女について:佐藤正午
2008年 11月 07日
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彼女はぼくと同じ18歳だった。初めての女性だった。好きかと尋ねられて頷いた—家族以外の女性についた初めての嘘。嘘を重ねるために他の女性を拾い、途切れ途切れに続いた彼女との関係も、ぼくが街を出ることで終止符が打たれた—。そして長い時を経て、ぼくは再び彼女と出逢った。(「糸切歯」)青春のやるせなさ、ほろ苦さを瑞々しい感性で描く秀作集。
(「BOOK」データベースより)
『恋売ります』改題
作者を主人公としたかのような語り口の
短編集8作。連作と言うべきものも。
んー。好きな人には好きなタイプの文章。
と言ってしまえばなんでもそうなんだけれど。
どこか軽くて、軽い知的な匂いもさせて。
女にまったく縁のない男性が読んだら
信じそうな、或いは腹をたてて読むのをやめるかな?
でも
やめられませんよ。
それくらいこの人の文章には読ませる何かあります。
はなから恋愛モノがダメなら退屈かもしれませんが(苦笑)
女について、男の目から見た、女はこうなのだな、と
読んでいて面白かったです。
by acha-books
| 2008-11-07 21:19
| :佐藤正午
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