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池袋ウエストゲートパーク:石田衣良
2007年 01月 31日 |
池袋ウエストゲートパーク:石田衣良_a0104226_1442026.jpg
 刺す少年、消える少女、潰し合うギャング団…。
ストリートの「今」を鮮烈に刻む青春ミステリーの
ニュービート。オール読物推理小説新人賞受賞。
(「BOOK」データベースより)

同じ若者向けにテーマを発信しながらも
先日読んだ桜井亜美とは両極端にすら感じる
石田作品。この温度差は何かなと思ったのですが
きっとそれはエンターテイメント性なのかな、と。
読者に読ませる手段の違い。

ドラマ化など「世間一般」に大ヒットしすぎると
どうしても手が出なくなる性格なので
いつも遅れて気がつくことが多いのですが
まぁそれはそれでよし。
本に関しては本当に「売れているモノ」は
おもしろいモノなんですね〜。
これはもぅホントおもしろい。

舞台は池袋。西口公園をメインに繰り広げられ
あの場所であんなことがなんて思うと
それだけでも楽しい。
果物屋の息子、マコトは池袋界隈を仕切るGボーイズの
リーダータカシと友達ではあってもGボーイズではなく
どこにも属さず自由な位置で、何でも屋的
本来持つ頭の良さ(これは勉強ができることとは無縁)で
組織的に、計画的に、事件を解決へと終焉へと
導いていく爽快な連続短編集。
口語体でキレのいい文章、読みやすい、そして
イメージにあった文字の並び具合、段落間の
小さなカット。
どれもこれも登場人物ともども好印象。
「考えろ、考えろ」と必死で答えを探す姿も
仲間同士でバカやってる姿もすべて。

ソープ嬢に電波マニア、イラストの上手いおたく
ヒッキーにチームのカリスマリーダー
それはもぅ様々な個性が集まって作り上げられる世界。
そしてそのすべてを受け入れられる懐の深い作品。
没個性な世の中にぜひ。
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