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仔羊の巣:坂木 司
2008年 01月 15日 |
仔羊の巣:坂木 司_a0104226_19564716.jpg
自称ひきこもりの友人、鳥井真一が風邪で寝こんでいたある日
僕、坂木司は同僚から、同期の女性の様子がおかしいと
相談を受ける。慣れない探偵役をつとめた僕が
導き出した解答は…。
また、木村栄三郎さんのもとで出会った男性と
地下鉄の駅で見掛けた少年の悩み
そして僕自身に降りかかる悪意の連続、それらの真実を鳥井はどう解明するのか。
ひきこもり探偵シリーズ第二弾。
(「BOOK」データベースより)

シリーズ2作目。1作目に登場した人たちも出てくるので
順番に読むのがおすすめ。
確かにね
すっごいご都合主義っていうかミステリーとして
そりゃ出来過ぎだろ?とかありますよ、ありますけど
でも、不思議と魅力ある作品なのです。
キャラの魅力が大きいかな。

読んでいて気持ちがほっこりする。
ボーイズラブ系だなんて言われ方で済ませて欲しくない
さわやかな読後感。
ひとにやさしく、そうありたいと思わせてくれる本。
初対面の相手、快く思わない相手であっても
徐々に心を開き、最後には友達という関係になり
そして強くなっていく。その輪が広がっていく。

主人公坂木の祖母の言葉がとてもいいです。
困っている人、悩んでいる人、世界中にたくさんいて
自分はそれを何も変える力がないと思い悩む子供に
あなたならなんて声をかけますか?
大人ならではの「しょうがない」で済ますのではなく。
自分の手の届くところから、優しくすればいい。
そしてそこでできたらまた少し手を広げればいい。
自分の手の届く範囲で、少しずつ広げていけばいい。
素敵なアドバイスだと思います。
そしてそれをまさに実行できている、しようと頑張っている主人公。
その形がとても素敵。
いつか息子にも読ませたいなぁ。

まぁただ正直言って、この系統(加納朋子とかね)好きだからと言って
連続してこればかりは読めない。
さすがに疲れる、というか、優しすぎるというか甘過ぎるというか。
辛口とかの合間にふっと入るととても心地よい。
そんな読むタイミングをとても選ぶ本だとは思います。
癒されたいとき、優しくされたいときにどうぞ。
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