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2005年 12月 24日 |
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 小川洋子ってはるか昔に読んだ記憶が。
「妊娠カレンダー」だっけかな。あまり印象がナイけれど。
でもこの本はずっと覚えていたい本です。
その静けさ、透明感、強さ、優しさ、すべてが心地よい美しい本。
とてもせつないお話。
映画化もされましたがが見に行こうかどうか
本があまりにもよかったので微妙です。
(でも寺尾聡も深津っちゃんもぴったり!)

17年ほど前、事故が原因で記憶が80分までしか
もたない数学者「博士」とその家に来た家政婦「私」と
「私」の息子「ルート」の話。

「君の足のサイズは?」
博士は初めて会う人との緊張から自分を解き、相手との
コミュニケーションの手段として「数字」を用いた。
記憶が80分しかもたない。
だから毎日来る家政婦の「私」も毎朝、’初めて会う人’なのだ。
数字と向き合っている時に邪魔をされると怒るが
それ以外はおとなしく温厚な博士、でも、毎日どこか
ぎくしゃくとした日々を和らげたのは博士が「ルート」と
名付けた「私」の息子だった。

数学どころか算数も嫌い、野球もいっさい興味のないあたしですら
この本の描く「数字」の世界の不思議さにひきこまれて
うっとりしてしまいました。
文字の世界は好きです。でも数字だってこの本の中では
とてもいじらしくかわいく見えたり、孤独を受け入れた美しさに
満ちていたり、誰かと手を繋いだり、とても詩的になるのです。

博士の時計の裏に刻まれた文字「220」と「私」の誕生日、2月28日
「228」という2つの数字は、それぞれの数の約数の和が
もう1つの数字になるという数少ない「友愛数」なのです。
博士は“友愛数は神の計らいをうけた絆で結ばれ合った数字”と
説明してくれる。
その説明だけでうっとりしてしまう。

もちろん小説的に、読ませる部分は多々あります。
博士とルートの交流や博士の世話を見ている義姉の存在
けれどすべてを通してこの本に流れる穏やかな静けさ
そしてせつなさがとても好きです。

。。。子供にこれくらい「おもしろく感じられる」教え方を
したいと思いましたが、その前にあたしがこんな教わり方を
したかったなぁ。
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2005年 12月 22日 |
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 「疾走」があまりにも重かったので(苦笑)
さらっと読めるものを、と近藤史恵。
「ガーデン」「ねむりねずみ」に続いて今泉君が
活躍します。登場人物はほぼ「ねむりねずみ」と
同じ、歌舞伎、梨園が舞台。
今泉の大学時代の同級生、小菊の師匠瀬川菊花が
八重垣姫を演じる舞台「本朝廿四考」の本番中
数日連続で「桜」の花びらが1枚だけ
降ってくる。我が身が花である舞台に
全身全霊をかけているその場所に
例え「いたずら」でもそれは決して見逃せない。
いったい誰がなんのために。
と、弟子である小菊は「名探偵」今泉に「事件」を
解決するよう言いつかる。
以前、トラブルから顔に消えない傷をつけられた
市川伊織とその周りに見える美しい、滝夜叉姫と
噂される女、虹子を巡り「奥州屋」の隠された事実が
明らかになっていく。

にしても今泉、そりゃちょっと名探偵過ぎ。
話前半それもかなり最初の部分で「わかってしまう」
えええ?って感じ。そりゃいくらなんでも情報が
少なすぎ。「以前見た舞台に違和感を覚えたから」と
説明されても、あなたが違和感を感じたのなら
舞台のプロ達がとっくに違和感を感じてるのでは?と
色々つっこみどころ満載(苦笑)
「ねむりねずみ」同様、歌舞伎を知っているとより
楽しめると思いますが、知らなくても梨園ってそーいう
世界なのねぇ。。。と味わえると同時に
(もしこの通りの考えがまかりとおる世界なら)
悲しい世界だなぁとも。。。
さらっと読める1冊です。
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2005年 12月 20日 |
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 「誰か一緒に生きてください」
これが15歳の少年の内側から出てきた言葉。
それほど凄まじく痛々しく重い。

「浜」は「沖」を差別する、そんな二つの土地を舞台に
浜で生まれ育ったシュウジは4つ年上のシュウイチが
好きだった。シュウイチは学校始まって以来の秀才で
家は兄を中心にまわってきた。ところが優秀な高校に
上がり、親の期待に応えきれなくなった兄は壊れていく。
家の中も徐々に壊れていく。
放火魔−赤犬として捕まる兄。家を捨てて姿を消した父
酒浸りでギャンブルにはまっていく母、そして赤犬の弟として
いじめられる「おまえ」
リゾート開発の話が浮上し次第に溝を深めていく
「浜」と「沖」の人々。
ヤクザが幅をきかせはじめ壊れていく町。

いじめだけをテーマにした本ではありません。
この本は、ただただ人と繋がりたくて、ひとつになりたくて
やみくもに疾走する少年の物語。

疾走、まさにシュウジの生き様はその一言に尽きます。
この表紙のように。

話は、孤独、祈り、暴力、家族離散、セックス、聖書、殺人と
様々なテーマを持ち、語りかけてきます。
ラストは壮絶。
気が付いたら涙がこぼれていました。
悲しいなんて言葉じゃ甘いそんな涙です。


映画化もされてるのね。
と、サイトを見たら「ヤクザの女に手を出して折檻」と。
ほぅほぅ。折檻。
そんな生ぬるい描写じゃないです、原作は。
エログロが苦手な方は覚悟して読んでください。
あまりにひどすぎて吐き気すら(苦笑)
ただ、そういった描写があたしには「余計」には思えない。
むしろ必須。

ひとつになることを望んで、色々な人の「ひとり」を
背負ってしまった15歳の少年。
絵空事と捨てきれない重さ。

「流星ワゴン」とはまったく違った重松作品。
読み終わったあとはしばし放心。
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2005年 12月 19日 |
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 映画化もされている「あらしのよるに」
数年前に友達が見つけて「いいよ〜」と薦めてくれたので
とりあえず1巻だけ買い、そのまま経っていました(苦笑)
この機会に一気読み。
翌日、映画を見ました。泣いた、泣いた。
映画の方が泣きました。
あべ弘士の絵に慣れていたので初めCMで見たり
したときも違和感を感じていたのですが
映画で通してみるとあれはあれでカワイイ。
息子も泣いたオススメ映画です。

さて、本ですが以下ネタバレになりますのでご注意。

友人は6巻まででいい!と。7巻で余計な話を
付けたためにくだらない韓流ドラマ並になってる!と。
確かに。
6巻でガブがメイの為に。。。でいいじゃないか、と。
記憶喪失ネタじゃやっぱお粗末過ぎ。
後は読んだ人の中で想像させて終わりで
ちょっとせつないストーリーで十分。
ただし、それは「オトナには十分」だと思うの。

子供に与えるのなら
やっぱり7巻まで与えたい。
よかったね、で終わらせたい。
まぁ児童書だからね、これでいいのかな、と。

ただやっぱりオトナですから(笑)
今回、映画では絵本よりも詳しくガブとメイの周囲も
描いているわけですが
ガブがメイとの友情を選んでしまうのは十分に
描ききれている。選んで当然と思わせる。
でもメイは?
とも思ってしまったりね。

なんにしてもオトナを満足させるのは生半可じゃ
いけないわけですよ(苦笑)

オトナなアナタはどう思います?

でもタイトルを見返しただけでも話がすっと浮かんで
じーんとさせてしまう。
やっぱりいいお話だなぁと思ってしまうわけです。

第1部 あらしのよるに
−奇妙な友情はなぜ生まれたか?
第2部 あるはれたひに
−友情は食欲に勝てるか?
第3部 くものきれまに
−秘密の友だちって、いろいろたいへん。
第4部 きりのなかで
−仲間か?友だちか?それが問題だ。
第5部 どしゃぶりのひに
−生きるためには、うらぎりも必要なのか?
第6部 ふぶきのあした
−この友情は、もう誰にも止められない…。
第7部 まんげつのよるに
−あのままでは終われなかった。
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2005年 12月 19日 |
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 うーん(苦笑)いやぁここまでね
勢いあるといいっすよ。ええ。
不気味な本です(笑)
ヒロインは中年女。
太ったおかめ顔の体格のいい決してヒロインとは
言い難いヒロイン。そして性格も。

アイ子は親の顔を知らないまま娼婦の館で育った。
荒んだ娼婦達にいじめられながら、母親の形見だと
渡された古い女性モノの白い靴だけが宝物。
夜な夜な話しかけては一人で靴と会話をする。
児童福祉施設を経て、自分の身体を商品として
汚い中年の一人でいるような男の元に身を寄せたり
ホテルのメイドとして盗みを働き、ばれそうになると
逃げだしたりしながら、各地を転々として生きている。
それだけ言うと、「可哀想」な背景が浮かびそうなものなのに
アイ子に対してはその言葉は浮かばない。
何も考えない。難しいことを考えず本能のまま生きている。
そして、自分の過去を偽り、平然と人を殺し続けている。
自分の過去を知る人、自分の企みに気付いた人、
利用価値のなくなった人、それらを消してまた新たな生活を始める。

アイ子はいつしか自分の本当の母親を捜していく。
その母親は。。。


アイ子が殺していく人たち、出会う人たち、関わり合いを
持つ人たちすべてがキモチワルイ。
異様な人たちばかり。
でもそれは一種のリアリティを持っているからこそ
余計にグロテスクで目をそむけたくなるのかもしれない。

ドロドロのようでさらっと読める、深く暗い話でありながら
すこーんとどこか突き抜けている。
「トラウマ」という言葉に頼らないトコが気に入りました。
I'm sorry, mama オフィシャルサイト
でもやっぱり「out」の方が強烈だぁね。
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2005年 12月 14日 |
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 泣きました。
決してお涙頂戴モノではないんです。
障害にもめげずに頑張ろう、みたいな励ましモノでもないです。
ただ、フツウに少年はずっと闘ってきてたんです。
それはそれはとてもストレートで
その真っ直ぐさに、読み始めから涙ぐむ始末。
かわいそう、なんて生やさしい言葉はきっとこの本を
読んで、出てこないと思います。
そしてそんな同情を求めている本でもないのです。

クリスマスの季節から始まるこのお話。
今の季節にもちょうど合ってヨイです。

少年、白石きよしはほんのちょっと言葉がつっかえる、
吃音(どもり)を持っている。
そんなきよしが神様のいじわるか転校を繰り返す。
カ行やタ行、濁音がつっかえてしまう。
だから自分の名前がすんなりと言えない。
きよしの「キ」でどうしても止まってしまう。
転校した先での挨拶がいやだった。

言いたいことが言えない。伝えられない。
伝えたいのに話したいことがたくさんあるのに。

小学校1年からずっと成長するまでを連作短編の形で
進められていくこの本は、吃音を持つ子供の母親から
どうか息子にがんばれと励ましてあげて欲しいという
依頼の手紙を受け、「吃音なんかに負けるな」という
その母親に違和感を感じ、返信用の封筒もそのままに
自分自身の話を伝えるといった設定で綴られます。

以下、少々ネタバレってもこれはネタバレされても全然
問題ないのですが。。。

「きよしこ」
小学校1年生のきよし。「きよし、この夜」を
「きよしこの、夜」と思っていたきよしは
ずっと「きよしこ」を待っていた。きよしのたった
一人の友達。
引っ越した先の学校では
いじめっこが二人いる。
両親は毎夜、心配して自分のことを相談しあう。
クリスマスがやってくる。
本当は欲しいものがある。でも
その名前が言えない。魚雷船ゲームが欲しい。
きよしこはある夜、現れて、ずっときよしの話を
聞いてくれる。そして大切なことを教えてくれた。

「乗り換え案内」
また引っ越した先で3年生になったきよしは夏休みに
「吃音強制プログラム」に参加する。
そこで出会ったやたらとちょっかいを出してきては
無言で逃げる加藤くんと出会う。
きよしよりも吃音の強い加藤くんに初めは
いらだちを覚えながらも。。。

「どんぐりのココロ」
5年生のキヨシは次の転校先で失敗した。
田舎もんとクラスの子達を見下し、向こうも
きよしとの関わりを切った。
親にはそんなことは言えない。野球に行ってくる、と言って
向かった神社で出会った「おっちゃん」と友達になった。
どんぐりのことをたくさん教えてくれて、野球の相手を
してくれて、「どどをくっても、ええやんけ」と
笑ってくれて。。。

「北風ぴゅう太」
小学生最後の年、転校先の学校でも吃音はあったが
作文は得意だったきよしは卒業の「お別れ会」での劇の
脚本を任された。37人全員に台詞を持たせること。
マッチ売りの少女をベースに作った話には
マッチをすることで1年から6年までの思い出の
場面を登場させることにした。
きよしが自分自身で自分に与えた役は一番最後に
マッチの炎を消す「北風」だった。
ヒュー、ではない、ピューのヒトコトのが合ってる。
そぅ思った。でも自分には「ピュ」の音がどうしてもどもる。

「ゲルマ」
中学生になったきよしが「親友」になったゲルマは
高校生の兄ともども俗に言う不良。
自分本位で周りの反応に鈍いゲルマにきよしは
振り回される。そこにずっと施設へ送られていた
ゲルマの親友「ギンショウ」が戻ってきた。
きよしはそこで人の弱さについて考える。
『泣いた赤鬼』を読みながら。。。
本当は人間と友達になりたい赤鬼と赤鬼のために
憎まれ役を買って出る青鬼。
「でも僕の友達は青鬼になりたかったのになれなかった」

「交差点」
高校生のきよし、両親の計らいで高校は転校せずに
一緒に野球部の仲間と頑張ってこれた。
相変わらず吃音はあるものの他の言葉に言い換えたり
ジェスチャーを交えたりすることで伝えられたし
小学校の頃のようにバカにするような人もいない。
そこに野球部に入ってきた実力のある転校生。
誰かの場所を奪ってまでいたくない、と悩む転校生の
大野をきよしはかばい続けるが。

「東京」
大学受験を前にして彼女ができたきよし。
年上の大学生の「ワッチ」はY大の福祉サークルに
入っていて吃音のきよしの言いたいことを
先にわかってくれた理解者だった。
Y大に来ると思っていたワッチ。でもきよしは
本当に行きたい場所があった。
でもその場所は言葉にしようとすると
どうしてもどもってしまう単語だった。。。

「それがほんとうに伝えたいことだったら
。。。伝わるよ、きっと」

最初から最後までホント泣かしてくれました。
オススメします。
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2005年 12月 12日 |
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 久しぶりに宇江佐真理!嬉しい〜っ♪
もぅどんどん宇江佐真理先生には書いて欲しい(笑)
宇江佐の江戸を舞台にした小説、大好き。
安心して読めます。
今回は、大伝馬町の「は組」の町火消頭取をつとめる
鳶職の吉蔵(きちぞう)とその娘お栄。
そして吉蔵の元「男にして欲しい」と
通ってくるようになった武家の7歳の男の子、村椿太郎左衛門。
この3人を軸にホームドラマ的に話は進みますが
もちろんそこは宇江佐、しっかりほろりとさせてくれます。

村椿太郎左衛門といかめしい名前を持ちながら泣き虫で
臆病者、妹に「たろちゃん」と呼ばれ「ほっぺたにぷう」
されて喜ぶ姿はとてもお武家さんの長男とはほど遠い姿。
でもそのたろちゃんの生き方に周りの大人達はやがて
気づかされていくのです。
その人にとって一番大事なあるべき姿をあるように
受け止めること。親にとってそれはとても難しいことなのですが
たろちゃんの父親の五郎太の言葉が素晴らしい。

本は連続短編集の形を取っており、たろちゃんの成長と
お栄の周りの色々な問題を中心に進んでいきます。

お栄と婿である由五郎、昔お栄といい仲だった従兄の
金次郎、その妻のおけい達の心の葛藤や
お栄の幼馴染みだったおこまとの再会とそれまでのおこまの
様々な苦労と今の生活、吉蔵の妻お春の
幼馴染みでお栄も小さい頃から面倒をみてもらった
小間物屋「こけしや」を一人で営むお勝の惚けと
その面倒を見始めるお栄。。。
そこにたろちゃんの試合やおねしょともぅ
それはそれは日々色々と起こる様々な出来事。

みんな一生懸命生きていてその様がまた愛おしく感じる話ばかり。
ほのぼのとしているのにその中にある葛藤、哀しさ、そして
そこから生まれる何か。
読んだ後、ぽっと暖かくなります。

ちなみにたろちゃんのお父さんは「春風ぞ吹く」の五郎太と
オモウとまた一段と楽しめます。
(ちょいネタバレ:たろちゃんの婚期の遅い理由もまたいい!(笑)
いかにもたろちゃん!)
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2005年 12月 10日 |
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 今年7月に惜しくも逝去した杉浦日向子さんの
イラスト付きエッセイ。
江戸風俗に精通していた彼女ならではの作品。
最近では苦手と思っていた時代小説にもすっかり
はまり、江戸の風俗ならそこから垣間見てきて
自分でも知っているつもりでいたけれど
それでも目からウロコなことばかり。
例えば江戸時代の美人というと歌麿の美人画よろしく
下ぶくれで小さい目、おちょぼ口なんてのを想像
してしまいますが、あのテの顔が流行ったのは
実はわずか10年たらず。江戸260年間ずっと
あの顔が流行っていたわけではないそうです。
びっくり。
今でも流行の顔なんて言われてみればそれくらいの
単位で変わってますもんね。

江戸の庶民の日々の暮らし—長屋、仕事、恋愛、ファッションや
銭湯、旅行などから大奥や殿さまの日常生活まで、現代の生活と
照らし合わせてあるのでとても読みやすいです。
ナンパの仕方や江戸・東京の「ワンルーム」率の高さとか
グルメブームの後にやってくるスローフード(今なら
ちょうどロハスとか?)ブームとか。。。
現代と同じと思えることも多々。
その一方、江戸人の物価の安さからくるその日暮らし的な
なんとかなるさな思考や駄洒落を飛ばしまくり
楽しんだもん勝ち的な生き方を羨ましく思ったり。
江戸時代よりも現代の方が満たされているとは決して
思えなくなり、遠い江戸に思いを馳せる、そんな1冊。
時代モノって苦手だし。。。と学校の歴史なんかの
イメージではなく江戸ってこんなにも
楽しそう、おもしろそう、と感じて欲しい。
江戸人の年末年始の過ごし方なんてのもありますので
師走のこの時期ちょっと手を休めていかがでしょ。
きっと心にふっとゆとりが出るはず。
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2005年 12月 07日 |
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 今年の夏、映画化され自衛隊全面協力だとかで
話題になった作品ですが、あたしはまぁ例えば
戦争モノとか戦艦モノなど苦手な分野なのです。
というのも、色々こむずかしい戦闘機やら機械の
(機械っていうかぁ?!)名前が羅列されちゃうでしょ。
全然興味のない分野なので想像もつかないし
もぅちんぷんかんぷんなのですよ。
映画はどうかはわかりませんが、この本は
そんな分野でありながらめっさ面白かったです!
確かに、戦艦が舞台になっているし色々と
わからない名称も出てきますが
んなことも気にならないほど。
(あ、あと本を開くとまず登場人物名が
ずら〜〜〜〜っと並んでいる本も無意識に避けるクセも
ありますが。。。(苦笑))

海上自衛隊の最新鋭イージス艦「いそかぜ」が
占拠された。その艦には一発で東京を
壊滅させられるアメリカが極秘に開発し
北朝鮮のテロリストによって盗まれた極秘兵器が
積みこまれていた。
占拠によって艦を追い出された、たたき上げ自衛官が
艦を取り戻すべく一人艦に向かい。。。とヒトコトで言えば
そんな話なのですが、それだけではありません。
その中には様々な人間ドラマがしっかりとあります。

何十年も自衛隊に勤めてきた先任伍長、
数奇な運命の中で己に掟を与え続ける謎の青年、
息子を国に殺され復讐を誓った艦長、北朝鮮の”革命”を掲げ
恐ろしい兵器を盗み出した男。それぞれの人間の思惑が交錯し
二転三転する展開に引きこまれ、 敵と味方が不明なまま
事態は進行していき、緊迫の中でギリギリの戦いを強いられる男達。
国を統制する首相や大臣達は自分達の立場と国民の命と
国際的均衡を秤にかけつつ翻弄される。

もぅとにかく先任伍長、仙石と如月行(こう)のやり取りが
いい。最後はじ〜ん、と。
母親との思い出などがきちんと描かれているからこそ生きてます。
息子を思う父親である艦長、宮津もカッコイイ。
あ、あえて言うなら「騙されました」(笑)
ミステリづいてるのでそんな部分でも楽しめましたね。


「イージス。ギリシア神話に登場する、どんな攻撃も
跳ね返す楯。しかし現状では、イージス艦をはじめとした
自衛隊装備は、防御する国家を失ってしまっている。
亡国の楯だ。」

顔のない国、日本に対しての辛辣な、誰もが
心の奥底で気づいていながら目を背けている部分。
本当の平和。
もしこの本の世界が本当に映画化されているのなら
ぜひとも見たいところですが、きっと「辺野古ディストラクション」
やら戦域ミサイル防衛構想(TMD)なんてもちろんのこと
艦長についていく人たちの思いやテロリストとして生きる男女の
思いなんてきっと描ききれてはないでしょうねぇ。。。
ただの戦艦モノになっていそう。
しっかりと人間関係を描ききった作品で見たいです。
まぁこの長編を2時間程度にまとめるってのからして無理でしょうね。
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2005年 12月 03日 |
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 生協の白石さんはずっとブログで見ていてずっと
ファンでした。本になる前からしってる方も多いと思います。
ネットで見れるし〜と本は読まないだろうなぁと
思っていたのですがダンナが借りてきたので
読んでみました。んー、やっぱいいなぁ。癒されます。

ブログ内の説明より
「東京農工大学には生協の学食や購買に対する意見を
募る「ひとことカード」というものがあります。
そこには普段、学生達が生協で感じたことや
要望などを寄せています。
言わば、目安箱のようなものですね。しかし、中には
そんなカードをふざけて投稿する者もいます。
普通だったら、明らかにふざけて書かれたものだと
分かるものは相手にしないでしょう。
それが、最も有効な策であり、当然の対応です。
しかし、そんなふざけて書かれたカードに対して
マジメに答えてくれているのが熱心な生協職員
『生協の白石さん』なのです。 」

ふざけたカードに返すウィットに富んだ回答
そこにある優しさに、吹き出したり、にやりとしたり。
普通ならふざけんなよ、ばかやろーと言いたくなるような
そんな出来事も日々誰にでもあります。
どう返すかで自分を取りまく環境はいくらでも変わります。
きっと白石さんはそんな心の持ちようのお手伝いも
この「ひとことカード」を通してしてくれているようです。
本には「白石さんからの言葉」も収録。
これがまたいいです。
白石さんだって普通に、なにぃ?と思うことだってあったんです。
いや、もちろんカードからもそれは見えます。そして
それをまともになにぃ?と返さないようにしている部分も見えます。
だからこそ余計に白石さんにみんな惹かれるんでしょうね。
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