コッペリア:加納朋子
2006年 10月 29日
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恋をした相手は人形だった。作者は如月(きさらぎ)まゆら。
だが、人形はエキセントリックな天才作家自らの手で
破壊されてしまう。修復を進める僕の目の前に
人形に生き写しの女優・聖(ひじり)が現れた。
まゆらドールと女優が競演を果たすとき、僕らは?
日本推理作家協会賞受賞作家が新境地を開く
初めての長編ミステリー。(出版社 / 著者からの内容紹介)
加納朋子というと「ささらさや」のほんわか優しい世界の
イメージだったのですがこれはまた随分と新境地。
異色な倒錯した世界。
主人公も今までの加納朋子の描く主人公と違って
高飛車な美人なわけで。
でも根本的に文章が「加納朋子」なわけで
優しいわけですよ。なので「おどろおどろしい
倒錯した」世界を描ける他の作家を
知ってる人にはその部分に多少なりとも
違和感を感じるかも。
ストーリー的にはすっかり騙されましたが
その「ゲーム」やってるって設定じゃ
叙述トリックとしては(苦笑)
それでも結構、楽しめたな。
ただ加納朋子には加納朋子の世界をやっぱり求めたいです(笑)
by acha-books
| 2006-10-29 00:14
| :加納朋子
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