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カテゴリ: :池波正太郎( 4 )
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2008年 11月 10日 |
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冷え冷えとした闇の幕が裂け、鋭い太刀風が秋山小兵衛に襲いかかる。
正体は何者か? 小兵衛・大治郎が非道に挑む表題作。
江戸に出たまま帰らぬ息子を探しにきた信州の老剣客へ温かい手をさしのべる秋山父子「老虎」。暴漢にさらわれた老舗の娘を助ける男装の武芸者・佐々木三冬「三冬の乳房」ほか「鬼熊酒屋」「悪い虫」「妖怪・小雨坊」「不二楼・蘭の間」。シリーズ第2作。
(出版社/著者からの内容紹介)

「けんかく」と読むか「けんきゃく」と読むか
悩むところですが友達がメールで
「健脚商売」と打ってきたのが一番笑えました。
な、剣客商売シリーズ2冊目「辻斬り」です。

もぅ〜〜〜〜〜かっこよすぎますって。
どうしましょ。惚れるがな。
60代の小柄なじーさまに。くぅ。秋山小兵衛。
一話一話、久しぶりに「大事に」時間かけて読んじゃいました。

隠居暮らしの暇からかちょっとした事件を見つけては
首をつっこむ様も茶目っ気がありかわいらしい。
けれどその後の行動はかわいいなんて言ってられないほど
かっこよすぎだけれど。
また本編でも触れているけれど秋山小兵衛の
「金」との付き合いかたがいいね、格好いいぞ。
町医者の宗哲曰く「大金を掴んでも、たちまちこれを
散らし悠々として、小判の奴どもを’あご’で使っていなさるわえ」

強くてそれでいて金にきれいで若い嫁には
やにさがってしまう、これは男の、男からみた理想像では。
そして、女もそのわかりやすい格好よさにやられるのです。

期待を裏切らない短編連作集。
剣の道に生きる父子の生き様をとくと。
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2006年 03月 24日 |
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 やっぱりねぇ、さすが池波って感じですか。
おもしろいんですよ。なんて言うのかな、小説なんだけれど
まるでドラマを見てるかのように映像が浮かぶんです。
連続短編集なので1話ごと読み切りなんですが
あまりにもその1話1話が優れているため
1話読むごとに「ふぅ〜〜〜〜」と感嘆のため息に
近いモノが。
ようするにとても満たされるわけです。
エンターテイメントを楽しむ心が。
だから逆に、早く読めなかった(笑)

60歳になる「剣と人生の達人」秋山小兵衛。
妻を亡くし、25歳になる息子、大冶郎も
道場をかまえ(でも弟子はまだ一人もなし)
悠々隠居暮らしと思えば
しっかり20歳の小娘を後妻に迎え、飄々としているが
剣を構えた途端に曲がっていた腰がしゃきんと伸び
年老いた小男ながらその強さは並のものではない
いかしたお爺さんのオハナシ。
「勝ち残り生き残るたびに、人の恨みを背負わねば
ならぬ、それが剣客の宿命」
んー、カッコイイ。
この小兵衛とまったく対照的な息子との味がまたいい。

これほど痛快で味のある話はやっぱり池波正太郎という人の
筆のチカラのなせる技かと。
でも、どうしても池波正太郎の本そのものにあたしが
他の時代小説作家よりものめり込めないのは
女性の描き方でしょうね。
性欲の対象だけ?みたいな。(男の格好をしている三冬にすら
そーいう目を向けてるもんなぁ)
女の目ではなく男の目としてみれば文句ない第一級娯楽小説。
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2005年 10月 10日 |
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 忠臣蔵で有名な堀部安兵衛ですがこれは
忠臣蔵そのものよりも中山安兵衛としての少年期から
赤穂浪士討ち入りにかかわることになるまでを
重点的に彼の34歳でそのを閉じるまでを書いた
池波正太郎的な長編時代小説。
あたしの中では四十七士の一人でむっちゃ剣豪程度の
知識しかなかったのですが、「高田の馬場の決闘」は
講談・浪曲等で有名な話だそうで。
小気味好い文章と、人間臭さが面白いのですが
何より決闘のシーンが本当に格好イイ!
作中に別れのシーンが多く書かれていますがこれまた格好いい。
胸にしみじみくるものが。

武士として闘いのない時代には厳しすぎる父親が
上から疎ましがられ無実の罪を着せられた挙げ句
「言い訳無用」と切腹。14歳で故郷の新発田を出奔し
父の死んだ真実を求め旅立ちます。
色々な人に人に助けられつつ、人生の辛酸をなめ
少年から大人になっていく安兵衛。
その中で男と男の信頼を築いていく。もぅ感動。
特に義理の叔父となった管野六郎左衛門との関係。
そう、安兵衛を取りまく人たちがまたみないい味なんですよ。
盗賊の鳥羽又十郎、学者北島雪山、つねに安兵衛の
精神的な支えとなる細井広沢。
大酒飲みの道山和尚、そして安兵衛と常に背中合わせに
繋がっているかのような中津川祐見。
人間とは、一面だけのものではない「辻褄の合わねえ生きもの」
であるという池波作品の共通のテーマもとても深いです。

忠臣蔵はもぅお腹いっぱいという人にはとくに(笑)
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2005年 09月 08日 |
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 大物作家、池波正太郎、名前ばかり知っていて
実際に読んだのは初めて、だと思います。
女性ばかりを主人公にした13作の短編集。
どの話にしても短編なのにその構成力は
読む者を瞬時にその世界へ引き込みます。
架空の物語はもちろん、史実に基づいた
「烈女切腹」にしてもそれは
何一つ損なうことなく自然に呑み込まれる。
ただし、好みを言えばちょっとどうかな。
性的な話が、いかにも男性視点で
女性の強さ、凛々しさ、潔さ、その反面に
男性のせせこましさや意地汚さ、惨めさを
様々な形で対比させているのに
どうしてもその根底には男性から見た性の対象としての
女性でしかなく、まぁ男性が書いてるのだから
仕方ないのですが。。。

大名奥御殿での女中奉公をする力持ちで大女のさつの
生き様を書いた「力婦伝」
愛する夫を殺され下手人を追って江戸に出た
美しい八千代の話「女の血」
不作の生大根と自分を捨てた男を殺め、その後
30年の後に知った真実「三河屋お長」
姉を殺めたことで川に飛び込んだ痘痕顔のおしげを
助けたのは同じく痘痕顔の父親のような友五郎だった
「梅屋のおしげ」
煙管師(きせるし)の父を殺され復讐を願いつつも
なんの手がかりもなく15歳だったおみつは生きるため
出た奉公先は口やかましく厳しいお内儀おりんのいる
小間物問屋。おみつの父を殺した浪人との再会は。。。
「平松屋おみつ」
他、「蕎麦切おその」「烈女切腹」「おせん」
「御菓子所・壺屋火事」「あいびき」「お千代」
「おきぬとお道」「狐の嫁入り」

ちなみに「お千代」は女性の名前ではなく猫の名前。
表題作の「おせん」「平松屋おみつ」が好きかな。
次は世間一般的に大衆小説としての池波に挑戦かな。
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