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カテゴリ: :野沢尚( 1 )
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2008年 01月 14日 |
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連続幼児誘拐事件の謎を追う警視庁捜査一課・特殊犯
捜査係勤務の有働公子。
婦人警官でなく、一人の母親として事件の
当事者となってしまった彼女は、わが子を取り戻すため
犯人のみならず警視庁4万人を敵にまわすことに…。
驚愕の展開、そして誰も予想だにしなかった戦慄の結末。
ミステリーの到達点。
(「BOOK」データベースより)

昔、ドラマでCharaが主題歌だったこともありちらっと見たのですが
なんせ幼い子供が誘拐される話だっただけに当時まだ小さかった
我が子を考えると辛くて最後まで見られず。
だって誘拐されて身代金を、ではなく、臓器売買のパーツとしてだったり
小児性愛者の道具として売られていく。
それはもぅきつすぎ。
なのでどんな話かは知っていてもラストも知らなければ
本書を手にとってもすぐに買う気にもなれず。
何度も本屋で見るたびに、まるで、通らなければいけない道かのように
いつかは読まなければ、目をそむけちゃいけないような
そんな気持ちにさえなり。。。

何年も経ってようやく読みました。
凄かった。もぅ一気読みです。読む手が止まりませんでした。
確かに子供たちがどうなるかの描写や監禁されているシーンは
何度も本を閉じたくもなりましたが
誘拐された我が子を追う婦人警官、有働公子の母性を
信じて、ひたすら信じて、次へ次へと。

始まりはただ、身代金の要求がない誘拐事件の誘拐される様が
描かれるのですが、その子たちにもちゃんとフルネームが与えられ
その子の性格、置かれている状況などがきちんと描かれているゆえに
その子たちの行く末を知らされる読者は
よりダークな世界に突き落とされ、また犯人たちのそこに至るまでの
経緯も物語性をきちんと持たせているからこそ
どちら側が語り手になっても、その心理まで読み取ることができます。
中心となる楢崎あゆみちゃんが誘拐され身代金を要求された事件に入ったとたん
それはいきなり「調書」という形を取って淡々と知らされる、そのギャップ。
それが段々と公子と被害者家族との関わりで
厚みを加えたところで、事件はとんでもない展開を見せるのです。
婦人警官、公子の一人息子の誘拐。
母一人、子一人の家庭。
息子を取り返したければ、身代金をこちら側に、警察内部をまいて
よこせと。
公子は我が子の為に、警察を敵に回し、一人、誘拐犯たちに
立ち向かっていくのですがここからがまたすごい読ませる、読ませる。
手に汗握るとはまさにこのこと。
カーチェイスの描写といい銃撃戦といい抜かりなし。
そしてその機動力は母性であることが細かいプロットから
読者に伝えられ、また誘拐された子供たちの様子からじわじわと
こちら側を引込む。
子供たちの臓器をバラバラに売りさばくなんて人間として
最低な凶悪犯であるはずの、主犯格の智永、
その教え子泉や泰史、そしてチャイニーズ系タイ人のグエンでさえ
その過去を語らせれば、せつなく壮絶な人生。
もぅ巧いとしか言いようがない。

息子を取り戻す為の最後の公子の様子には涙をだらだら流しながら。
ミステリーとしての犯人解きも含めてとてもよくできた1冊。
たしかに分厚い本ではあるけれど(文庫本で514ページ)
無駄がなく完成度が非常に高い。
読み終わったときには、こちらも一戦交えたような疲労感(苦笑)
確かに子供たちの残酷なシーンは子を持つ親には辛いですが
形は違えど、一部ではそのような世界もあると知ることは
決して悪いことではないと思うし、むしろ知るべきではないかと。

ラスト、被害者家族の一人である古賀が息子直樹への思いが救い。

ちなみにドラマでのキャスティングはこんな感じ。違和感ナシなとこがすごい。
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