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2006年 09月 30日 |
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 さて、コミックスです。ヤングサンデーコミックス。
今冬には3巻発売予定。
重いですよ、「死んだつもりで生きてみろ」な
「魂揺さぶる窮極極限ドラマ」です(笑)

「国家繁栄維持法」と言う名の法律が存在する国。
多くの人間を生かし、国を繁栄させるために
選ばれた若者をあの世に逝かす紙、イキガミを
配達する主人公。
届けられた死亡予告証を前に残された24時間
どう生きるか、を描いた連作集。

小学校入学と同時に1000人に一人の割合で
確実に18歳〜24歳の間に特殊なナノカプセルが
破裂し死に至る注射を接種することを義務とした法律
「国繁法」に背く思想を持つ者は
「退廃思想者」として逮捕され
長期拘留、再教育、改善されぬ場合は
ナノカプセルを注入される。

んー、こわいね〜(苦笑)

24時間しか命がないなら好き放題犯罪やっちゃえという
考えも浮かぶでしょ?それに対しても当局は(笑)しっかり
押さえてます。遺族への「国繁遺族年金」受給停止
被害者への賠償金、退廃思想者の遺族としての社会的制裁
まぁ村八分状態。
そのベースの上、様々な24時間を描いた話です。

まぁ絶対にあり得ない法律でありながら妙に
その登場人物達が「イマドキ」で読み応えありますよ。
2巻目の「出征前夜」なんて涙が止まらなかったよ。
機会があったらどうぞ。(でもいじめの話はイタイよぅ)
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2006年 09月 30日 |
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 乙一、前に読んだ「暗いところで待ち合わせ」
結構気に入ったのでまたまた読んでみました。

今回主人公は高校生の「僕」
同級生の黒髪で色白の少女森野とは
普通の人は顔をしかめるような話に
惹かれ合う仲間のような存在。
世界中の拷問器具やさまざまな死刑の方法に
ついて話をするとき、小声で会話をするような
そんな関係。
けれど彼らの間にはなまったるい友情も愛情も
表現されない文体、いいです。
そうでしょ、そうあるべきでしょ。
そーいう人物設定ならば!と膝を打つくらい
人物設定が魅力的(笑)
罪悪感とか、良心というものは持ち合わせず
これだけ淡々としていると逆に面白い。

この二人の周りに起こる様々な殺人などを
描いた連作短編集。
それなりグロい描写もありますが
それを越えるストーリー性も各話に
しっかり収められまた謎解きとしても十分に
楽しめる。その謎を解き披露していく
「殺人者に畏怖の念すら持つ」〈僕)の位置は
非常にいい感じ。
またこの短編の中には叙述トリックとしての
ミステリーも含まれるのですが
どれも巧い!いいよ〜、すごく。
文体も好きだなぁ。猟奇モン苦手〜な人にも
読んで欲しいなぁ。
連続殺人鬼だって妙にせつないしね(笑)
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2006年 09月 30日 |
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 さてまたまた「最後にあっと言わせる」本。
新本格第一世代と言われているラシイ我孫子武丸。
彼の作品の中でもそしてまた叙述トリックの
最高峰、大傑作と言われるこの作品。

連続女性殺人事件の犯人の名前は、「蒲生稔」
蒲生稔、蒲生雅子、元刑事の樋口といった
3人の視点で進んでいきます。

犯行過程が詳細に語られていく過程は
グロおっけー!なあたしでも
ちょっとこれはキモチワルイぞと思うほど。
死体損壊の描写などはへーきなのですが
持ち帰った死体での行為はおぞましい。
かなり過激な描写で。。。。と
よくよく考えるとこの過激さゆえに
ラストの衝撃が大きい。
え?犯人?!って。はい、犯人は蒲生稔。
その通りです。でもそれでも驚かされる。
ラストを読み終わった瞬間、また読み返してしまいました。
あぁ〜、大学の食堂で被害者と出会ったよなぁとか(笑)

まぁ一番コワイのは20歳の息子のゴミ箱の
ティッシュまで確認する母、雅子ですか?(ゲラ

でもほんと騙されました、見事に。
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2006年 09月 30日 |
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 折原一、初めて読みましたが中でもこの作品は
評価が高く、あたしが気に入ってる「葉桜の季節に
君を想うということ」に匹敵するほど
「ラストであっと驚く」作品としてあちこちで
薦められているので楽しみにして読みました。

ネタバレになってしまうので詳しくは書けませんが
月刊推理新人賞に応募しようとした作品が
盗作されたと主人公の手記から始まる話。
自分が応募していれば、あの生活は自分のものなのに。。。と。
倒錯した主人公に様々な形で追い詰められた作家は
徐々に倒錯していく過程が語られていきます。

が。。。
至って単純なストーリーをテクニックでフクザツに
見せかけて読者をあっと言わせるこの手の
トリックはミステリーファンの中でも意見の
わかれるところラシイのですが
あたしは嫌いじゃないんです、そーいう「叙述トリック」
でも、これはちょっとなぁ。

まず文章がダメ。生理的にだとは思うけれど
うまいと感じない。
さらに登場人物達に魅力がない。
脇役にも脇役の個性、その人がその登場シーン以外でも
生きているくらいの個性と魅力
これが徹底的にない。
(今、気づいたけれどあたしの嫌いな☆●一臭がする!
出てくる女がみんな似たような感じの!)
殺された人たちみんな殺され損じゃん、と
あっけらかんと言いたくなるほどどこかコメディタッチ。
そうやってコメディとトリックのみを楽しめば
さらっと1時間程度で読める気楽ないい本です。
二度と読み返さないけどね。トリックすぐわかっちゃったし。
もっと驚かせてくれよぅ〜〜〜(苦笑)
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2006年 09月 30日 |
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 第15回山本周五郎賞受賞作。ラシイんですが
山本周五郎賞受賞作ってのはどーいう作品が対象?
と調べたら「すぐれた物語性を有する小説・文芸書に
贈られる 文学賞」ということで
まぁそれなら納得です。
物語性は素晴らしい。
引き込まれました。

都内の2LDKに繰らす4人の男女。
「ふぬけの大学生、恋愛依存症の女、
自称イラストレーターのおこげ、
健康おたくのジョギング野郎」は
それぞれ男部屋、女部屋で寝起きし
リビングに集う。
一人はこぅ説明する。
ネット上のチャットのようなもんだと。
そこにいけば誰かしらいる。
でも自分のすべてをさらけ出すのではなく
その場に合った自分、ここの部屋にいるのに
それぞれが「この部屋用の自分」を
演じている、と。
そこに「自称夜のお仕事」に勤務する18歳の
男子が加わってもその空気の異様さは
読みとられたってしっかりそこに馴染んでいく
「お友達」生活。

話は5人の語り手が順々にかわり進む。
それぞれキャラもしっかり立ってるし
それぞれにこの先どう「生きて」いくのかなと
傍観者としての興味も十分に持てる。

で。

何故これで作者は終わらせなかったのか?
何故ミステリーに仕立て上げたのか?
確かに最後の章があるからこそその「表面上の
生活」に恐さは倍増するけれど
でもなぁ
青春群像小説でよかったような気が。。。
したら間違いなくドラマ化決定だね(苦笑)

この登場人物達の心のどこかに感じる
様々な空虚感、嫌いじゃないからこそちょっと
「意外なミステリー」な出来映えに意外さを
突かれてなんとも言えない妙な読後感が残りました。
んー、なんか腑に落ちない(苦笑)
好きな設定の形だけに。。。うーん。ほんとこーいう話
好きなんだけどなぁ。漫画っぽいし(笑)(ラストさえなければ)
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2006年 09月 30日 |
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 祥伝社創立35周年記念特別出版
愛してる、って言葉だけじゃ足りない(オール書下ろし)
恋愛には物語がある。
初めて異性を意識しはじめたとき、相手とのあいだに微妙な距離感を感じたとき、初恋の同級生との再会を果たしたとき、そして別れを予感したとき…。
さまざまな断片から生まれるストーリーを、現在もっとも注目を集める男性作家たちが紡ぐ、至高の恋愛アンソロジー
(出版社コメントより)

伊坂目当てで読んだのですが6人すべてそれぞれの
個性がしっかりあって読み応えありました。
どの話も読んだ後、確かに読んで良かったと
思える共著というのはめずらしいかも。

■伊坂幸太郎 透明ポーラーベア
 傷心旅行にシロクマに会いに行ったまま帰らぬ人となった
姉の恋人に偶然動物園で再会した弟が遭遇したある法則。
■石田衣良  魔法のボタン
 小さい頃からの付き合い、だからこそ恋愛感情に
してしまっていいのか手探りで進む二人。
■市川拓司  卒業写真
 卒業してすっかり変わってしまった’美少年’
嫌われていると思った、から始まる何か。
■中田永一  百瀬、こっちを向いて
 尊敬する先輩に偽の恋人役にあてがわれたのは
先輩の二股の相手だったけれど。。。誰も悪い人なんかいない。
■中村 航  突き抜けろ
 友達が世話になったからと世話をやく先輩。
憧れの人を熱く語る友達。その人に彼氏ができたと知った時、先輩は。。。
■本多 孝好 Sidewalk Talk
 仕事に忙しい妻と待たされてばかりいる自分。
すれ違いがやがて二人の間に大きな溝を作っていた。最後の外食のとき彼女のまとっていたものは。
その中から中村航の「突き抜けろ」を読んで

愛情をただただ育みたいと願うこと。

与えるモノじゃなく白黒つけるモノじゃなく
大きくなるものなんかじゃなくて
濃くなるこもじゃなくてもひたすら育んで
そう願い続けることが愛情の交換、というのが結構
深く残ったなぁ。
色んな形のラブストーリー。

。。。人が死ぬ話ばっかりよんでたから心からほっとした(笑)
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2006年 09月 23日 |
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 緑豊かなニュータウンを騒然とさせた九歳の少女の殺人事件。
犯人として補導されたのは、ぼくの十三歳の弟だった!
崩壊する家族、変質する地域社会、沈黙を守る学校…。
殺人者のこころの深部と真実を求めて、十四歳の兄は
調査を始める。少年の孤独な闘いと成長を
痛ましくもみずみずしく描く、感動のミステリー。
(「BOOK」データベースより)

殺人という事件は殺された本人、そしてその家族
さらに加害者の家族まで「被害者」となってしまう事実。
今まで読んだ中でも「疾走」「13階段」でも
それは十分に書かれていたけれど決定的にこの本が
違うのは読んでいてとてもこちらまで引き込まれる程
主人公が真っ直ぐなこと。
加害者である弟の起こした残忍な事件、そして
13歳という年齢ゆえに法的に裁けない苛立ち
逮捕ではなく補導という処置。
日増しに集団として攻撃を加えていく世間とマスコミ。
その歪んだ社会に立たされた僅か中2の少年が
自分の中に持ち続ける「正しいこと」
そして彼は、友達のため、妹のために勇気を振り絞る。

「弟にも誰かがそばにいてやらなきゃいけない。
 誰かわかってやる人がいなくちゃって思って。
 殺人犯を相手にそんなことを考えるのはおかしいんでしょうか。
 だけどあいつはぼくの弟なんです」

気の滅入るような少年犯罪をモチーフに使いながら
主人公の少年の精神力の強さ、心の純朴さに
とても救われる思いです。
ラストの締め方は単純さや甘さなんかではなく
作者自身の視点の優しさのような気がする。
初めて、石田衣良読みましたが、かなり気に入りました。
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2006年 09月 23日 |
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 荻原浩というと映画化もされた「明日の記憶」とか
タクシー運転手の話「あの日にドライブ」とかで
ミステリー作家というイメージはまったく
エンターテイメント性の高いミステリー。

「レインマンが出没して、女のコの足首を
切っちゃうんだ。でもね、ミリエルをつけてると
狙われないんだって」
香水の新ブランドを売り出すため
渋谷でモニターの女子高生がスカウトされた。
口コミを利用し、噂を広めるのが狙いだった。
販売戦略どおり、噂は都市伝説化し、
香水は大ヒットするが、やがて噂は現実となり
足首のない少女の遺体が発見された。
衝撃の結末を迎えるサイコ・サスペンス。
(「BOOK」データベースより)

いやぁ止まらなかった!止められなかったです。
もぅ次へ、次へ、どんどん先が読みたくなる。
正直、中だるみは特に警察の内部事情を
つらつらと並べられるとあったものの
それでも引っ張られたのは「おもしろさ」でしょうね。
ミステリーとしての謎解きもなかなか
伏線も張り巡らしてあり(張りすぎなのでは?と
思うくらい)楽しめます。
最後の1行を読んで、うお〜〜〜〜と鳥肌。
もっかい読み返してしまいましたよ。
オススメです。
いやぁ、クチコミってすごいねと思わせる本。
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2006年 09月 23日 |
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 久々の浅田次郎ですが、この人には
ずっと「壮大なホラ」を吹いていて欲しい。
「蒼穹の昴」のように、「天切り松」のように
「壬生義士伝」のように。
この短編集にはどれも壮大な舞台は用意されて
いません。むしろものすごく小さな狭い世界。
その世界の中で他人には推し量ることのできない
様々な人の人生の一部がとてもせつなく
やさしく綴られています。

若い頃、今では顔も思い出せないのに胸の内に
強烈なインパクトを残したナオミ「踊り子」

場末の酒場でピアノを弾いている元チェリストが
抱え込んでいた思い「スターダスト・レビュー」

子供の頃に犯した混血児への軽い気持ちだった
いじめから起きてしまった不幸な出来事を
夫婦と幼馴染みが抱えたしこり「かくれんぼ」

取り壊される予定の公団住宅で自殺した老女の
心の内を描いた「うたかた」

我が身を心から心配してくれる恋人と母を
持つチンピラの部屋に。。。「迷惑な死体」

大好きな親友と憧れていた人、
その二人への気持ちから自分を騙す為に
作り上げた過去「金の鎖」

競馬が好きでその為だけに仕事選び
理解ある妻も得たけれど競馬友達の死から
自分でも思いも寄らぬほど深くこたえていた「ファイナル・ラック」

偽装結婚した中国人は言葉も通じない相手なのに
愛してしまった男「見知らぬ妻へ」

どれも様々な人のほんの「一部」なのにその人にはその人の
そこに至るまでの人生があるという当たり前のことが
ちゃんと文章の奥に生きている、まさに短編らしい短編ばかり。
日常の果てとも言えるそんな話です。

とくに「うたかた」とてもじんわりきました。
あ、あと「ファイナル・ラック」小説の最後に書かれた
「結果」にはついついこちらまで「うわぁ〜〜〜」とつい涙が(笑)
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2006年 09月 17日 |
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 いやぁ。。。。こんなにもいやぁ〜〜な
読後感にさせるってのはもぅ作者の術中に
はまってるんでしょうね。もぅまともに。
この読後感は桐野夏生に匹敵する悪さです(笑)
やっぱそれだけ巧いってことでしょうね〜。
人間としての生理的な不快感をまともに
狙ってきます。

よく宗教的なマインドコントロールは
実体験が伴わないのでそんな事件を耳にしても
「どうしてそうなっちゃうわけ?」と
思ったりもしますがこれを読むと
はぁ〜〜〜、こーいうことか、と。
こぅされちゃったらそりゃなるよなぁと
妙に納得できてしまうほどです。
まさにサイコミステリー。
嫌な奴だと呼んでいるだけなのである。」

見合いで一目惚れした法子が嫁いだ先は両親に
祖父母、曾祖母に妹弟の大家族。
そしてとんでもない資産家。
明るく笑顔の絶えない優しい家族。
家族間の強い絆。
でもそこに感じるちょっとした違和感。
そしてそこから徐々に広がっていく疑心暗鬼。
疑いを持ちその都度、家族全員から
受ける様々な形の「マインドコントロール」
寝かさず延々話を聞かされることで
また、幻覚を伴うキノコなどの薬物で
ひたすら褒めそやし、また時には
とことんまで人格を否定され。。。
法子は徐々に判断が鈍り、友人に
会うことで我を取り戻してもまた。。。

本当にあるい意味恐い、気持ちの悪い一冊。
まぁこれがまた妙に病みつきになりそうな
読後感の悪さなんですけどね
あまり人に薦められないなぁ(苦笑)
やっぱりキモチワルイもん(笑)
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