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2009年 09月 29日 |

1945年の東京。空襲のさなか、浜田少年は息絶えようとする隣人の「先生」から奇妙な頼まれごとをする。18年後の今日、ここに来てほしい、というのだ。そして約束の日、約束の場所で彼が目にした不思議な機械―それは「先生」が密かに開発したタイムマシンだった。
時を超え「昭和」の東京を旅する浜田が見たものは?失われた風景が鮮やかに甦る、早世の天才が遺したタイムトラベル小説の金字塔。
(「BOOK」データベースより)

あたしの大好きなタイムトラベルものです。
基本、SFは好みではないのですがタイムトラベルは好き。

主人公が、昭和38年から昭和7年にタイムトラベルするのですが
その昭和初期の描写がいいです。
そのレトロな時代が好きな人にはそれだけで楽しめる。

当時の銀座の様子やかなり事細やかに調べられたであろう
古き良き東京。
個人的なことですがつい先日江戸博物館に行って
「十二階」だとかそういった時代について
触れたばかりだったのでなんてタイムリー。
(もし行く機会があればこの本を片手に!)

さて、もちろん、その時代だけを語った本であれば
別に時代設定をそこに合わせればいいだけのこと。
さらに作者は次なる試みを。

タイムマシンがひきおこすパラドックスを
どう解明するか。

例えば自分が生まれる前の時代まで戻り
自分の祖父を殺したとする。
自分はどうなるか?
過去に戻り自由に操作することで運命は変えられるのか?

様々なタイムトラベルをベースにした小説では
その独自の答えをそこで披露しています。

こちらでも綿密に計算され、つじつま合わせとしては
かなり完成度の高いものでは?
ぜひそのあたりも合わせて楽しんで欲しい一冊。
だってこの最後のまとめ方と言ったら。
爽快ですよ。
ん?と首をひねるような、じゃああなたは誰から
生まれたの?と思われるかもしれませんが(笑)
ゆっくり何度でも読み直して味わってください。

タイムパラドックスを利用したならではの大団円。
おおっ、と楽しめること請け合い。
時空を超えたラブストーリーにも嫌みがなくヨイです。
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2009年 09月 15日 |

懐かしい故人と再会できる場所「アナザー・ヒル」。ジュンは文化人類学の研究のために来たが、多くの人々の目的は死者から「血塗れジャック」事件の犯人を聞きだすことだった。ところがジュンの目の前に鳥居に吊るされた死体が現れる。これは何かの警告か。ジュンは犯人捜しに巻き込まれていく―。
(「BOOK」データベースより)
聖地にいる173人全員に殺人容疑が降りかかる。嘘を許さぬ古来の儀式「ガッチ」を経ても犯人は見つからない。途方にくれるジュンの前に、「血塗れジャック」の被害者たちが現れて証言を始めた。真実を知るために、ジュンたちは聖地の地下へ向かうが…。
(「BOOK」データベースより)

ファンタジーでありホラーでもミステリーでも
ある不思議な世界のお話。
あまりの異世界っぷりに上巻、読み始めて
その世界に慣れるまで時間がかかりましたが
もぅ下巻に入ったらいっきです。

死者たちが還って来るアナザー・ヒルで
行われている「ヒガン」
V.ファーという架空の国。イギリスと日本の文化を
混ぜたような不思議な空間。
登場人物も多いし設定もまったく未知の世界だけに
多少とっつきにくいかもしれません。
けれど、同じように「ヒガンを初めて体験」する
ジュンという日本人を主人公に置くことで
読者も一緒に「知って」いくわけです。

そこにもぅこれでもかこれでもか、といわんばかりの
事件、謎の嵐。これ全部解決するの?と不安になるほど(苦笑)

ラストは色々と意見のわかれるところですが
。。。んー。。。主人公たちの行動ってすべて無駄足?
骨折り損のくたびれ儲け?とつっこんでしまいたくなりますが
それ以上に、この世界観の描写の素晴らしさで
十分堪能。楽しめました。

登場人物が多く最初は混乱しましたがキャラがしっかりしてるので
逆に読み終わる頃には登場人物たちひとりひとりに
妙な親近感すらもつほど。
さすが恩田陸。
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2009年 09月 10日 |

意地っ張りだけどマジメなシュウ、お調子者で優しいヤスオ、クールで苦労人のコウジは、中学からの友だち同士。コウジの母親が家でしたときも、シュウがカノジョに振られたときも、互いの道を歩き始めた卒業の日にも、三人の胸にはいつも、同じメロディーが響いていた。
サザン、RC、かぐや姫、ジョン・レノン・・・・・・
色あせない名曲たちに託し、カッコ悪くも懐かしい日々を描く青春小説。
(背表紙より)

もっと曲ごと、そのテーマがメインとなった短編集かと思ったのですが
曲はほんと添え物程度なのでその時代ジャストな年代の人でなくても
さほど抵抗なくその部分はスルーできると思います。

ま、ジャストならなおって感じで。

この本の前に読んだ「青春夜明け前」が当時の男子の性を中心に書いたものなら
こちらは友情や自分の進路、恋愛を中心に書いたもので
ただ設定が自伝的小説ということで、住んでいる地域や年代が同じため
多少混乱。続けて読むにはちょっと不向きだったかも。。。

主人公が中学校1年から高校3年の卒業式までの成長をおった
連続短編集。主人公も脇役たちもストーリー展開もそこはもぅ
重松なんで十分安心して読めます。
45歳前後、地方出身、大学から上京、そんな人にはまさに
ビンゴかも。
あたしも出て来る曲は全部わかるので十分その感じは堪能。

当時女子だったあたしに言わせるとユーミンの
「古いサンダルを履いてた」というフレーズが理解できないのが
理解できなかった(笑)あれは女子には共感するよねぇ〜。
なんて自分の頃と照らし合わせて読むとまた一興。

「案山子」は泣かせるなぁ。やっぱ重松。
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2009年 09月 08日 |

10代、男子。愛おしくおバカな季節。何かというとボッキしてばかりいたあの頃の僕たちは、勘違い全開のエロ話と「同盟」「条約」「宣戦布告」という言葉が好きだった。そして何より「親友」という言葉が大好きだった。
男子の、男子による、男子のための(女子も歓迎!)、きらめく7編の物語。
(「BOOK」データベースより)

ぷぷぷ。
っとにもぅどーしようもないなぁ〜(苦笑)と笑っちゃいながらも
時々、油断してると、ほろっとさせられちゃう危険な一冊(笑)

確かに現在45歳くらいの男性が中学生、高校生だった当時というのは
こーいうもんだったかもしれない。
情報だって今のように溢れているわけではなく
女性への身体への興味と公開されていない情報に悶々と想像だけを
たくましく膨らませていたのがよーく伝わりますが。。

いやぁ女の目から見るとちょっと鬼気迫るものすら(笑)
はっきり言って女子から言わせれば、男子、それは大きな勘違い!と
そんなこともたーくさんあって
その妄想のまま進んだら犯罪者だってば!(苦笑)ってことも
多々あるけれど、そこはやっぱり人と人。
コミュニケーションをとって、相手のことを思いやって
そうして大人になっていくわけですがこの本はその手前まで
書いておきながら時々ふっと現在を持ち出す。
あぁ、重松、なんて卑怯(涙)

あとちょっとびっくりさせられたのは、今は違うとは思うけれど
東京通勤圏内で育ったあたしには考えられないような田舎の事情。
小説内の話とはいえきっと似たり寄ったりだったんでしょうね。

んー。我が家の中学生男子、どこまで知識があるのやら?(笑)
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2009年 09月 04日 |
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上巻:
安政七年(1860)三月三日、雪にけむる江戸城桜田門外に轟いた一発の銃声と激しい斬りあいが、幕末の日本に大きな転機をもたらした。
安政の大獄、無勅許の開国等で独断専行する井伊大老を暗殺したこの事件を機に、水戸藩におこって幕政改革をめざした尊王攘夷思想は、倒幕運動へと変わっていく。
襲撃現場の指揮者・関鉄之介を主人公に、桜田事変の全貌を描ききった歴史小説の大作。
(「BOOK」データベースより)

下巻:
水戸の下級藩士の家に生まれた関鉄之介は、水戸学の薫陶を受け尊王攘夷思想にめざめた。
時あたかも日米通商条約締結等をめぐって幕府に対立する水戸藩と尊王の志士に、幕府は苛烈な処分を加えた。
鉄之介ら水戸・薩摩の脱藩士18人はあい謀って、桜田門外に井伊直弼をたおす。が、大老暗殺に呼応して薩摩藩が兵を進め朝廷を守護する計画は頓挫し、鉄之介は潜行逃亡の日々を重ねる…。
(「BOOK」データベースより)

上司おすすめ本。
すごい。
としか言葉が出なかった〜。

このタイトルを見れば、あぁあの桜田門外の変ね、と
学校の授業で習った言葉を思い出すはずで
その事件を中心に扱った内容なんだろうと思うはず。
安政の大獄ですね、井伊直弼による
安政5年から翌年にかけて尊王攘夷派に行なった弾圧の結果。

けれどあくまでそれは一部分でしかないのです。

井伊直弼を討ち取ると計画され実行されるまでの間
実は水戸藩と彦根藩はずっと争いが絶えず
それは彦根藩藩主であり幕府の中心的人物である
井伊大老を中心とした開国派、
水戸藩徳川斉昭を中心とした尊王攘夷派の対立へと
移っていくわけですが
大抵の場合、その「クーデター」が話の一番の山であり
見せ場であり、それが目的とされるはずですが
吉村氏はそうとはしませんでした。

あくまで水戸藩の下級藩士、関鉄之介の目を通して
進んでいくのです。
まるで小競り合いのようにしか見えなかったという襲撃は
実際に雪の上に何本もの指が落ちていたという
まるでそこでその事件を実際に目にしているような
緊迫感をもって伝えられるものの
その後江戸幕府の終わりと明治時代へと大きく変革していく
時代のきっかけとなった事件でありながら
その首謀者たちはあくまで暗殺には成功しながらも
「クーデターに失敗した者たち」として逃げ続けるわけです。

そう、この本はそちらを中心に書かれていると言っても
過言ではないです。
ひたすら歩いての移動の時代。
手を組んでくれていると信じていたのに
裏切られた薩摩藩を頼って近畿・四国方面の
各地を逃げまわるのですが受け入れられず
水戸藩に戻り最後には越後まで逃げるのです。

地味です(笑)
なのに、それがとてつもないさらなる緊迫感と
水戸藩への感情移入をともなって話は進み
読者をその世界へと強く引込んでいくのです。

読みながらつぶやいていたあたしの言葉は
水戸藩可哀想。。。でしたよ(笑)
ってどこまで感情移入してるんだっての。
それくらい面白いですよ。

上下巻で計700ページほどの大作ですが
歴史ファンならぜひこの本も手に取って欲しいです。
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