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Close to You:柴田よしき
2005年 11月 15日 |
Close to You:柴田よしき_a0104226_13594523.jpg
 こちらも「初めて」作家な柴田よしき。
ミステリっぽくない語りぶりにさらっと
読んでいくと事件が起こり、そこではっと
そいえばミステリ読んでるんだっけ、と気づく次第。
それくらい今よくあるような夫婦の形、夫婦の問題から
話は始まります。

二つに割れた派閥。その中で上手く立ち回っていると
思ったらその争いに負け、はじき出された雄大。
いきなりの無職。なかなかはかどらない就職活動。
幸い共働き夫婦、むしろ妻は自分よりも高収入。
すぐに生活に困ることはなくても気持ちは焦り、ささくれ立ち
酒に走り、パチンコ三昧。。。
そんなある日、オヤジ狩りにあう。
そして妻からの思いもしない一言。
「専業主夫になって自分を迎えて欲しい」

そんなことになってたまるものかと必死の職探し、だが
見つからないまま、雄大はやがて自分の住んでいる
マンションの住人達に翻弄されていく。
そして事件が起こった。

普通に生きているつもりでも
相手も十分に合意の上であると思っていても
自分たちの理想を互いに語っていても

あちこちに誤解は存在し、様々な面で自分では
思いもよらない恨みをかい、また残酷な言葉で傷つけている。
そう気づかされたときの驚きと後悔。。。

この話の最後、結構好きです。前向きで。
でもね〜、どうでしょ、自分がこんな立場に立ったら。
なんせ集団行動苦手ですから(苦笑)
それが恐くて戸数の多い集合住宅避けてるし(笑)
でもとても大切なこと。
人は誰でも一人で生きているわけではなくて
自分の生活の足下をしっかり意識していくことは
大事なことだものね。

まぁ一つ言わせてもらえば「どうせわからないでしょ
勝手にこぅ思ってるんでしょ、あたしたちのことを
ちゃんとわかってよ」と叫ぶことは
「じゃあ、お前らはこっちのことの何がわかる」
とも返せるわけです。
「わかってよ」と叫ぶのではなく
「自分も大変だけどそっちも大変よね。じゃあせめて
これはこちらでやりますよ」と「こちらもすべきことを
すみません、ありがとう」というセットが一番、あたしは
あるべき姿だと思うんですけどね。
そーいうのがなく井戸端会議でウワサだけを好物と
しているようだから。。。ぶつぶつぶつ。。。。(苦笑)
まぁここまですごい人たちにはお会いしたことありませんが
本当にいそうなリアリティがコワイです。
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