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街の灯:北村 薫
2007年 11月 23日 |
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士族出身の上流家庭・花村家にやってきた若い女性運転手。
令嬢の“わたし”は『虚栄の市』のヒロインにちなんで
彼女をひそかに“ベッキーさん”と呼ぶ。
そして不思議な事件が…。
待望の新シリーズ。昭和七年“時代”という馬が駆け過ぎる。
(「BOOK」データベースより)

北村作品は「盤上の敵」以来。
その後、女子大学生モノ挑戦しましたがなぜか読み切れず。
ところがこれだって似たような状況なのに
すごく面白い、はまりました。読んでる間、その世界にどっぷり!
話の軸そのもの、ミステリの部分も十分に楽しめたし
それ以外の時代設定、人物設定すべて楽しめました。

昭和初期、花村家に新しい運転手として雇われた別宮(べっく)みつ子。
当時珍しかった女性運転手。
聡明かつ武芸にも秀でた彼女のことを英子は「ベッキーさん」と呼び親しむ。
ベッキーさんの大人視点の言葉から
徐々に今まで見えなかったものが見え考えを深め成長して行く英子の
様子がまた読み応えあり一緒に教えられるような愉しみも。

いい大人ですが(笑)
それくらいこの本に入り込める。
そーいう本にありがちな、作者の勝手な独りよがりな自家中毒が
ないところがまた素晴らしい。
設定が昭和初期の上流階級社会というある種浮世離れした世界なだけに
その罠に陥りがちなのが見事にクリア。
作者の力量ですね〜。

「虚栄の市」
自分を自分で埋めるという奇怪な新聞記事を読んだ英子が
ベッキーさんのヒントを得て変死事件の謎を追っていく。
当時のその階級のお嬢様なら手をださないような
江戸川乱歩の作品をベースにした事件ということでまたその時代性が
巧みに表現されてます。

「銀座八丁」
英子が最近学校で流行っているのは友達と共通の本をヒントに
暗号化した手紙を送り合うこと。
その話を兄の雅吉にしたところ兄の友人が面白がり「暗号」として
色々な品が日をおいて送られてきた。
果たしてその暗号を解く鍵はどこに?
昭和初期の銀座がいい味を出しています。

「街の灯」
避暑地としての軽井沢を舞台に上流社会ならではの
結婚を絡めた女子の心の動きが引き起こした謎。
英子は同級生の桐原道子から彼女の婚約者瓜生が撮った
活動写真に誘われた。その最中、瓜生家の家庭教師が
部屋の片隅で亡くなっていた。
あまりに不自然すぎるその状態に疑問を持ち謎解きを始める英子。

続編もぜひ読みたいです。
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