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2006年 02月 23日 |
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 最近すっかり浅田づいてますが、浅田次郎といえば
やっぱり世間一般的に一番知られている本といえば
「鉄道員(ぽっぽや)」では?
第117回直木賞受賞。
。。。いや、確かにどれもいい話です。
「鉄道員」泣いちゃったし、「ラブ・レター」にも
やられた、けれど、妙に全体通して読むとイイコ過ぎな
感が否めないのは「大人のファンタジー」臭のせい?
「奇蹟」をモチーフとした短編集と初めからわかって
読めばその感覚で楽しめたのかもしれませんが
「人間ドラマ?」なんて思っちゃったもんだから
「え?またこーいうオチ?」とつっこみながら読んでしまいました(笑)

「鉄道員」
北海道弁の会話が素朴な頑固さをさらに強めいい感じです。
わずか2歳の娘を病気で亡くした日もホームで旗を振り
妻の最後を看取ったのも同僚の妻で自分が対面したのは霊安室だった。
「俺ァ、ポッポヤだから身内のことで泣くわけいかんしょ」と
平静を装い定年の年までやってきたある日、奇蹟が。
途中で先はよめたって、それでもそのストレートさ、
「おめえ、なして嘘ついたの」の一言には何度読んでも涙。

「ラブ・レター」
出稼ぎの中国人の会ったこともない女、戸籍上だけの妻の病死。
遺体を引き取りにいく途中、その女からの手紙を受け取る。
「海の音きこえます。雨ふってます。とても暗いです。寝たまま、
手もかたっぽ、きたない字でごめんなさい。
吾郎さんのこと、大好きです。世界中で一番。」

「悪魔」
まるで悪魔のような、いや悪魔そのものの家庭教師が
小学校5年生だった僕の家にやってきた。そして
それからすべてが壊されていった。祖父の死、母の不倫、
父の暴力と家の没落。減っていく使用人、そして僕は
親戚の家に引き取られ安息の日を手に入れた。

「角筈にて」
出世の道を閉ざされ海外転勤を言い渡されたその送別会の夜
失踪した父の幻影を見た。幼い頃、この歌舞伎町がまだ
角筈と呼ばれた頃、お寿司を食べ終え、バスで2つ目の
親戚の家に一人で行くように言われた。
捨てられたことは子供心にわかっていた。
父が連れてきたことのある、一度もキレイとも
思ったことのない女を「新しいお母さんがきてもいいよ
あの人キレイだし」とまで言ったのに。

「伽羅」
ファッション・メーカーの営業部員として
トップセールスを記録していた頃、紹介されて営業に
向かったブティックの美しいオーナーとの出逢い。
女の生き霊を信じますか?

「うらぼんえ」
ちえ子には帰る家がなかった、から始まるこの物語。
田舎の面倒くさい人間関係や風習、男社会のずるさの中
ちえ子を守ってくれた唯一の見方はその日だけ
帰ってきてくれた大好きな祖父だった。

「ろくでなしのサンタ」
クリスマス・イブに起訴猶予で釈放された三太。
迎えに来てくれた老いた母を見ながら思い出していたのは
窃盗罪で捕まったメッキ職人、貧乏くじを引いた北川のこと。
残してきた母親と妻と子供の話。三太はサンタになった。

「オリオン座からの招待状」
幼い頃通った映画館からの閉館の知らせが来た。
幼馴染み同士、結婚したが今は浮気が元で別居。
出世のために離婚もしないでいる二人。
醒めた関係のまま二人は西陣に向かった。

個人的なオススメはやっぱり「鉄道員」と
「ラブ・レター」でもやっぱり「天切り松」のが好き(笑)
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2006年 02月 20日 |
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 あまりのおもしろさに文庫で1,2,3巻とも
揃えてしまいました、天切り松。
で、一日一冊で読み終えてしまいましたよ。
くぅ〜〜〜〜〜〜〜っ、やっぱ、いいね。
(実は他の本を読みかけたけれど我慢できずに
買ってきてしまいました)

1巻でだいたいの登場人物の紹介ってところで
2巻、3巻でさらに話は深くなっていきます。
涙量もその分、増えていきますので覚悟のほど。

2巻目の表題作「残侠」はもぅかっこよすぎ!
ほれぼれしちゃう「旧弊」清水の次郎長の子分、小政と
目細の安こと安吉親分との仁義の切り方には
鳥肌もんです。「お控えなしておくんなさし」くぅぅぅぅっ。
小政の一宿一飯の義理の通し方!たまんないっす。
そして、松が闇がたりを聞かせる留置場内でも人気の
黄不動の栄治から天切りの職人技の伝授を受け始める
松蔵の話もあります。あ〜〜〜黄不動、カッコイイ!!!
他、どちらかと言うと恋愛モノって感じの1冊。
親子の縁を書いた「春のかたみに」も涙。

3巻目は初湯千両では説教虎のかっこよさ満載。
もちろんおこん姉御も竹久夢二相手にしびれるほどの
啖呵を切ってくれます。
この巻で一番、きたのは「道化の恋文」
大麻で捕まった売れない根性のすわってない芸人相手に
松は昔の友達、道化師の息子とその父親の話を
闇がたりで聞かせるのですがもぅ号泣もんですよ。
安吉親分と松蔵、そして安吉の親分である銀次の繋がりを
描いた「銀次蔭盃」の血よりも濃いその繋がりに感涙。
やっぱ安吉親分、格好いいっすよ!
ぜひ読んでください。

読み終わった後、つい江戸弁が出てしまいそうになるのは
ご愛敬。
4巻目、早く文庫化しないかなぁ。
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2006年 02月 16日 |
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 面白い!もぅなんて言うの、あたしのツボ
ストレートで突かれました!
「夜更けの留置場に現れた、その不思議な老人は
六尺四方にしか聞こえないという夜盗の声音「闇がたり」で
遙かな昔を物語り始めた—。
時は大正ロマン華やかなりし頃、帝都に名を馳せた義賊
「目細の安吉」一家。盗られて困らぬ天下のお宝だけを狙い
貧しい人々には救いの手をさしのべる。
義理と人情に命を賭けた、粋でいなせな怪盗たちの
胸のすく大活躍を描く傑作悪漢小説シリーズ第一弾」

というモノなのですがもぅもぅもぅ痛快な江戸弁で語られる
魅力的な盗賊たち。流れるような心地よい文体の中に
爽快で豪快、人情味溢れる世界が繰り広げられます。
江戸弁ってだけでもツボ。
「中抜き」の達人の目細の安、「ゲンノマエ」の達人、振袖おこん
説教寅こと寅弥は盗人の華タタキを稼業とし
黄不動の栄治は夜盗の華「天切り」の使い手
書生常こと百面相の常次郎は天才的経済犯。
この5人のもと、わずか数えで九つの松蔵は
博打打ちで飲んだくれの父の元を離れ
弟子入りしたところから話は始まるのですが
いつの間にか自分もその留置所の中で闇がたりを
聞く一人となり、目の前に大正の粋な江戸の絵が
浮かんできます。
ひねりも小細工もありません。直球勝負。
もちろん涙だって誘います。
どうぞぜひ体感してください。

あ、初浅田次郎でした。いやぁいいね。「鉄道員」も
読んでみようかな。
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2006年 02月 13日 |
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 やっぱりオモシロイですよ!伊坂幸太郎!
これはかなりはまりました。
例えば、物語の初めからぐいぐい引き込まれる本とか
読んでいくうちにどんどんはまる本とか
とにかく夢中で読んで読み終わってぐっとくる本とか
色々ありますが、この本はそのどれでもないような気が。

まず目次を開くとそこにはとても細かく
章ごとに付けられたタイトルが並んでいます。
それだけ細かく時間設定、場所設定が
ぽんぽんと軽妙に飛ぶのですが
それがちっとも混乱させない。
とてもオシャレなコンピレーションアルバムのように。

レイプによって生まれた父親の違う弟、癌に
侵された父、次々を起こる放火事件、弟につきまとう
ストーカー、これだけ並べるととんでもなく
暗い要素をどうしてここまで軽快にオシャレにできるのか。
すべては登場人物達の魅力とウィットに富んだセリフの
成せる技。独特の荒唐無稽な展開の前に
謎を解くために読むのではなく、謎が解かれるまでの
その世界を感じる為に読んでいる感じ。
遺伝子やら難しい内容もありますが、全く飽きずに読めます。
「ラッシュライフ」のあの人や「オーデュボンの祈り」のあの人
なんかも出てきて、伊坂ファンへのお楽しみも。
ミステリとしてではなく、兄弟愛、親子愛をベースにした
人間ドラマとして読んで欲しい作品。
これはもぅ素晴らしい♪

「春が2階から落ちてきた」

07/04/07追記
映画化だってぇ?!ひー。春、誰?お父さん誰?
納得いく映画ができるとは思えない〜〜〜〜〜〜。。。
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2006年 02月 09日 |
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 あたしはかなり本を読むのは早いほうだと
思うのですがこれはなかなか進みませんでした。
早く読めるのだけれど読みたくない
先に進みたいのに立ち止まってしまう、そんな感じ。
短編集なのですがテーマは「いじめ」
「親子関係」「教育問題」
いじめられている本人、いじめられている子を持つ親
いじめているつもりはなくても結果としていじめていた本人
いじめられている友達など様々な立場から書かれています。
理由のあるいじめ、そして何も理由なんてないいじめ。

「ワニとハブとひょうたん池で」
ある日突然、「ハブ」にされた中学生のミキ。
どうせただのくだらない遊び、ゲームだよ、と思いながらも
親の前ではいつもどおりのあたしでいなくちゃ、と
頑張る。。。けれど死んじゃってもいいかな、ワニに
食べられて。。。

「ナイフ」
自分に似てしまった小柄な息子
息子はそれがもととなりいじめられている。けれど
決して親には話してくれない。妻は取り乱し
私はナイフを懐に忍ばせる。そして遙か遠く
民族紛争が激化する国へと派遣された同級生の
ヨッちゃん。3人は3人なりの闘いの中にいる。

「キャッチボール日和」
荒木大輔の大ファンだった野球少年二人
一人は男の子をもうけ「大輔」と名付けもぅ一人は
女の子をもうけ「好美」と名付けた。
好美の父は早くに亡くなり大輔の父に大輔と一緒に
よく遊んでもらった。けれど中学3年の今
大輔は全員にひどいいじめをうけ、好美はその他大勢の
ギャラリーの一人。身体的に、精神的に、そして
性的ないじめを受けている。
このまま学校を休み続けてもいいんじゃない?
転校したほうが大輔の為だよ、と思う好美、けれど
大輔の父はそれを認めない。逃げてはいけない、と
大輔をさらに追い詰める。

「エビスくん」
神様はきっとどこかで自分の行動を見ている。
いいこでいればきっと大人になるまで生きられるかどうかと
言われている難病の妹の病気を治してくれる。
だから転校生のエビスくんが僕をどんなにいじめても
我慢する。だって妹と約束したんだ。エベっさんの子孫の
エビスくんは友達だから、会わせてやるって、きっと
願い事を叶えてくれる、って。
「弱い男の子は強い男の子が好きなんや」

「ビター・スィート・ホーム」
「なんとかなる」でなんとかしてきた妻は二人目の
出産を機に教師を辞めて家庭に入った。
ある日、小学校の娘の日記に感想をまったく書かなくなり
担任から感受性が乏しいと指摘される。
元教師の妻は先生の指導に目を光らせ、他の保護者達と
連携を組む。父親である私は忙しくなった妻の代わりに
子供達と久しぶりに共に過ごすが、漠然とした距離を覚える。

どの話もとても「リアル」
だからこそ引き込まれ、そしてだからこそ
心の奥の方にぐっと染み入る本です。
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2006年 02月 02日 |
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 ほっとできる本っていいな〜♪って反動?

ミステリはすっかり好きなジャンルになりましたが
以前のあたしのようにミステリは苦手という人も
いるかもしれません。そんなミステリはちょっと。。。と
いう人にも十分に楽しんでもらえる1冊。
連続短編集になってるのでとても読みやすいし。
殺人なんて一切ない、雑学欲が刺激されるような
そんな謎解き。それをちょっとオシャレでキュートな
文体で綴られるこの本はもぅ「あたり」です。
オンナノコには特にね。

女性のバーテンダーが経営する「エッグ・スタンド」を
舞台に若いカップルがそれぞれに過去や
つい最近起こった出来事を語り合っていくのですが
その語る話の中にはちょっとしたトリックが隠されています。
日常に起こり得る「ちょっと不思議な出来事」
注意深く聞いていればその裏に隠された事実が見えてくる。
「つまらない偶然に、ちょっとした作為」
そのちょっとした作為を見抜くことができれば
日常はもっともっと深みを増していく。

「掌の中の小鳥」
油絵の絵の具を幾重にも重ねて出来上がった
素晴らしい作品がおぞましい作品に変わってしまったことや
おばあちゃんが孫のためにした囲碁の石を使った
ちょっとした「作為」

「桜月夜」
浮気をして家庭を顧みない父親に対して
考えられた子供の狂言誘拐の話から
推理される彼女の名前

「自転車泥棒」
付き合いだすようにはなったけれど
毎回、とんでもない時間、待たされる彼、圭介。
自転車を盗まれた彼女の遅刻の理由の裏には
とんでもないシンンデレラストーリーが隠され
また彼女の待つ間に目撃した傘泥棒の行動心理も
わかったりする。

「できない相談」
昔からの幼馴染みは、ちょっとした作為で
太陽を東に沈ませてみせるトリックを用いる

「エッグ・スタンド」
圭介の従兄の結婚する相手を視察しようと
大寄せ茶会に出席すれば、ちょっとした嘘に
現実味を持たせるための作為に遭遇する。

殺人なんかないミステリのネタバレなしの
あらすじほど難しいものはないね(苦笑)



昔、ある所に偉い賢者がいた。彼にはわからないことがない。
ある日、一人の子供が「彼に絶対に解けない問題を思いついた」
それは手の中に小鳥を1羽、隠し持ち賢者に尋ねる。
「手の中の小鳥は生きているか、死んでいるか」
死んでいると賢者が答えたら空高く鳥を放ち
生きていると答えたら手の中で握りつぶす
「賢者はなんて答えたの?」と彼女は圭介に尋ねる。
「彼はこう言ったんだ。『幼き者よ、答は汝の手の中にある』」
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