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カテゴリ:や行作家 その他( 12 )
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2009年 09月 04日 |
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上巻:
安政七年(1860)三月三日、雪にけむる江戸城桜田門外に轟いた一発の銃声と激しい斬りあいが、幕末の日本に大きな転機をもたらした。
安政の大獄、無勅許の開国等で独断専行する井伊大老を暗殺したこの事件を機に、水戸藩におこって幕政改革をめざした尊王攘夷思想は、倒幕運動へと変わっていく。
襲撃現場の指揮者・関鉄之介を主人公に、桜田事変の全貌を描ききった歴史小説の大作。
(「BOOK」データベースより)

下巻:
水戸の下級藩士の家に生まれた関鉄之介は、水戸学の薫陶を受け尊王攘夷思想にめざめた。
時あたかも日米通商条約締結等をめぐって幕府に対立する水戸藩と尊王の志士に、幕府は苛烈な処分を加えた。
鉄之介ら水戸・薩摩の脱藩士18人はあい謀って、桜田門外に井伊直弼をたおす。が、大老暗殺に呼応して薩摩藩が兵を進め朝廷を守護する計画は頓挫し、鉄之介は潜行逃亡の日々を重ねる…。
(「BOOK」データベースより)

上司おすすめ本。
すごい。
としか言葉が出なかった〜。

このタイトルを見れば、あぁあの桜田門外の変ね、と
学校の授業で習った言葉を思い出すはずで
その事件を中心に扱った内容なんだろうと思うはず。
安政の大獄ですね、井伊直弼による
安政5年から翌年にかけて尊王攘夷派に行なった弾圧の結果。

けれどあくまでそれは一部分でしかないのです。

井伊直弼を討ち取ると計画され実行されるまでの間
実は水戸藩と彦根藩はずっと争いが絶えず
それは彦根藩藩主であり幕府の中心的人物である
井伊大老を中心とした開国派、
水戸藩徳川斉昭を中心とした尊王攘夷派の対立へと
移っていくわけですが
大抵の場合、その「クーデター」が話の一番の山であり
見せ場であり、それが目的とされるはずですが
吉村氏はそうとはしませんでした。

あくまで水戸藩の下級藩士、関鉄之介の目を通して
進んでいくのです。
まるで小競り合いのようにしか見えなかったという襲撃は
実際に雪の上に何本もの指が落ちていたという
まるでそこでその事件を実際に目にしているような
緊迫感をもって伝えられるものの
その後江戸幕府の終わりと明治時代へと大きく変革していく
時代のきっかけとなった事件でありながら
その首謀者たちはあくまで暗殺には成功しながらも
「クーデターに失敗した者たち」として逃げ続けるわけです。

そう、この本はそちらを中心に書かれていると言っても
過言ではないです。
ひたすら歩いての移動の時代。
手を組んでくれていると信じていたのに
裏切られた薩摩藩を頼って近畿・四国方面の
各地を逃げまわるのですが受け入れられず
水戸藩に戻り最後には越後まで逃げるのです。

地味です(笑)
なのに、それがとてつもないさらなる緊迫感と
水戸藩への感情移入をともなって話は進み
読者をその世界へと強く引込んでいくのです。

読みながらつぶやいていたあたしの言葉は
水戸藩可哀想。。。でしたよ(笑)
ってどこまで感情移入してるんだっての。
それくらい面白いですよ。

上下巻で計700ページほどの大作ですが
歴史ファンならぜひこの本も手に取って欲しいです。
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2009年 07月 31日 |

36歳の医師・日高は子供の病死と妻の自殺で絶望し、ホームレスになった。流れ着いた郊外の街で、社会的弱者を狙った連続殺人事件が起き、日高はある刑事の依頼で「探偵」となる。やがて彼は、かつて自分が命を救った15歳の少年が犯人ではないかと疑い始めるが…。絶望を抱えて生きる二人の魂が救われることはあるのか?感動の長篇ミステリ。
(「BOOK」データベースより)

ホームレスとなった医師が刑事の依頼を受けるかなぁとか
ここまで都合良く探偵のように探り当てられるのかなぁとか
(だいたいにおいて実際の探偵が小説の探偵のようでは
ないとは思うけれど)
色々つっこみどころ満載、ミステリとは言ってるものの
ミステリとしては不十分。
設定は面白いとは思ったのですがそれを補うための
読者への情報が曖昧。
むしろ人を助けてしまったことによって。。。の主人公の葛藤が
メインな哲学的な小説?

さらには
「人の肉体を殺したら罰せられるけれども、人の心を殺しても罰せられない」
というもぅ一つのテーマ。
60万分突破のベストセラーとしてはどうかなぁ?と思えるかもしれませんが
単なる謎解きではなく、精神的に落ちてしまった人の再生の
話として読むと何か感じるものがあるかもしれません。
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2008年 08月 02日 |
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夫を失ったばかりで虚ろな母と、もうじき7歳の私。
二人は夏の昼下がり、ポプラの木に招き寄せられるように
あるアパートに引っ越した。不気味で近寄り難い
大家のおばあさんは、ふと私に奇妙な話を持ちかけた—。
18年後の秋、お葬式に向かう私の胸に、約束を守ってくれた
おばあさんや隣人たちとの歳月が鮮やかに甦る。
世界で高い評価を得た『夏の庭』の著者が贈る文庫書下ろし。
(「BOOK」データベースより)

うわーん。
なんていい本なんだろう!!!

「夏の庭」がよかったのでこちらも読んでみましたが
あたしは「夏の庭」よりもこっちのが好きかも。
向こうが子供向けならこちらはさしあたって大人向けかも。

アパートの大家のおばあちゃんと7歳の主人公。
年寄りを設定に置いているのだから
死をテーマとして扱っているのは簡単に想像がつくものの
そこに重さはなく、暖かく優しい。

決して子供に媚びるわけでもなく仏頂面のまま
接するおばあさん。
あたしはみんなから死んだ人たちに届ける手紙を
預かっているという。
そしてそのおばあさんの行為、思い、それらはすべて
幼い主人公が受けた「父親の死」という体験
そして人の死に対して、きちんと見つめる心を養って行く。

血のつながりのあるなしはあっても
おばあさんと幼い女の子というと「西の魔女が死んだ」と
設定的にかぶってるじゃんと思いましたが
そこだけ簡単に見ちゃだめです。
こちらのおばあちゃんは一筋縄ではいかない。
子供嫌いで、無愛想。
本から漂ってくる匂いはまったく違いますよ。

きっと少し前の時代なら都内でもあったであろう風景。
近所の人たちとの繋がり。
かといって図々しいような空気はなく、ほどよい距離感。
庭でする焚き火に
さつま芋を買って来て焚き火に参加するアパートの住人
そして、通りがかりの人を呼び止めて一緒に楽しむ。
子供の預け先すらままならない今の状態よりも
ずっと人間らしく暖かい。

感動できる本に出会えると本当に嬉しい。
ラストには暖かい涙。
いま一番おすすめの本。
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2008年 07月 20日 |
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犠牲(サクリファイス) わが息子・脳死の11日

冷たい夏の日の夕方、25歳の青年が自死を図った。
意識が戻らないまま彼は脳死状態に。
生前、心を病みながらも自己犠牲に思いを馳せていた彼のため
父親は悩んだ末に臓器提供を決意する。
医療や脳死問題にも造詣の深い著者が最愛の息子を喪って動揺し、苦しみ、生と死について考え抜いた11日間の感動の手記。
(「BOOK」データベースより)

簡単によくある「泣ける実話本?」なんて思って
読んだのですがそんな軽い本じゃあない。
読み始めて、しまった、と思った。
あまりにも深刻でデリケートで重い問題で
出来ることなら考えることすら避けて通りたいほど
辛い問題定義。
けれど矢張りこれは読むべき本だと。
考える機会を与えてもらってよかったとすら。
脳死。
それも自分の家族。
どう捉えるか。

神経症を患い、親も気づかないほど長い間
苦しみ、その挙げ句、自殺を図り脳死状態に陥った息子。
それは中学生から12年間という長い苦しみ。

年間何万人と自死を選ぶ人たち。
何故?と問う気持ちに、この本は一人の答えを
あますところなく描き出し、それはもぅとても
悲痛に満ちた壮絶とも言える心の内側を
見ることができる。
さらに救おうとしながらも救えなかった父親の
苦しさ。

妻はその前から強度の不安と不眠と抑うつの状態で
朦朧状態で寝込んだまま
長男はウィルス脳炎を経験しており、その頃には
完治後、家をでて生計をたててはいたが
結果、二男の治療に共に立ち向かえるのは父一人。
2時間も3時間も待たされるような精神科の外来。
それでもいつか、息子が自立して社会生活をおくれるように
なるという期待をすべて奪われたような空疎感。
しかしそれ以上に、苦しんでいた、父も知らなかった
息子の内側を、息子の残したノートは語る。

さらにその後に続く脳死という診断に対し
ジャーナリストでもある父は、過去様々な文献を
目に通したことから知識はあるものの
いざそれが自分の愛する家族が対象となったとき
父の下した決断は、立花隆の脳死に関する著書に
深く同意しつつも、結局「父親」としての
センチメンタルな感情を一番に持って来ることを選び
そして、三人称としての患者の死ではなく
二人称としての患者の死として扱ってくれる医療機関の
充足を本書にて促す。

自殺という道を選ぶ心と死なれてしまった父の心
その双方を痛いほどにこの本は書きつつ
さらに個人的な経験を一般論へ転換していく作業。
これは柳田氏だからこそ成し得たことでは。
だからこそ、あたしたちはこの本を読むべきではないかと。
そして考えるべきではないかと。

この本にて、目からうろこが落ちたような気分にさせたのは
脳死判定についての一考。
死というものをある時点で線引きするのではなく
個人の選択の幅のある、面にて決めようという考え。
日本的、東洋的なゆったりしたファジーさの有効性
そしてその為の医療機関の二人称としてみる扱い
これらはかなり強く認められてもいいのではないかと。
ただ現在の慢性的な医療機関の人手不足を考えると
それはまだまだ難しい。

真面目な父と優しい息子。
世間一般的にみれば素晴らしい形であるのに
それがゆえに引き起こした結果とも思えなくはないこの親子関係。
この本からは様々な点において色々と読む側に
考える機会を与えてくれると思う。
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2008年 06月 05日 |
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憧れの日本にやってきた私立探偵のトウキョー・サム。
しかし、そこは、サムライが生き、茶道がもてはやされ
遊廓が栄える不思議な国だった—。
奇妙なハラキリ事件、茶室の密室、
そしてオイラン連続見立て殺人と、数々の超ジャパネスクな難事件に挑むサムと不思議の国の住人たち…。
かつてない究極の本格謎解きミステリー!!日本推理作家協会賞受賞作。
(裏書きより)

。。。あたしなんでコレ買ったの?(苦笑)
とんでもないですよ、これ。
笑えばいいんでしょうか。。。笑えないんだけれど。

まず設定がすごい。
この作者がむかーしむかし手にした外国人の書いた
日本を舞台にした推理小説を日本向けに出版した、と。
そしてその中の怪事件を解くヒントはすべて
その外国人の間違った日本ゆえ、ってそりゃむちゃくちゃだって(苦笑)
フジヤマ、ゲイシャガールは当たり前なヘンテコなニッポン。
それでいて、さらりと「現代」の事情もいかにも、な感じで
組み込んだり。。。シュールなギャグが好きな人にはおすすめですよ。

しっかり推理部分もあるので1粒で2つ美味しい。。。かなぁ?(苦笑)
とにもかくにも、こんな変な小説、一度は体感してみては。
ここまでぐちゃぐちゃにひっくり返して混ぜ返して
一つの流れを完璧に作り上げているのはある意味すごいとオモウ。
ここ最近で一番「ヘンな本」かもしれない〜。
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2007年 08月 20日 |
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2歳と5歳の幼子を家に残し、突然の事故で全身マヒとなった若き母。相手を許し夫や家族の深い愛情に支えられ
数々の苦難を乗り越えて、生命の花を精一杯咲かせていく。
病院のベッドで生きるお母さんと子どもを結ぶ絆は
世界でたった一つのカレンダー。
優しさの内に秘められた、「生きたい!」という激しい願いは
多くの人々に勇気と感動を呼び起こす。
(書籍紹介より)

フジTV系「アンビリバボー」で放送されて話題になった本だそうです。
昭和46年6月16日、二人の子供の母である27歳の雅世さんは
はり治療の事故で生死の境をさまよい一命を取り留めたものの
そのまま2年間昏睡。
このまま目を覚まさないかもという不安と戦い、
必ず目覚めると信じ、看病を続けた家族。
そして目覚めたとき彼女の身体はどこも動かせない状態。
意識もはっきりし、言葉も喋れる、考えることもできるのに
身体は何も反応しないどころか痛みすら感じない。
リハビリを続け肩のわずかな動きだけで
字を書き、編み物をして大作まで仕上げる、それはすべて
家族に、娘たちに手紙を書きたいから、娘たちに
マフラーや手袋、帽子を作ってあげたいから。

自分を治療した針灸師を訴えなかったのも
許してあげて欲しいという思いもすべて
人を憎み戦っている母親を子供たちに見せたくないから。

自分がそのような状態になったことで夫、家族、親に不自由なだけでなく
肉体的にも精神的にもそして金銭的にも大きな負担を
与えたことで自分の家族のために「訴訟を起こして戦う」ことが
すべてではないんだな、と。

そして、悪気のない一言に深く傷つきながらも
その言葉を発せられたその奥や、相手の状態を考える
それはとても難しいこと。

何気ない世間話の中、どこそこの奥さんが小さい子を残して
事故で亡くなられた、かわいそうに、誰が子供の面倒を
見るんだろう?でもそれはあなたも同じよね、と
言われたときの言いようのない悔しさ。
全身麻痺だから身体の痛みがなくていいわね、と
言われたとき、痛みがないということはそのまま
わからないまま死に至ることもあるのにという怒り。

何気なく出た言葉。そしてその言葉を聞く相手によって
その人の心を深く傷つけてしまうことの怖さ。
健康ゆえに、その相手とは違う立場ゆえに気づかないこと。

やり場のない怒りと悲しみから大切なことを教わった、と

こんな「考え方」もあるんだと教わった思い。

許すこと、それは相手を許すだけではなく
おだやかに生きることの大切さ、そしてそれを子供に
見せて教えること。。。大事なことをこの本から、この方の生き方から
教わりました。

著者はラジオパーソナリティで、ラジオを聞いていた雅世さんからの
ハガキで交流が始まり、本を通して雅世さんの美しい生き方を
紹介してくれているのですが。。。。


。。。。この人の文章、ラブリー(笑)でメルヘン系、夢見る乙女というか
一昔のそれこそラジオパーソナリティ臭がして
時々その文体に逆にひいてしまった。
と、こんな毒を吐いてる限りこの本から教わったこと
なかなか実行できてません(苦笑)
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2007年 06月 16日 |
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大人でも子供でもない、どっちつかずのもどかしい時間。
まだ、恋の匂いにも揺れる17歳の日々—。
背伸びした恋。心の中で発酵してきた甘い感情。
片思いのまま終ってしまった憧れ。
好きな人のいない放課後なんてつまらない。
授業が終った放課後、17歳の感性がさまざまな音符となり
私たちだけにパステル調の旋律を奏でてくれる…。
女子高生の心象を繊細に綴る8編の恋愛小説。
(「BOOK」データベースより)

数時間で読めますがその数時間の間、まるで
10代に戻ったような、もどかしい甘いせつない思いを
味あわせてくれる素敵な一冊。

年上の男性と恋をし、学校を去って行く大人びたカナ、
ただのバスケットボール好きな幼なじみだったはずなのに
彼を恋して見つめるリエの視線で気付いてしまった自分の感情。
夏休みに南の島で喋ることも聞くこともできない相手との恋を
語るマリ。中学生の頃の同級生でアメリカンスクールに行った
帰国子女の雅美の初体験。
クラスメートの男子に降られて醜くののしるカズミとそれに同調する
女子たち。ヤクザの娘と言われクラスから浮いている夜の女を
思わせるヒミコがうっかりもらした足の痛み、
音楽の先生と素敵な恋をしているカヨコ先輩。
そして、私と幼なじみの純一の恋。

初めは短編集と思ったらひとつの物語でびっくり。
どれもこれもひとつずつ抜き取っても素敵な話ばかり。

両親の離婚にどちらを選ぶかと迫られた時
自分は女だから男である父親のほうが自分を必要としていると
父親と暮らすことを決めた主人公の決断。
そんな女子高生だからこそ、クラスでまるでトイレに一緒に
行くような女子たちと違った空気をまとった女の子たちに
一目置かれ、また、こんな素敵な放課後を「見る」心の目が
あったのかな。

「彼に手を握られた時、私は、それ程、感動しなかった。
けれど、後でその感触を思い出すと、小さく叫びそうになる。
実際に触れた時よりもはっきりと思い浮かべることが出来る」

あぁ、これわかるなぁ〜(笑)

学校のクラスメートの中にいて何かが違うと感じる女子高生に
ぜひ読んで欲しい本。
そして、女子高生だった大人たちへ。
この本を読んで、今に嫌悪を抱かないことに誇りを持って欲しい。
微笑ましく、ちょっときゅんっとした思いを味わいながら読んで欲しいです。
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2007年 02月 26日 |
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 ひとり暮らしの老人と子どもたちとの奇妙な交流を描いた中編小説。
小学6年の夏、ぼくと山下、河辺の3人は
人が死ぬ瞬間を見てみたいという好奇心から
町外れに住むおじいさんを見張ることにする。一方、
観察されていると気づいたおじいさんは、憤慨しつつも
やがて少年たちの来訪を楽しみに待つようになる。
ぎこちなく触れあいながら、少年達の悩みと
おじいさんの寂しさは解けあい
忘れられないひと夏の友情が生まれる。
<出版社/著者からの内容紹介>
児童文学者協会新人賞 児童文芸新人賞 ボストン・グローブ=ホーン・ブック賞他受賞多数 12歳の夏、ぼくたちは「死」について知りたいと思った。そして、もうすぐ死ぬんじゃないかと噂される、一人暮らしのおじいさんを見張り始めて…? 三人の少年と孤独な老人のかけがえのない夏を描き、世界十数ヵ国で出版され、映画化もされた話題作。

これまた「バッテリー」に続く児童文学ですが
あたしはコチラの方が好きですね〜。
核家族化が当たり前のような時代、老人と同居しないことで
死へのリアリティをまったく感じられず、それゆえに
興味をもつこどもたち。
おじいさんと出会うことにより、庭の手入れ、
包丁の使い方、草花の名前、そして戦争の悲惨さ教わる。
学校では教えてくれない色々なこと。
そして夏が終わり、冬を越え、受験を終えて
それぞれの道を進む三人の少年たちの成長にほろり。
死をテーマにしつつも爽快感が残る後味のいい一冊。
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2007年 02月 26日 |
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 ぼくは確かに成績が悪いよ。でも、
勉強よりも素敵で大切なことがいっぱいあると思うんだ—。
17歳の時田秀美くんは、サッカー好きの高校生。
勉強はできないが、女性にはよくもてる。
ショット・バーで働く年上の桃子さんと熱愛中だ。
母親と祖父は秀美に理解があるけれど、学校は
どこか居心地が悪いのだ。この窮屈さは
いったい何なんだ。
凛々しい秀美が活躍する元気溌刺な高校生小説。
(「BOOK」データベースより)

すっかりクセになってまた山田詠美。
少し前まで、自分と年齢が離れすぎていると
感情移入もしがたく読みづらかったのですが
ここ最近すっかり慣れました。
そのおかげかどうかこの話もすーっと心の中に
入りましたね〜。もぅ秀美くんかっこよすぎ。
勉強はできなくてもその生き方、発想回路がカッコイイ。

自分は自分であり他のなにものでもないという
決定的なアイデンティティ。
そして相手が誰であっても自分という軸は
決して揺らがない。大人のご都合なぞ知ったことか。
自分自身に嘘はつけない。
こんなカッコイイ男に育てた母親、祖父の存在感も
納得行く描かれ方。
すべての高校生に与えたい本。そして軸がつい
揺らいでしまう大人にも。
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2007年 02月 26日 |
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 うさぎ。あのふわふわと柔らかい
動物たちと自分たちが同じだなんて。
そういえば、そうだ。自分たちは、いつも
くっついている—いじけた子供のような
女の子、ゆりと素直で心の広い青年、ロバート。
周囲を巻き込んであやしく展開する、二人の恋の
行方はいかに?
(「BOOK」データベースより)

すっごいカワイイお話!
山田詠美ってずーっと昔に読んで、黒人男性と
日本人女性のシリアスでセクシュアルな話を書く人、と
決めつけそれ以来読んでなかったのが悔やまれるくらい
とてもカワイイきゅんっとなる連作短編集。
確かに「黒人男性と日本人女性」のカップルのお話だけど
家族の愛を知らないゆりが愛することに
パニックを起こしコドモのように意味不明な
フワフワした行動を取ることも、家族の愛に包まれ
育った「ロバちゃん」がそこへ甘んじて身を投じる
振り回されるかのような生活も
全てがこの二人を通すと、とてつもなく
愛おしい話になる。
バカップル度全開!
漫画を読むようにそのキュートさを堪能して欲しい作品。
[PR]
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