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2009年 07月 31日 |


久々に浸った伊坂ワールド。
はじめっから飛ばしてくれましたが途中少しもたつき
ラストは、まぁハッピーエンドだからよし?的な「?」で終わる作品。

「魔王」の続編的小説ですが時代が次の世代、近未来が
舞台になってるので物語としては
過去、そーいう人がいたのね〜程度に独立して読むことも可能。。。
ですが読み終わった後、もぅ一度「魔王」を読みたくなりました。

元SEの作者ならではのコンピュータ用語やSEの仕事のことやら
判る人はにやっとしてしまうディテールや
映画や音楽を効果的に使う手法、
「実家に忘れてきました。何を?勇気を」や
「そういう仕組みになっている。」
といった引込まれるフレーズは伊坂節そのもの。

でも初めて伊坂を読む人にはこれは勧めませんね。
伊坂の味を判ってる人が楽しめる一冊。

まぁ伊坂にしては「魔王」に続き超能力に
話がいっちゃうことに疑問を感じる人もいるかもしれませんが
もともと「かかし」が喋っちゃったりあり得ない世界を
描かせたら天下一品、十分あたしはアリだと思います。

それでも
現在から50年ほど先の話、やたらと20世紀好きな人が
出てくるのは手抜き的な空気と「知識の共有から得られる
親近感」という読者サービスとの両方を感じたり。。。

帯にある言葉は「検索から、監視が始まる。」
人はわからないことにぶつかったとき何をするか?検索をするんだよ、と
五反田先輩が主人公に教えるシーンがあるのですが
まさに、あたしなんてその通りなんでドキッとさせられましたね。
伊坂からの「国家による監視社会」に対する警告のようで。
とりあえず「播磨崎中学校 安藤商会」はググらないことにします(笑)

個人的に五反田先輩、主人公の妻、佳代子、
佳代子が雇った暴力業のお兄さんの岡本猛なんか
かなりいいキャラで好きですね〜。



勇気はあるか?
彼女が持っている。俺がなくしたりしないように。
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2009年 07月 31日 |

「お母ちゃんな…笑い方、忘れてしもうた」
親友をいじめた。誰からも助けてもらえなかったあいつは、自殺を図り、学校を去った。残された僕たちは、それぞれの罪を背負い、罰を受けて、一人の年老いた「かあちゃん」に出会った—。
母が子どもに教えてくれたこと、子どもが母に伝えたかったことを描く、感動の最新長編。
(「BOOK」データベースより)

今まで何度も何度も「重松、それは反則!!!(号泣)」を繰り返してきましたが
これはもぅやばすぎです。
だってあたし、この帯の最初の一行「忘れてしもうた」だけで
泣けますもん!!!!!

泣かせるのうますぎです。

交通事故で運転していた夫を亡くしただけではなく
同乗していた同僚の家族の償いに
その家族の事を思うと、のうのうと笑って生きて行けない
自分が笑っていたらその残された家族はどう思うだろう、と
笑うことを自分に禁じた母。
幸せだと思うことを禁じた母。
そして26年
忘れないことが償いであるということを
友達を「いじめてしまった」子供達の心の中に投げかける。

連作短編集のように語り手が一人ずつ移ることで
いじめという形を様々な方向から照らし
様々なかたちの「かあちゃん」を描くことで作品の
奥行きを作っています。

どんな世代にもおすすめな一冊。
必読。
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2009年 07月 31日 |

このことは誰も知らない。五月末日の木曜日、午後四時のことである。大阪が全停止した。長く閉ざされた扉を開ける“鍵”となったのは、東京から来た会計検査院の三人の調査官と、大阪の商店街に生まれ育った二人の少年少女だった—。前代未聞、驚天動地のエンターテインメント、始動。
(「BOOK」データベースより)

ホルモーにやられたので。。。「六景」も「鹿男」すっとばし
最新刊、ハードカバーで!
買ってよかった〜。面白いです。さらにパワーアップ。

女子になりたい中学生・大輔と彼を守ってきた幼馴染の茶子。
彼らが暮らす空堀商店街の様子と
個性的な3人の会計検査院が探り当てようとする
「税金の無駄遣い」
これがまったく違った方向から重なり合った時
壮大な「ありえない世界」へいつの間にか読者は
はまり込んでます。

太閤秀吉の時代から続く男と女の優しい騙し合い。
ちょっとこれにはじんっときたり。

京都を知っていると「夜は短し」や「ホルモー」が楽しめるように
この作品も大阪の地理とかわかるとより一層楽しめるんだろうな〜。

純粋に父子愛を描いた話としても泣けましたね、特に
副長の松平が大阪出身だけれども父の最期の言葉を
聞けずに別れてしまったことを知った時に見せる「大阪の男」の
表情とかね。そういうことだったのか、と。
アホな男達を知らんぷりして手のひらで転がすかのように
愛する女達の大きさもじっくり味わってください。
そーいう意味でも大輔が性同一性障害というキャラ設定はぴったりかも。
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2009年 07月 31日 |

このごろ都にはやるもの、勧誘、貧乏、一目ぼれ。葵祭の帰り道、ふと渡されたビラ一枚。腹を空かせた新入生、文句に誘われノコノコと、出向いた先で見たものは、世にも華麗な女(鼻)でした。このごろ都にはやるもの、協定、合戦、片思い。祇園祭の宵山に、待ち構えるは、いざ「ホルモー」。「ホルモン」ではない、是れ「ホルモー」。戦いのときは訪れて、大路小路にときの声。恋に、戦に、チョンマゲに、若者たちは闊歩して、魑魅魍魎は跋扈する。京都の街に巻き起こる、疾風怒涛の狂乱絵巻。都大路に鳴り響く、伝説誕生のファンファーレ。前代未聞の娯楽大作、碁盤の目をした夢芝居。「鴨川ホルモー」ここにあり。
(「BOOK」データベースより)

前々から気になってまして。
同じ京大を舞台にした「夜は短し歩けよ乙女」が自分的に
ヒットだったのに加え勢いで。
これが大正解。
面白いです。
まずしょっぱなから安倍晴明やら式神が出てくるので
いきなり入りやすいことったらありゃしない(笑)
(「陰陽師」好きにはおなじみだものね)
森作品に比べてこちらのがパワーというか疾走感もあり。

ホルモーって何?って思いますよね。
戦い?なに?とあらすじ読んでもちっともわかりませんよね。
それでいいんです。
だって主人公達だって入学していきなり誘われ
まったくわからないところから始めたのですから。
主人公と一緒に「ホルモー」の奥深さ、そしてその恐さ
面白さがわかっていくし
何より。。。。学生の頃ってバカ大好きですよね(苦笑)
くっだらないことに、とんでもなく情熱注いで、友達と
はしゃいでバカやるのが最高級に楽しい、そんな時代
ありますよね。まさしくそれです。

作者自身が作り上げたまったく架空の「ホルモー」なるものを
読者に理解させ、その世界に取り込んで行く腕はホンモノだと思います。
え〜わけわかんなーい、と言いながらでいいんです、初めは。
読み終わる頃には「ホルモォォォォー!!!」と叫ぶ姿に
笑いと涙を禁じ得ませんよ。
おすすめです!
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2009年 07月 31日 |

藤子・F・不二雄をこよなく愛する、有名カメラマンの父・芦沢光が失踪してから五年。残された病気の母と二人、毀れそうな家族をたったひとりで支えてきた高校生・理帆子の前に、思い掛けず現れた一人の青年・別所あきら。彼の優しさが孤独だった理帆子の心を少しずつ癒していくが、昔の恋人の存在によって事態は思わぬ方向へ進んでしまう…。家族と大切な人との繋がりを鋭い感性で描く“少し不思議”な物語。
(「BOOK」データベースより)

うわああああああ
もぅいいっす、これ!この本、好き!
あたし初めて読んだんですけど、この作者。
いいですよ。

初めはちょっとこの斜めにかまえたような女子高生に
違和感を覚えましたがだんだんとそれがうまくはまっていくんですよ。
物語に。この主人公だからこその流れに。

父親の影響で藤子・F・不二雄が好きな女子高生。
小節ごとのタイトルもドラえもんの道具です。
その道具の説明とストーリーがうまくリンクしていてそれもまた
楽しめるのです。ドラえもん、見直しちゃいましたよ。
父親が娘に、恋愛も冒険もなにもかもすべて一番初めに
ぼくたちはドラえもんから教わったようなことを言うわけですよ。
ほんとその通りだなと。

この小説の流れが見えなかった時は恋愛モノ?
じゃ、最後はこの主人公の理帆子ちゃんは絶対この
ダメダメな格好だけのへたれ男の若尾とは別れちゃって
同じ学校の先輩、別所くんと?なんて読んでたから
ラストは。。。。(笑)
やられました。ますますきゅんっとかきちゃったり(笑)
ってそのきゅんっはなんなんだって感じですが。

SF(少し不思議な)家族の物語、ごもっとも。

母が父の写真集に添えた「ラブレター」は号泣。
いい話、読まさせて頂きました。


蛇足
そいえば会社の同僚がこの作者の
「冷たい校舎の時は止まる」がいいって言ってました。
いまやっと繋がった(笑)次、読んでみたいです。
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2009年 07月 31日 |

江戸で若い娘だけを狙った連続殺人が起こった。南町奉行所同心の玉島千蔭は、殺された女が皆「巴之丞鹿の子」という人気歌舞伎役者の名がついた帯揚げをしていたことを不審に思う。そして、巴之丞の蔭に浮かぶ吉原の売れっ妓。調べが進むなか新たな被害者が—。はたして真犯人は!?大藪春彦賞作家・近藤史恵の時代ミステリー小説シリーズ第一作がついに復刊。
(「BOOK」データベースより)

やっぱいいわ〜〜〜、この人の書く時代小説。
さらさらっと読めるけれどしっかり筋立てが通ってるから
読み応えあるし読後感も悪くないし。
登場人物達がまた魅力的。
謎解きの部分でも十分に楽しめる。
時代小説を読んだことのない人でも
これなら読みやすいと思うのでおすすめです。

表現、文章の潔い美しさも心地よい。
あたしはこのシリーズは3作目の「にわか大根」から先に
読んでしまったのだけれどまったく違和感なし。
前作の説明がうまく取り込まれてからでしょうね。
だから1作目を読んでも、ぶれがない。

暑い夏にひやっとする美しいミステリどうでしょ?
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2009年 07月 31日 |

おニャン子に夢中だったあの頃。僕らの弱小高校野球部にスゴイ奴がやってきた!『夕やけニャンニャン』を見ること以外何のヤル気もない僕らが、アイツのおかげでひょっとしたら甲子園に行けるかも!ってマジ!?—山あり谷あり、笑いあり涙ありでページをめくる手が止まらなくなる青春小説の傑作だ。
(「BOOK」データベースより)

いや、あたしはっきり言って野球興味ないですよ(笑)
「ルーキーズ」見た勢いで読みましたが
これが面白い。
この人の本は3作目だっけかな、読ませますね〜、それも
ユーモアで。
登場人物達がまたいい。
こーいうユーモア小説こそステレオタイプなヤンキーや
カタブツ校長がはまりますね。
ありふれたお馬鹿な高校生たちがまるで小学生の男子並みに
はしゃぐ様子は微笑ましくすら。

超弱小高校野球部が転校生のエースを得たとたん
甲子園目指しちゃう猛練習っぷりもありきたりな設定なのに
読ませちゃうのはただ面白いから。
淡い恋愛もびっくりなカミングアウトも引っ張る引っ張る。
吉祥寺あたりがちらちら出てくるところや
1985年しっかり記憶に残っていることも含めて
親近感を妙に持っちゃったり。

ラスト、卒業後のエピローグまで手を抜いてません。
からっとさくっと気持ちのよい青春ユーモア小説読みたい方
おすすめですよ。
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2009年 07月 31日 |

堀井香恵は、文具店でのアルバイトと音楽サークルの活動に勤しむ、ごく普通の大学生だ。友人との関係も良好、アルバイトにもやりがいを感じてはいるが、何か物足りない思いを抱えたまま日々を過ごしている。そんななか、自室のクローゼットで、前の住人が置き忘れたと思しきノートを見つける。興味本位でそのノートを手にする香恵。閉じられたノートが開かれたとき、彼女の平凡な日常は大きく変わりはじめるのだった—。
(「BOOK」データベースより)

「何か物足りない思いを抱えたまま」日々を過ごす主人公と
表現するとキレイなのね。
と、いきなり否定的な見方ですみません。
それくらいこの主人公。。。。
いやぁ、目の前に座らせて小一時間説教したいくらい。
年齢設定のわりに幼過ぎ。依頼心の強さ、思い込みの強さ
あーイライラした。
ここまで魅力的でもなく感情移入もしずらい主人公珍しい。

ノートの中の先生はとっても魅力的なのにね。

ラストも。。。どうなんだかなぁ。
雫井の「火の粉」はほんと面白かったんだけどねぇ。
’恋愛小説’を意識しすぎてライトにしすぎちゃったのかなぁ。
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2009年 07月 31日 |

36歳の医師・日高は子供の病死と妻の自殺で絶望し、ホームレスになった。流れ着いた郊外の街で、社会的弱者を狙った連続殺人事件が起き、日高はある刑事の依頼で「探偵」となる。やがて彼は、かつて自分が命を救った15歳の少年が犯人ではないかと疑い始めるが…。絶望を抱えて生きる二人の魂が救われることはあるのか?感動の長篇ミステリ。
(「BOOK」データベースより)

ホームレスとなった医師が刑事の依頼を受けるかなぁとか
ここまで都合良く探偵のように探り当てられるのかなぁとか
(だいたいにおいて実際の探偵が小説の探偵のようでは
ないとは思うけれど)
色々つっこみどころ満載、ミステリとは言ってるものの
ミステリとしては不十分。
設定は面白いとは思ったのですがそれを補うための
読者への情報が曖昧。
むしろ人を助けてしまったことによって。。。の主人公の葛藤が
メインな哲学的な小説?

さらには
「人の肉体を殺したら罰せられるけれども、人の心を殺しても罰せられない」
というもぅ一つのテーマ。
60万分突破のベストセラーとしてはどうかなぁ?と思えるかもしれませんが
単なる謎解きではなく、精神的に落ちてしまった人の再生の
話として読むと何か感じるものがあるかもしれません。
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2009年 07月 31日 |

死を賭して得た剣名、生を捨てて得た剣技、何人にも渡すわけにはいかぬ。—宮本武蔵が、神子上典膳が、柳生宗矩が、はたまた諸岡一羽斎とその弟子たちが、さらには愛洲移香斎が、生死の狭間で駆け抜けた、荒涼とした決闘の辻!迫真の対決描写を通して、剣客たちの生きざまに迫る藤沢版剣豪小説短編集。
(「BOOK」データベースより)

宮本武蔵がこんなおじいちゃんに?(笑)と
驚きながらも、こうだったのかもなぁと思わせる藤沢の上手さ。
はっきり言って武蔵以外、知らない人ばかりだったんですが
読み始めたら、その「瞬間」に手に汗握り夢中に。

決闘そのもののシーンの上手さはもちろん
そこに至るまでの話の深さ、登場人物たちに対して
不思議と親近感が湧いてきます。
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