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2007年 12月 29日 |
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人知の及ばない運命の取捨選択。
吉凶は思わぬときにやって来る。愛する者の激変に
巻き添えを食う家族。逃げる者、黙する者、苦闘する者。
ひたひたと押し寄せる波は、やがて怒濤となって読者を呑み込む。
普通の生活の中に潜む人間の偉大さ—ヒーローはあなたの周りにいる。
(「BOOK」データベースより)

久々に翻訳物を読みましたがこれがもぅ読みづらい!
あたしは一生読まないだろうと思っていたアカデミー出版の本。
超訳=自然な日本語訳とあるけれど
あたしはこれは完全否定します。絶対に自然じゃないもの。
そちらの方に読んでいて腹が立ちましたね。
二度とこの出版社の本は手に取らないと思います。

本の内容はと言うとまぁフツウに、いや、フツウ以上に
幸せを感じながら暮らしていた一般の主婦に
次から次へと襲いかかる「アクシデント」
それを乗り越えて、というまぁソープドラマにぴったりな内容。

確かに事故のシーンや弟が姉に面会するシーンは
くるものがありましたが、そのスピード感=短絡的さ加減には
つっこみどころ満載ですがこれだけ早く読めるということは
読みやすい本ということなんでしょう。
ハッピーエンドぶりも安心して読める本の基本だからねぇ。
途中で投げ出す気も起きないのはそれだけどこかに
惹かれるものがあるということでしょうか?
ってそんなことを考える必要もない、そーいうところでも
ソープドラマ=昼メロ臭がします。

今までの幸福の基盤が足下から崩れていくとき
あなたはどれだけそこに凛として立ち向かって行けますか?
この主人公の強さ、美しさに。。。。素直に感動を覚えるか
嘘くささに呆れるかは結局はやっぱり文章の巧さ、によると
思うんだよなぁ。。。


ネタばれいきます。ちなみにこれ上下巻、600ページ以上。

ハンサムで仕事もできる最愛の夫、多少難しい年齢になってるものの
輝くように美しい娘、野球が好きな心の優しい元気な息子を持つ
絵の才能があり、人に好かれる活動的な主婦、ペイジ。
中古で買った家も彼女のセンスで素晴らしい家となり
人も羨む家庭だったはずが娘の突然の事故から一転。
ダンナの浮気は発覚するわ、実はペイジは幼い頃に
父親から性的虐待を受けていただの、精神的に病んでいる母と姉との
トラブルは引きずったままだの(母は二重人格の夫の暴力を恐れ
娘を差し出した挙げ句、現実を一切受け止めず、すべて見て見ぬ振り
それまで被害者だった姉はまるで自分自身を消そうとするかのように
美容整形の医者であるダンナに整形を繰り変えさせて
人工美の固まり、ブランドものだけに興味を示す買い物依存症
そのダンナはゲイで、妻は飾り物ってな状態)いやぁ出てくる、出てくる。
そこへ助けてくれるのが同じ事故に巻き込まれた娘のバツイチの父親、トライブ。
その息子はダウン症。男で一つで3人の子育てをしているライター。
そのツテで事故の相手の行動を探って行くと、上院議員の妻はアル中。
娘は事故で昏睡状態、命が助かるかどうか、助かったとしても
障害が残るのではないか、病院へつめている矢先、
次は息子がジャングルジムから落ちて骨折、
と心身ともに疲れきっているペイジの
心の支えになるうち惹かれ合っていくペイジとトライブ。
夫婦は離婚、子供たちも互いの家族とうまく付き合い
最後には娘も意識を取り戻し、徐々に快復、最後はお腹に
新しい子供も宿してハッピーエンド、あー、疲れた。

なんかねぇ、もぅ、甘い。
次から次へと、なんて言い方しましたが甘い。
これを勧めてくれた叔母や母に重松の「疾走」や桐野の「ダーク」とか
読ませたくなりましたがきっとそれじゃあ重すぎなんだろうなぁ(苦笑)
(ハッピーエンドでもなければ、憧れる部分も習う部分もないしっ!(苦笑))

あ、最後に。
医者が「お気の毒です。お嬢さんはここまで
よく頑張られました」って言ったらフツウは死んでるよね?
おかしいよねぇ?この表現。「残念です」とか言っちゃったらさ。
ただ単にこれは「sorry」だと思うのだけれどね
相手に対して気の毒に思う、残念に思う、という訳の「sorry」
でも日本語で、病院内で、医者がそれを口にしたら
それは「死んでしまっている」よねぇ?もっと違う訳し方あると思うよ?
あと、親しい間柄での口語体として「〜〜ではありません」
これも気になったなぁ。。。やっぱダメ。
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2007年 12月 24日 |
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ミステリー作家京極夏彦が、斬新な解釈を施して
現代に蘇らせた「四谷怪談」。
4世鶴屋南北の最高傑作とされる『東海道四谷怪談』とは
趣の異なる、凛とした岩の姿が
強く心に残る作品である。
直助やお袖、宅悦や喜兵衛、お梅といった
南北版の登場人物に、自身の著作『巷説百物語』の主人公又市を
からませながら、伊右衛門とお岩が繰り広げる
凄惨な怪談話を、悲恋の物語へと昇華させている。
第25回泉鏡花文学賞受賞作品。

小股潜りの又市は、足力按摩の宅悦に
民谷又左衛門の娘、岩の仲人口を頼まれる。
娘を手ごめにされた薬種問屋の依頼を受け
御先手組与力の伊東喜兵衛に直談判した際
窮地に立たされた又市らを救ったのが又左衛門だった。
不慮の事故で隠居を余儀なくされた又左衛門は
家名断絶の危機にあるというのだ。
しかし、疱瘡(ほうそう)を患う岩の顔は崩れ
髪も抜け落ち、腰も曲がるほど醜くなっていた。
又市は、喜兵衛の1件で助っ人を頼んだ浪人
境野伊右衛門を民谷家の婿に斡旋するが…。
(Amazon.co.jpより)

お岩さんと言えば四谷怪談。知らない人はいないであろう作品。
あたしもご多分に漏れずこのタイトルを見た時は
四谷怪談の話かぁ、と、しばらく手に取らずにいたのですが
もっと早く読めばよかった、と思ったほどよかった!

こんな新解釈、やられた、という感じです。
はっきりいってこれはとてもせつないラブストーリー。
愛の話。
そして京極夏彦の文章。
なんて洗練された美しい日本語なんだろう、とうっとり。
おかげで読み終わるのがもったいないほどで時間がかかりました。
そいえば初京極?

主人公のお岩さん、民谷岩の凛とした「正しい」姿の描き方
実の父の介錯をして以来、人を斬れない侍として
世捨て人のように暮らしていた侍、伊右衛門。
この二人が出会い、そして互いに互いを想う形。
思いやれば思いやるほど互いに相手を不幸にしていく。
不器用なそして純粋な二人の慈しむべき夫婦の形。

ミステリーとしても最後に色々な謎解きが用意されており
あぁ、そうだったのか、とこちらの息をのませる流れも巧い。

愛するものを傷つける、遠ざけても決して手離さない
歪んだ愛情をもつ伊東喜兵衛や
犯された妹を慈しみ、その敵を打たんと姿を消し
仇討ちに執念を燃やす直助の思いと妹を死に追いやった真実。
望まぬ子を孕みながら、伊右衛門に思いを寄せる梅。
按摩の宅悦、小股潜りの又市、岩の父、又左衛門
どの登場人物も奥が深く、みな、それぞれの
ストーリーを生きている。
脇役が単なる脇役とぞんざいに扱われる話が
嫌いなあたしは、そんな部分にもやられました。
素晴らしい。

話の作り上かかせないのだけれど、あまりにも蛇の
登場が多くこれには何度もぞっとしましたが(苦笑)

久々に本当に美しくせつない大人のラブストーリー。

ただイブの夜に読了する本としてはどうかと。
ぷぷ。
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2007年 12月 12日 |
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昔、英国人一家の別荘だった、今では荒れ放題の洋館。
高い塀で囲まれた洋館の庭は、近所の子供たちにとって
絶好の遊び場だ。
その庭に、苦すぎる想い出があり、塀の穴をくぐらなくなって
久しい少女、照美は、ある出来事がきっかけとなって
洋館の秘密の「裏庭」へと入りこみ、声を聞いた—教えよう、君に、と。少女の孤独な魂は、こうして冒険の旅に出た。
少女自身に出会う旅に。
(「BOOK」データベースより)

あー、びっくりした。
これ、ファンタジー小説なのね。
日本に良質のファンタジーってあたしは知らないけれど
(もともとファンタジーは苦手分野)
これはイギリス人の家族が住んでいた庭から広がり
かなり、がっつり本格的なファンタジー、異世界へと誘います。

双子の弟を亡くしてからまるで家のことから
離れるように自営のレストランの勤務に
忙しく働く両親、そして置いて行かれた子供、照美。
その寂しさの穴を埋めてくれていたのは
友達のおじいちゃん。
きちんと照美と向き合い、照美の言葉を聞き
照美に話しかけてくれる。
何かをしながら、ではなく。
そのおじいちゃんが入院したという。危ない状態だという。
照美は、おじいちゃんから聞いたバーンズ家の庭に
存在する、隠れた裏庭へと足を踏み入れる。

そこで出てくるのが、もぅ想像するのも難しい生き物たちばかり。
想像力貧困なのかしら、と自分に自信が持てなくなるほど
それはそれは様々な出来事が。

話は、照美が旅する世界と、お母さん=さっちゃんの子供の頃の話
そして今の世界が巧みに交差します。
本って、ただでさえも読み始めてのめり込むと
現実に戻ってくるのが大変なのに、本の中でそれをやられる感じ。
もぅ大変(苦笑)
庭と過去と現在と、そして現実の世界を読んでいる間中常に
ふわふわと行き来してるような錯覚に。

ファンタジー嫌いのあたしでも読めるほど素敵な話。
でも一番始めに読んだ梨木作品がこれだったら
ここまで梨木作品にはまらなかったかも?
あぁ、こーいう本を書く人ね、と決めてかかってしまったかもしれない。
それくらいインパクトのある作品です。

ファンタジーとして良質だけれど
でもそれ以上に、梨木作品ならでは、の味もここそこに。
とてもとても大事なことが書かれている!と感じる部分がそこここに。
その一つとしての「傷」

「無理に治そうなんてしないほうがいい。薬付けて、表面だけは
きれいに見えても、中のダメージにはかえって悪いわ」
「充分に傷ついている時間をとったらいいわ。薬や鎧で無理に
ごまかそうなんてしないほうがいい」
「傷ついたらしょうがない、傷ついた自分をごまかさずに見つめて
素直にまいっていればいい」

「生体っていうのは自然に立ち上がるもんよ。傷で多少姿形が
変わったとしても」


個人的に、お父さんの子供の頃の話が好きです。
わ、びっくり、って感じ。
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2007年 12月 06日 |
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令嬢と女性運転手。昭和初期を舞台にした北村ワールド
ステンドグラスの天窓から墜落死した思想家。
事故か、殺人か──英子の推理が辿りついた切ない真相とは。
大好評のシリーズ第2弾!

街の灯」を読んでめっさ気に入ったので続編。

昭和八年、華族がいた時代、社長令嬢であり
女学生の英子とお抱え運転手のベッキーさんこと別宮が
また不思議な事件を解決していきます。

この本の魅力はミステリーとしてはもちろん
上流社会から感じられる別世界の空間としての空気。
言葉の美しさがひと際、その世界を感じさせてくれます。
ぜひ、浸ってほしい。

犬猿の仲な祖父とその孫、まるでロミオとジュリエットよろしく
2人は惹かれ合う「幻の橋」
英子の学校の友人の失踪の謎を追った「想夫恋」
ベッキーさんの過去があきらかになっていく「玻璃の天」
どの話も引込まれます。
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2007年 12月 04日 |
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「ほぼ日刊イトイ新聞」に連載された「谷川俊太郎質問箱」(2006年3月〜2007年1月)の単行本化。
詩人の谷川俊太郎さんに、幅広い年齢層、様々な人から
質問が寄せられ、谷川さんはユーモアたっぷりに
時には真面目に答えて行きます。
答えにくい質問もあったりしても、谷川さんならではの
やさしい言葉で、ナイスな答えを返しています。
心にゆとりを持つというのはこーいうことなんだなぁと思ったり。

久々に(笑)もぅみーんなに勧めたい本。

64の質問とその答えに心がまぁるくほっこりします。
いつでも手元においてさらっとめくったところから読んでいく
そんな気持ちにさせる本です。
どうぞ読んでみてください。

例えば
「大人」になるということは、どういうことなんでしょう。
谷川さんの「大人」を教えてください。
とか
どうして人間は死ぬの?さえちゃんは死ぬのいやだよ。
(さえちゃんのお母さんが質問された質問)
好きな人をどうやったら信じられますか?

どの質問にも谷川さんはしっかり答えてくれています。

あとがきばなしとして谷川さんと糸井さんの対談付きです。
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