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カテゴリ: :伊坂幸太郎 ( 17 )
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2010年 11月 29日 |

元殺し屋の「木村」は、幼い息子に重傷を負わせた相手に復讐するため、東京発盛岡行きの東北新幹線“はやて”に乗り込む。
狡猾な中学生「王子」。腕利きの二人組「蜜柑」&「檸檬」。
ツキのない殺し屋「七尾」。
彼らもそれぞれの思惑のもとに同じ新幹線に乗り込み―物騒な奴らが再びやって来た。
『グラスホッパー』に続く、殺し屋たちの狂想曲。3年ぶりの書き下ろし長編。(「BOOK」データベースより)


あーーーーっ!!!!マジ面白かった!!!最高。
伊坂節、これだよ、これ!って感じ。
伏線をしっかり貼ってしっかり回収する。
読み手がにやっとする作品。

「グラスホッパー」の続編と言われてますが
あのときの登場人物が出ては来るものの
話はまったく別物なので
読んでいなくても楽しめますが
「グラスホッパー」の後に読んだ方が倍楽しめる、と
いった感じです。
ただし「グラスホッパー」を陰とするならこちらは陽。

もちろん殺し屋たちの話ですし、不快な表現もあれば
死体もごろごろ出て来る。
それでも両作とも読後感の爽快感はなんともいえない。
どこかで映画の「ダイ・ハード」とか観たときのような
緊張感と痛快感と評されてましたがまさにそんな感じ。

いつもは仙台を舞台に書くことが多い伊坂作品ですが
今回は東京から盛岡に至る2時間半の東北新幹線が舞台。
ほぼこの中だけで話が進みます。
これもまた新鮮。

「王子」には心底いらいらむかむかさせられますが
それがまた読むスピードを、この子はどうなるんだ?と早め
魅力的な(え?)殺し屋たちの会話も伊坂ワールドどっぷり。
登場人物達がアクが強くて魅力的。

とりあえず最後まで読めばこの愉快さきっとわかります。

ネタばれしたくてうずうずです(笑)
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2010年 06月 19日 |

(「BOOK」データベースより)
仙台で金田首相の凱旋パレードが行われている、ちょうどその時、青柳雅春は、旧友の森田森吾に、何年かぶりで呼び出されていた。昔話をしたいわけでもないようで、森田の様子はどこかおかしい。訝る青柳に、森田は「おまえは、陥れられている。今も、その最中だ」「金田はパレード中に暗殺される」「逃げろ!オズワルドにされるぞ」と、鬼気迫る調子で訴えた。と、遠くで爆音がし、折しも現れた警官は、青柳に向かって拳銃を構えた―。精緻極まる伏線、忘れがたい会話、構築度の高い物語世界―、伊坂幸太郎のエッセンスを濃密にちりばめた、現時点での集大成。

もぅ名作すぎてコメントいらないかも(笑)

あたしは映画を見てから原作を読んだのですが
先に原作を読んだ妹に言わせると
絶対的に原作に忠実だけれど
足りないところ、カットしてるところは確かにあっても
わからなくなるってことはない。
ただ、原作を読んだ方が深いかも。
その通り。
どちらもいいです。

結局伊坂をどれだけ映画監督が惚れてるか、やられてるかは
作品みればわかりますね。

痴漢は死ね。

涙が出ました。
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2009年 10月 04日 |

天才が同時代、同空間に存在する時、周りの人間に何をもたらすのか?
野球選手になるべく運命づけられたある天才の物語。
山田王求(おうく)はプロ野球仙醍キングスの熱烈ファンの両親のもとで、生まれた時から野球選手になるべく育てられ、とてつもない才能と力が備わった凄い選手になった。王求の生まれる瞬間から、幼児期、少年期、青年期のそれぞれのストーリーが、王求の周囲の者によって語られる。
わくわくしつつ、ちょっぴり痛い、とっておきの物語。『本とも』好評連載に大幅加筆を加えた、今最も注目される作家の最新作!!
(内容紹介 amazonより)

んー。っと。
わー伊坂だ伊坂だぁ!と伊坂ファンが手をだすと
ちょっと物足りなさを感じるのかも。
文体は確かに伊坂ファンには好みかと思います。
あの人がここで絡んで来るのね〜、なほぅほぅという感じも
楽しめると思います。
仙台にこだわってるのも会いかわらず。。。
でも、なんだろ。いつもの伊坂とは違います。
伊坂の違う面が見れたような。

野球において天才として生まれついた一人の人間の
生まれ落ちた瞬間から23歳までを伝記として
綴ったこの本。
けれどなんせ、この主人公、天才ですから、王ですから
孤独なわけです。
自分は常に浮いているのではないか、自分が存在することで
周囲に違和感を与えて居心地を悪くさせているのではないかという
孤高の位置にいるわけです。
そいういった描写は出るもののまぁ感情移入が難しいほど
感情的な部分の露出が欠如している人間を主人公としたため
こちらも、あくまで伝記として読むかのごとく
淡々と進むわけです。
もちろん、次へ次へと読み勧めたい欲求が
むくむくと出て来るような出来上がりです。

そう、伝記なのです。

中にはまるで寓話に出て来るような魔女?怪物?
色々とその世界に彩りを加えています。
淡々としているのに
どんどん読み進めてしまったのはやっぱり文体の読みやすさ
文章力だとは思いますが。。。

あ。最後に「語り手」がわかるところは
ちょっとかわいくて楽しかったですよ。
そうそう、天才野球少年、王求の母親の潔さ、筋の通し方とか
そーいう格好よい女性を描くのはやっぱり伊坂ならでは。

怪物の登場シーンはちょっと痛かったなぁ。

今まで読んだことのないファンタジー。
決して悪い読後感ではないな。
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2009年 07月 31日 |


久々に浸った伊坂ワールド。
はじめっから飛ばしてくれましたが途中少しもたつき
ラストは、まぁハッピーエンドだからよし?的な「?」で終わる作品。

「魔王」の続編的小説ですが時代が次の世代、近未来が
舞台になってるので物語としては
過去、そーいう人がいたのね〜程度に独立して読むことも可能。。。
ですが読み終わった後、もぅ一度「魔王」を読みたくなりました。

元SEの作者ならではのコンピュータ用語やSEの仕事のことやら
判る人はにやっとしてしまうディテールや
映画や音楽を効果的に使う手法、
「実家に忘れてきました。何を?勇気を」や
「そういう仕組みになっている。」
といった引込まれるフレーズは伊坂節そのもの。

でも初めて伊坂を読む人にはこれは勧めませんね。
伊坂の味を判ってる人が楽しめる一冊。

まぁ伊坂にしては「魔王」に続き超能力に
話がいっちゃうことに疑問を感じる人もいるかもしれませんが
もともと「かかし」が喋っちゃったりあり得ない世界を
描かせたら天下一品、十分あたしはアリだと思います。

それでも
現在から50年ほど先の話、やたらと20世紀好きな人が
出てくるのは手抜き的な空気と「知識の共有から得られる
親近感」という読者サービスとの両方を感じたり。。。

帯にある言葉は「検索から、監視が始まる。」
人はわからないことにぶつかったとき何をするか?検索をするんだよ、と
五反田先輩が主人公に教えるシーンがあるのですが
まさに、あたしなんてその通りなんでドキッとさせられましたね。
伊坂からの「国家による監視社会」に対する警告のようで。
とりあえず「播磨崎中学校 安藤商会」はググらないことにします(笑)

個人的に五反田先輩、主人公の妻、佳代子、
佳代子が雇った暴力業のお兄さんの岡本猛なんか
かなりいいキャラで好きですね〜。



勇気はあるか?
彼女が持っている。俺がなくしたりしないように。
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2007年 03月 30日 |
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 この読書熱再来以来初めての再読じゃないかな?
以前読んだのはハードカバーで文庫化時に加筆修正されと
言うので読んでみましたが加筆部、わかりませんでした(笑)
でもやっぱり再読してもおもしろいし引き込まれる。
デビュー作にて秀作、でもその後もどんどん素晴らしい作品を
発表する伊坂。まだまだ注目です。
再読して改めて思ったのはやっぱりストーリーの作りの巧さ。
で、やっぱり桜が好きです(笑)
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2006年 10月 29日 |
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 きゃーきゃーきゃー♪とミーハーに騒ぎたくなる
あの4人組、復活です!
なぁんてノリで読むのがいいかな、というもぅ
読者サービス?と思わせる作品。
彼らの存在をまた「味わえる」楽しい1冊。
最後にすべてを絡ませる伊坂節は
完全にエンターテイメントの域。
間違っても(そんな人いないと思いますが)
これを最初に(伊坂作品を)読まないように(笑)

人間嘘発見器成瀬が遭遇した刃物男騒動、
演説の達人響野は「幻の女」を探し
正確無比な“体内時計”の持ち主雪子は
謎の招待券の真意を追う。
そして天才スリの久遠は殴打される中年男にー
史上最強の天才強盗4人組が巻き込まれた
バラバラな事件。
だが、華麗なる銀行襲撃の裏に突如浮上した
「社長令嬢誘拐事件」と奇妙な連鎖を始め…。
絶品のプロット、会話、伏線が織りなす軽快サスペンス!
伊坂ブームの起爆剤にして、映画化で話題の
「陽気なギャング」ここに待望の復活。 (「BOOK」データベースより)

たびたび出てくる「都合の良さ」には
推理小説とか本気で愛してる人は怒る?(笑)
でもそれすら承知の上でちゃんと文章中で
エクスキューズを言わせちゃう「ノリ」を笑えないと!
伊坂の本の楽しみは、そこじゃあないからね。
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2006年 10月 11日 |
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 さすが伊坂!文句なくオモシロイ!!!
めずらしく他作品とのリンクがない?と思ったら
この主人公が1話ごと変わる連作短編集だけに
話すべてがリンクしてます。
この話で脇役だった人が主人公に、前の話で
主人公だった人のその後が語られたり
伊坂のストーリー作りの面白さが凝縮された一冊。

8年前、小惑星が地球にぶつかることで絶滅すると
発表されたら。。。そして5年が経過したら。。。
世の中はどうなっている?
どうせ終わりなんだ、と強奪や殺人、荒みきった世界
でもそれが5年も続いたら。。。
世の中はそんな「暴力」にちょっと飽きて
「小康状態」を保っているかもしれない。
そんな世の中。仙台にある団地「ヒルズタウン」に
繰り広げられる人間群像8話。

つっこみどころなんて下らないことを考えずに
ぜひ世界が終わりを告げる前に読んで欲しい。
あたしは読んでいる最中、ふと家事に戻ったりした一瞬
「今がその小康状態?」と錯覚すら感じました。

次は「陽気なギャング」の続編っ。これまた楽しみ。
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2006年 09月 10日 |
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 はい、またまた伊坂登場。
4人の銀行強盗の長編サスペンス。映画にもなって
おなじみになったモノ。
相手の嘘を見抜くリーダーの成瀬、天才スリの久遠
正確な体内時計を持つ雪子、そして演説の達人響野。
4人が無事に銀行を襲い車で逃走途中に
現金輸送車ジャックの3人組とあやうく衝突。
そしてあっと言う間に盗んだばかりの4千万と
車を奪われてしまうが。。。

成瀬の息子は自閉症児。自閉症児に対する久遠の
思いがとてもいいなぁ。
何より爽快なのが響野のキャラクター。
でも冷静な成瀬もカッコイイし、誰にも頼らない
雪子の生き方も寂しいけれどカッコイイ。
と、どのキャラクターもとても魅力的。
「アヒルと鴨のコインロッカー」に登場する
’椎名の叔母’は響野の妻、祥子、だったり
「ラッシュライフ」の中では4人が出逢うきっかけの
映画館爆破未遂事件が語られ
「チルドレン」の「バンク」の会話に登場する
’関東で最近起きている4人組の銀行強盗’は
まさしくこの4人組のこと、と
いつものように他の伊坂作品ともリンク。

絶対にあり得ない現実味のまったくない登場人物と
ストーリー展開なのに、どこかで彼らが存在していて
今日も銀行を狙う打ち合わせをしているような
そしてそう思うことでなんか心がほわんとするような
とても読後感のいい作品。

もちろん伊坂ですから、文章は軽快で読みやすく
そして読みやすいからこそ様々に張られた伏線に
最後はすっとさせられる。とても痛快な一冊。
続編も早く読まなくちゃ。
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2006年 09月 02日 |
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 オモシロイ!これはもぅ大好きです。
これなら伊坂初心者さんでも入りやすいかな?
もちろん伊坂ならではの他の作品とのリンクも
ありますので(「重力ピエロ」のあの人たちとかね)
そのあたりはやっぱり発表順に読んだ方が
楽しめますが、それでもこのストーリーは
かなり入りやすいと思います。

短編連作集で、死神の千葉は(死神には
毎回、送り込まれてくるたびに年齢も姿も
変わるのに名前だけは変わらず、その名前は
町や市の名前が与えられている)
1週間後に死ぬ人間(病死や自殺は
死神の管轄外)に対して、その人間が「死」を
実行するのに適しているかどうかを調査して
報告するのが仕事。
死神たちは「ミュージック」が好きで
CDショップの視聴コーナーにいることが多い。
千葉もやはりミュージックを聴くことが大好きな死神。

猫背でがに股、暗い印象の冴えないクレーム
処理係の22歳の女性。
弱気を助け強気をくじく、任侠の世界を生きる
ストーンズの好きなヤクザや母親を刺した後
すれ違った若者を刺し殺して逃亡中の男。
千葉は毎回、様々な容姿、年齢に姿を変えて
ターゲットに近づき「調査」をします。

死に対してどう考えているかを相手から
聞き出していく千葉。そこには様々な死の概念があり
それもまた読み応えがあります。
この千葉がねぇ、いいんですよ。冷静だけど冷酷ではない。
時々でる人間社会とのギャップ、言葉の不自由さや
モノのしらなさが滑稽でまた魅力的。

時系列のマジックと伏線の回収は相変わらず鮮やかです。
それにしてもこれだけ短編も長編も巧くて
登場人物の設定も会話のテンポのよさも際立ち
何より文章のうまい作家として今、一番なのでは?
特に連作短編としては各編の話の終わらせ方、そして
最終話への繋げ方、見事です。

ぜひぜひ読んで欲しい1冊。大プッシュ。

。。。これ、ドラマ化したら面白いよね。だって主役の
千葉役が毎週変わることになるんだもん(笑)
今週は誰?みたいな。でも6編だからなぁ〜
1クール保たない(苦笑)
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2006年 08月 28日 |
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 まずは伊坂自身がこの本に対するレビューが
こちらで取り上げられてます。
本人が言うように、この本には今までの伊坂作品のような
「伏線を生かした結末」「意外性」「爽快感」とは
ほど遠いのですが(でも読ませる「疾走感」はあり)
それでも十分に伊坂独特の文体と
こぅなんて言うのかな、知らなくてもいいけれど
知っていたり、そーいう思考を持っていたら
「かっこいいよな」と思わせる、自分的にはあまり
好きではない言葉ですが「スタイリッシュ」な匂いのある本。
でもシンプルで、伊坂の書く文章の中に染み込んだ
「優しさ」や「兄弟愛」もしっかり味わえますが
十分に「異色作」です。

政治的なことがスパイスとして使われてますが
とても的を射ていると
政治音痴ながら思うのです。
例えば、何か自分たちにとってめちゃくちゃ分の悪い
不本意な改正が行われるとき、例えば消費税、
初めはあんなに騒がれたのに、「次」はその時ほど
騒がれない。3%から5%にあがったときとかね。
あぁ、その話題?終わったよね?的な国民の態度
あぁその通りだったなぁ、と。
ものすごくお気楽で何も考えてない人種。
こうして納得できる例題をわからせているからこそ
より、この本の中に登場するあらたな首相の
憲法9条改正の「次」の恐さがリアリティをもって
迫ってきます。
漠然とした不安が付きまとっているのに
日々の生活の中の快楽だけを求めて
考えないようにしている日本人が
くっきりと浮き彫りにされている、どこか
思考回路の奥の方に何かの注意信号を与えるのは
作者の意図したことではないとは思いますが。

独裁者、ファシズムに関する話と宮沢賢治の絡め方
そして楽曲の「魔王」の使い方、絶妙です。

「魔王」と「呼吸」の話は続いていて
「魔王」が兄、「呼吸」が弟の彼女が語り手。
「呼吸」の方があたしには、くっとくるなぁ。
「魔王」の最後の一言「消灯ですよ」は
とても痛いです。

しっかりした「終わり」や「答え」を与えて欲しい人には不向きな本であり、自分で考えるきっかけが欲しい人向き。

あたしも「スカートを直してあげたい」と思える人間になりたいな。
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