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殺人症候群:貫井俊郎
2006年 01月 02日 |
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 いやぁ、この本で年越しはいやだなぁと勢いで
読み切りましたが結果的に読み納めがこの本ということに
なるのでしょうか(苦笑)とほほ。
重いけれど読み応えのある本でした。

貫井の症候群シリーズ3部作の最終作です。
症候群シリーズの中では最高傑作だと思います。
「警視庁内には、捜査課が表立って動けない事件を処理する
特殊チームが存在した。そのリーダーである環敬吾は
部下の原田柾一郎、武藤隆、倉持真栄に、一見無関係と
見える複数の殺人事件の繋がりを探るように命じる。
『大切な人を殺した相手に復讐するのは悪か?』『この世の
正義とは何か?』という大きなテーマと
抜群のエンターテイメント性を融合させた
怒涛のノンストップ1100枚!」
と、ありますがエンターテイメント以上に深みのある本です。

未成年であるか精神障害を理由に刑法上の刑に
服さなかった者たちが殺害されていたその裏にちらつく
「職業殺人者」の影。
そして心臓の移植手術を待つ看護婦でもある母親の行動
その二つが平行して話は進み、その最後が繋がるとき。。。

復讐は悪なのか?
心から愛する人を奪われた辛さ。己のすべてを壊された怒り
その行為に対して、未成年だから、精神に障害を持っていて
自己責任能力がないというだけで罰を受けなかったら
その悲しみ、怒りはどこへ向けたらよいのか?
本当に未成年に対して更正が行えるのか、更正するのか
その本人ではなく病気を恨むだけで事は終わりなのか
そのすべてに対してこの本は答えは書いてません。

でもその分、被害者のつらさ、せつなさが存分に書かれていて
読んでいてツライです。
決して、復讐や職業殺人者を肯定している本ではなく
殺人は殺人として裁かれるべきことだと復讐者も
苦しんでいる部分もとてもつらい。
読む人に考えさせる本です。

部下である3人のそれぞれの思いもぜひ3部作として
はじめから読んで胆嚢してください。
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