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2007年 01月 31日 |
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 思慮深かった中学二年の息子・優馬がマンションから
飛び降り、自殺を遂げた。
動機を見出せなかった父親の青木は
真相を追うべく、同級生たちに話を聞き始めるが…。
“子供の論理”を身にまとい、決して本心を明かさない
子供たち。そして、さらに同級生が一人、また一人と
ビルから身を投げた。
「14歳」という年代特有の不可解な少年の世界と心理を
あぶり出し、衝撃の真相へと読者を導く、
気鋭による力作長編ミステリー。
(「BOOK」データベースより)

これまた「若者」がテーマですがこちらは
父親視点から若者の社会、文化を切り開きます。
なにげに大好きな貫井作品。
息子の理解不能な突然の飛び降り自殺という
始まりだけに一瞬、手に取るのもためらわれましたが。
とにかくスピード感がある。
ぐいぐい読み手をひっぱっていく。
飛び降り自殺からいじめを連想するような
短絡的な脳内にがんがん揺さぶりをかけるかのような
次から次へと発覚していくおぞましい事実。
それゆえ最後の「お父さん」という一言に
なんとも救われた思い。

この作品のすごいところは無駄がないところ。
ミステリーとしての伏線というより
このキャラクター設定やこの情景は
この為だったんだ、と後で読み返して
感心してしまうほど無駄がない。
読み終わった後、ぜひもぅ一度流し読みでも
いいのでもぅ一度目を通してそれも合わせて
楽しんで欲しい作品です。
。。。でもコワイ話だよなぁ。小説の中だけであって欲しいです。
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2007年 01月 31日 |
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 刺す少年、消える少女、潰し合うギャング団…。
ストリートの「今」を鮮烈に刻む青春ミステリーの
ニュービート。オール読物推理小説新人賞受賞。
(「BOOK」データベースより)

同じ若者向けにテーマを発信しながらも
先日読んだ桜井亜美とは両極端にすら感じる
石田作品。この温度差は何かなと思ったのですが
きっとそれはエンターテイメント性なのかな、と。
読者に読ませる手段の違い。

ドラマ化など「世間一般」に大ヒットしすぎると
どうしても手が出なくなる性格なので
いつも遅れて気がつくことが多いのですが
まぁそれはそれでよし。
本に関しては本当に「売れているモノ」は
おもしろいモノなんですね〜。
これはもぅホントおもしろい。

舞台は池袋。西口公園をメインに繰り広げられ
あの場所であんなことがなんて思うと
それだけでも楽しい。
果物屋の息子、マコトは池袋界隈を仕切るGボーイズの
リーダータカシと友達ではあってもGボーイズではなく
どこにも属さず自由な位置で、何でも屋的
本来持つ頭の良さ(これは勉強ができることとは無縁)で
組織的に、計画的に、事件を解決へと終焉へと
導いていく爽快な連続短編集。
口語体でキレのいい文章、読みやすい、そして
イメージにあった文字の並び具合、段落間の
小さなカット。
どれもこれも登場人物ともども好印象。
「考えろ、考えろ」と必死で答えを探す姿も
仲間同士でバカやってる姿もすべて。

ソープ嬢に電波マニア、イラストの上手いおたく
ヒッキーにチームのカリスマリーダー
それはもぅ様々な個性が集まって作り上げられる世界。
そしてそのすべてを受け入れられる懐の深い作品。
没個性な世の中にぜひ。
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2007年 01月 31日 |
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 十三歳のカズキは、妄想の世界にいる唯一の親友
BJとしか会話ができなかった。学校でイジメられ
家では母親に殴られ、同級生の少女に
性的興奮を感じて悩むカズキに
BJは「世界を破壊しろ!」と言い続ける。
そして十四歳になった時、彼は儀式を開始した。
「そうです。僕が、酒鬼薔薇聖斗です」
悲惨な事件の光と影を照らし出す、衝撃の問題作。
(「BOOK」データベースより)

桜井亜美の本に使われている写真はすべて
蜷川実花で、ニナミカ好きなあたしとしては
気になっていた作家です。
ただどの作品の書評を見ても、ワカイコを
主役として援助交際やら恋愛やらを
テーマにしたものばかりで
もしかして流行の題材だけをテーマにした
薄っぺらな読み捨て作品ばっか?なんて
思っていたモノですから
(ブックオフでも多作品が多数並んでるし?)
なかなか手が出ませんでした。
ただどんな作家さんを評するにしても
詠みもしないで世間の書評だけで決めつけるのもね、と
まずは一冊。

題材的には今までもよくあるパターンの
酒鬼薔薇を扱ったものをチョイス。
このテーマは何冊か読んでいるので比較も
しやすいかな、と思い。
ただ桜井作品としてや「異色作」ということなので
これを読んだから、と桜井作品を安易に
決めつけられないようですね。
まぁ文体のカラーさえ掴めればよし。

で、内容ですが、クールな文体で話を
どんどんと進め引き込ませるので
とても読みやすいのでは?
好みとして次へ次へという引き込まれ方ではなく
簡単に読める、ということで。
ストーリーはまぁ小説としては十分ありでしょうが
実在の事件をテーマにしたものにしては
説得力もなし。
むしろ実際の事件の起こった理由が
こうであればどんなにいいかとすら思うほど。
ヒステリックな親から受けた虐待
家族としての疎外感、クラス内のいじめ。
そうであればあんな悲惨な事件も
起こらないでしょうからね。
ただ読んでいて悲しくなったのは本の
テーマ上、仕方のないことですが
悲しくさせるくらいの話の作り方の
巧さは十分ということでしょう。
読みやすい文体でありながら万人受けは
難しそうな不思議な作品。
まぁ他の作品なら若い読者層には受けるのでは。
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2007年 01月 19日 |
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 読み終わりました。現在文庫化されている
5巻まで。まだ続きます。
んー。。。会話がすべて予定調和というか
脳内完結というか(苦笑)
漫画ですね、このノリは。それも一昔前の。
自分が10代のBL好きな女子でないのが
残念です。そーいう趣味嗜好があれば
もぅこれほど楽しいネタはないでしょう。
ネタ提供、絶対に狙ってるのでは?と
思われる箇所もたくさん。
映画化ですかぁ〜。
楽しそうですね。って全然楽しそうに
書いてませんね、あたし。
でも確かに読んでると次へ次へという
先を読みたい気分にはなります。
知ってしまったからこそだからどうなったんだよ!
くらいの気持ちで付き合っていくことになりそうです。
あ、誰かがあらすじを教えてくれてもいいけど(笑)
はっ!この「だからこの先は?!」感ってば
あたしが延々「NANA」を買ってる感覚に近い!(苦笑)
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2007年 01月 14日 |
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 「そうだ、本気になれよ。本気で向かってこい。
—関係ないこと全部捨てて、おれの球だけを見ろよ」
中学入学を目前に控えた春休み、岡山県境の
地方都市、新田に引っ越してきた原田巧。
天才ピッチャーとしての才能に絶大な自信を持ち
それゆえ時に冷酷なまでに他者を切り捨てる巧の前に
同級生の永倉豪が現れ、彼とバッテリーを組むことを
熱望する。巧に対し、豪はミットを構え本気の
野球を申し出るが—。
『これは本当に児童書なのか!?』ジャンルを越え
大人も子どもも夢中にさせたあの話題作が
ついに待望の文庫化。
(「BOOK」データベースより)

実はあたし、野球にはまったく興味がありません。
なのでこの本が結構前から話題にはなっていたものの
なかなか手に取れませんでした。
だって野球でしょ?みたいな。
ところが、この本、確かに野球を舞台にしていますが
スポ根ではなく、心の葛藤、内面の成長に重点を
置いています。天才と呼ばれる自分。それに
見合う練習量、それでも母は病気がちな弟に
かかりきり、自分自身を認めてくれる人
自分のすべてを肯定してくれるに受け止めて欲しい
自分の在り方、アイデンティティを求めているけれど
そんな自分の気持ちすらわからず常にイライラと
むかつく姿。。。

んー、やっぱこの本は「文系女子」の書いた本ですね。
ただ「コドモ」を描いているのですが
大人目線で書かれていないので
その部分は目からウロコだったり懐かしかったり。。。
コドモにも読ませたいし、子を持つ親にもぜひ
読んで欲しい本です。

今3巻目にはいりました。
んー。。。この天才の先が楽しみですが
なんかなぁ、おたくな腐女子が喜びそうな
エピソードがちらほら。。。。妄想して
遊んでそうな素材っすね(苦笑)
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2007年 01月 14日 |
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 ようこは自分の部屋に戻り、箱を見た。
お人形のおいてあった下には、着替えが幾組か
たたんであり、さらにその下のほうにもう一つ
箱のようなものが入っている。開けると
和紙にくるまれた、小さな食器がいくつか出てきた。
「説明書」と書かれた封筒も出てきた。
中には便せんに、おばあちゃんの字で
つぎのようなことが書いてあった。
『ようこちゃん、りかは縁あって
ようこちゃんにもらわれることになりました。
りかは、元の持ち主の私がいうのもなんですが
とてもいいお人形です。それはりかの今までの
持ち主たちが、りかを大事に慈しんできたからです。
ようこちゃんにも、りかを幸せにしてあげる
責任があります。』…人形を幸せにする?
…どういうことだろう、ってようこは思った。
どういうふうに?梨木香歩・最新ファンタジー。
(「BOOK」データベースより)

ようこは「リカちゃん人形」が欲しかったのだけれど
おばあちゃんから送られてきたのは黒髪の市松人形の
「りかさん」だった。ショックと憤りを覚えたものの
りかさんはようこに話しかけてきて色々な古い
人形達のことばや持ち主に起こったことを
見せてくれていくのです。

ただのファンタジーとは違って夢見るお人形との
世界なんて甘いものではなくそこにはちょっと
恐い思いがうずまいていたり、せつない過去の
歴史が絡んできたり、魂の世界と向かい合った世界。
女の子と人形はとても深い繋がりを持っていて
「人形の本当の使命は生きている人間の、強すぎる
気持ちをとんとん整理してあげること」という。
気持ちは激しすぎると濁っていくから
いい人形は吸い取り紙のように感情の濁りの
部分だけを吸い取っていく、と。
そして、いやな経験ばかりした修練を積んでない
人形は、持ち主の生気まで吸い取りすぎたり
濁りの部分だけ残して根性悪にしてしまう、と。

小さい頃に人形遊びをして濁りを吸い取って
もらわなかった女性が「あく」が強いというのも
妙に納得。コドモの人形遊びにはコドモの満たされない
願望や大きすぎる夢がたくさん詰まってる。
そうして遊ばれることで吸い取っていく。。。あぁなんか
妙に納得してしまいました。

おばあちゃんとりかさんはようこのよき導き役。
人形の過去とそして「染め物」通して大切なことを
ようこに教えていくのです。

「おまえは、ようこ、済んだ差別をして
ものごとに区別をつけて行かなくてはならないよ」と
おばあちゃんは言うのです。
「簡単さ。まず、自分の濁りを押しつけない。それから
どんな「差」や違いでも、なんて、かわいい、ってまず
思うのさ」

こんな教えを受けたかったと思う反面、今からでも
教えを受けてよかった、と、そのおばあちゃんやりかさんの
指し示す様々な教えを深く胸で何度も反芻したくなる一冊です。

短編としてようこがオトナになってからの話も収録。
梨木作品の「からくりからくさ」もようこが大人になって
からの作品らしいのでぜひ読みたいと思います。
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2007年 01月 06日 |
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 40歳から始めよう。 人生後半、胸を張れ。
人気作家が初めて描く同世代のドラマ。
著者、会心の長編小説が誕生!人生の半分が
終わってしまった。それも、いいほうの半分が。
投げやりに始めたプロデュース業で
さまざまな同世代の依頼人に出会い変身する
吉松喜一、40歳。生きることの困難と
その先の希望を見つめた感動作!
(「BOOK」データベースより)

泣きました。2007年初泣き作品。

40歳、微妙な年代。確かにリストラや
いずれ「順番」にやってくる病気や死
会社の派閥争い、離婚、引きこもりの成れの果て
今の時代、世相を反映した状況設定だけれど
その一つ一つの解決法は単純といえば単純。
大企業から抜け出して先輩と一緒に始めた会社と
そりが合わず、独立し、翌月の事務所の家賃や
3LDKのマンションのローンに四苦八苦なんて
きっとよくあることで、よくあるまま、みんな
もがいているのではないかな。
誰も運良くITバブルの王様と出会えるわけでもなければ
ブログが大ヒットを記録するわけでもなく
大手企業を差し置いて企画が通るわけでもない。
けれど小説の中でそれをつっこんでるような人は
小説なんて読まなければいい。
そう言い切りたくなる程、読後、happyな気持ちになれる本。

プロデュース業として来る仕事来る仕事どれもみな
面倒臭い細かいことばかり。それでも主人公は
お節介心も手伝って、それでもどこか、オレに
んなことできないよと、ぼやきながらも必死にじたばたする。
その結果がつれてきたもの。

連作短編集の形ですがどの話もラストはとても暖かい。
この優しさがきっと癖になる。
最後の一話はその集結。
末期ガン患者のプロポーズなんて泣くしかないじゃない?
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