか、読み込んでいられるか
そこかな。

「短編の名手」が「長編」を作り込むとこんなにも
何重にも二転三転読者を翻弄することができるというお手本(笑)

あたしはやっぱりこの作家には「香菜里屋」シリーズの
日常ミステリーを期待してしまうなぁ。
[PR]
<< 完全犯罪に猫は何匹必要か?:東... PageTop マリアビートル:伊坂幸太郎 >>
XML | ATOM

個人情報保護
情報取得について
免責事項
Starwort Skin by Sun&Moon