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2005年 03月 14日 |
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 文句なく「面白い」1冊。宮部の時代物ミステリー。
初めは江戸人情モノな短編集?と思いきや
しっかり長編ミステリーのカタチでした。
江戸・深川の鉄瓶長屋を舞台に
「ぼんくら」な同心・井筒平四郎始め姉御肌なお徳
計ることが好きな美少年な甥、弓之助などなど個性的な
登場人物達の描写だけでも十分に楽しめる上
事件が続き長屋から歯の抜けた櫛のようにどんどん店子が
出ていくその理由を追いつめていくうちに実は
裏で何重にも丁寧に計算された企みを暴いていくと
そこに見えてくるのはどんな人に対しても
その行いに理由をわかることのできる平四郎の優しさ。
読んでいて浮かんだのは杉浦日奈子の江戸もの漫画。
ほのぼのさ加減やそこはかとないもの悲しさや
全体に漂うコミカルさ、そのすべてに通じるのは
やっぱり登場人物の描写のチカラの成せる技なんでしょうね〜。
時代物は苦手と思う人にもぜひ読んで欲しい本。
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2005年 03月 14日 |
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 新撰組です。初司馬遼です(笑)
もともと新撰組は触り程度の知識しかなく読んだのですが
引き込まれますね〜、さすが。
これさえ読めば新撰組の流れがすべてわかるというものではなく
新撰組における奇譚、外伝というか
脇役さんにもスポットライト!みたいな(笑)
ひとつの事柄に対して短編集的に書かれているので
読みやすいというのも。
その一つ一つのエピソードがまた新撰組の
濃いキャラクターとあいまって面白い。
読んでいくうちに登場人物に愛情すら湧いてしまうその人間臭さ。
新撰組に全然詳しくないあたしですら楽しめたのだから
新撰組好きな人には絶対に読んで欲しい1冊。
すいません、読んでいくうちに「勇ちゃん」やら
「泰之進ちゃん」呼ばわりです。ぷぷ。
早く『燃えよ剣』も読まなくちゃ。
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2005年 02月 28日 |
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 宮部みゆき作品の中でもファンの多い1冊。
まだ文庫化されておらず上下巻共に700頁程の2段組。
重い!でもこの重さにもめげずに持ち歩き読み続けたい程
オモシロイ!時間さえ許せば一気読みしたい!
色々な事柄が色々な面から色々な人を通して
綴られていくその様子は断片的でしかなかったのに
バラバラだった一つ一つのシーンが繋がっていく快感。
たまらないっ。
パズルのピースがどんどんはまっていくような。
犯人は早いうちに書かれているし、そこにいきつくまでの
犯人なりの動機もわかるので謎解きではないです。
なのにどんどん先を読みたくなる。人間ドラマとしても圧巻。
ところで読んでいてずっと気になっていたこのタイトル。
ずっとずっとすでに読んだ人たちに聞きたくて聞きたくて
喉元まで出かかっていたけれどじっと我慢っ。
いったい何が「模倣犯?今起こっているこの事件の
新たな’模倣犯’が現れるの?それとも
この今の事件こそ過去の焼き直し?」
ずっとずっとその「?」を頭に残しながら読んだそのラスト!
うーん、やられた(笑)
この話はこのタイトル以外ありえない。
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2005年 02月 16日 |
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 んー、スゴイ。
文章のテンポがいい。すごく読みやすい。また読み進めていくうちに
ぐいぐいとひっぱっていくチカラは新人とは思えないほど。
視点の向かせ方がまるで映画を見ているかのように
すっと絵が脳裏に浮かぶの。一つのシーンから別のシーンへ。
まったく違う舞台へ、すっと目を向けさせる、それも自然に。
まったく関係のない舞台のようでいて実は繋がっているその世界へ。
始めにプロローグとして殺人が起こり、次への殺人への
流れも読者にはわかるようになっている作り方は
ヒッチコックの映画みたい。ここから「始まるぞ」という
期待感が膨らんでいく。殺されていく課程はかなりグロ。
それだけでもあたしはかなりおもしろかったけど(笑)
推理としての話の閉じ方は結構無理があるけれど
それは作者も承知の上だからこそあんな終わり方なんだろうな〜。
脳内サプリすっきり!な終わり方ではないけれど
十分読後感の余韻も楽しめる作品。
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2005年 02月 11日 |
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すっごいオモシロイ!!!んも、怪物くん大集合(笑)
前回の「あやし」を読んですっかり時代モノへの
苦手意識が消えたアタシ。
でもそれ以上に楽しめました。登場人物の奇怪さ
その発想と無理矢理なこじつけ的な説明!(笑)
これはネタバレしちゃうとオモシロクないので
頑張って我慢しますが、ストーリーは
世継ぎに悩む徳川家康、出来損ないの長男と
できる次男、お家の為には次男に次がせたいのに
長男が次ぐのが世の習わし、争いが起こることは必至
そこで長男側、次男側にそれぞれ伊賀甲賀の忍者10人に
闘わせて勝った方が将軍に。
伊賀甲賀は先祖代々峠を隔てて争ってきたものの
服部半蔵によって両門闘争の禁制が引かれ
甲賀伊賀それぞれの頭領の孫である弦之介と朧は
恋人同士に。でもその禁制が解かれ、両門は再び
それぞれの技をもって闘い始めるのですが。。。
そのワザってのがね〜、すんごいの。
まぁ例えばツバがとんでもない粘着力をもち
相手の鼻口を封じたり、目潰しにしたり
糸のように長く吐いて蜘蛛の巣並になっちゃったり
自分の身体を風船のように膨らませることで
山をボールのようにバウンドして登ったりもできれば
相手の攻撃すらも吸収しちゃったり他にも色々
人間離れしすぎでたのしいーっ!笑える笑える。
なんか調べたらマンガにもなってるのね、アニメ化も。
でもこの奇怪さはぜひ本で味わって欲しいなぁ。
(でもその忍法だけ笑いたい!という方はこちらの
データベースで。本読んだ方がオモシロイけどね)
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2005年 02月 05日 |
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 時代物は苦手だと思ってたのですが
食わず嫌いでした。ごめんなさい。おもしろいです。
この人の文章が読みやすいからかまったく違和感なく。
江戸の人情味も忍ばせた「怪しい」話を集めた短編集。
見る人の心をそのまま形にして見せる鬼と共にする
「お義母さま」の話(安達家の鬼)と
カボチャの神様に守られている
口のきけない数奇な運命の子供の話(女の首)は泣けた〜。
とても読みやすい本なのであたしのような
時代物初心者でもかなり楽しめる怪談話。
どの話も怪談としての奇抜さだけではなく
人と人の心の繋がりに心をあたためられたり
不思議な世界から抜けられないような浮遊感を味わえる本。
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2005年 02月 05日 |
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オモシロイ!おもしろすぎて2日間で読破。
止まらなかったもん。引き込まれました。
内容はとても重い。コンビニ弁当工場の
夜勤をする主婦4人の重苦しく切迫した日常。
そこに出口(OUT)はないかのような
4人それぞれの事情。
そんな時にふとしたはずみで起きてしまった
ダンナ殺し、そしてその死体処理。
バラバラにしてゴミとして処分すればいいという
主婦の「普通」の発想として自然に流れていく。
そこから事態は予想もしない17年間眠っていた
悪魔を起こしてしまうことに。
一つの死体を処理したことから死体処理を
ビジネスにしてしまうなんて突飛なことすら
まったく異様に感じないのは作者の力量。
そして4人それぞれ向かっていく出口のかたち。
ラストはちょっとハードボイルドというか
活劇っぽすぎというか。。。ちょっと都合よすぎじゃない?
と、思わなくもないけれど、読んだ方、どう?
あ、グロイの苦手な方はやめた方がいいです(苦笑)
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2005年 02月 04日 |
まいにち つかう もの:伊藤まさこ
 雑貨少女の楽しい毎日。:オリーブ特別編集
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 ちょっと趣向を変えて、雑貨本です。
まずはスタイリストの伊藤まさこさんの実際に
使って愛用されている雑貨などを紹介した本。
見ているだけで心が温かくなれる素敵な生活。
きっと目次を見ているだけでそれは伝わるはず。
(興味があったらまずそこからぐぐって♪)
あたしの中にピンとひっかかったものたち。

イッタラのカトラリー
ブラウンのシトラスジューサー
野田琺瑯(ホウロウ)の保存容器
開化堂の茶筒
合羽橋のオーブンウェア
照宝の中華せいろ
マトファーの木べら
柳宗理のミルクパン、ボウル
もちろんル・クルーゼもミーレも紹介されてます。

おつかいもの、として
和久傳の西湖
これは以前H嬢のサイトでも紹介されてたレンコンのお菓子。
俵屋の石鹸
レオニダスのチョコレート
柏水堂のプードルケーキ
一幸庵のあざぶ最中
ブルディガラのクッキー
。。。素敵すぎ(笑)
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オリーブ特別編集の「雑貨少女の楽しい毎日。」は
日常的に使えるカワイイ雑貨たちを集めた本。
キッチングッズ、バスグッズはもちろん
絵本や簡単手作りレシピにショップ紹介。
写真を眺めているだけで楽しいけれど
家中のモノというモノをすべて変えたくなるという
オソロシイ衝動に駆られる本。
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2005年 01月 29日 |
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 これ。コワイですって(苦笑)
 ある意味恐怖小説。じわじわとコワイ。
 結構ドロドロで歪んだ世界なのに
 さらっと読みやすいのは主人公、水無月の描写がクールだから?
 主人公の水無月は、はじめは至ってフツウの感覚を持った人物として
 描かれているのに徐々に明かされていく彼女の過去や
 行動パターンからそうでないことがわかっていくのだけれど
 改めて読み返すと、全然そんなことなかった(笑)
 作者はちゃんと考えて、初めからきちんとそれを表現してたのね。
 一人暮らしの30代の女性。
 「今日はこの後しなくてはならないこと何もない。
 部屋も片づいてるし洗濯物もたまっていない。
 使った食器を手早く片づけるとベッドの上に
 投げ出してある本を手に取り・・・」
 このキチンとしすぎた日常からすでに「水無月」は描かれていた。
 キチンとした水無月。
 自分にはなにも落ち度も不備もないと思っている女性。
 なのに愛する人が自分から離れていく、
 そのことが理解できない恐さ。
 その思いをずっとずっと引きずりまた同じように
 もがき苦しむその様子は背筋がぞっとするほど。
 幼い頃、母親に自分の個性を「見てもらえず」
 母親に気に入られるよう頑張ってきたのにそれでも受け入れられず
 徹底的に相容れない、理解されないその心の傷。
 相手に100%自分を必要とされたい、その思いがそこから生まれ
 手の中にいる相手を強く大事に握りしめ
 そのチカラを強く入れすぎてしまう。
 それはとても痛々しく、病んでいると思いながらも
 だれでも一線を越えてその方向へ絶対に行かないと
 言い切れない恐さ。
 何よりも一番コワイのは水無月の一番最後の言葉。
 別れたいのに別れられない迷惑な女と会うことになった
 年下の同僚をみて「ほんのりとどこか嬉しそう」
 。。。。こわいってば〜っ。
 これ、ドラマ化もされたのね。ちょっと見たかったかも。
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2005年 01月 29日 |
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 あたしにとってのファースト宮部(笑)
 あちこちで「好き」という声は聞いていたけれど
 まぁそのうち。。。で延び延びに。
 いいっ。
 みんながいいという理由もわかりました(笑)
 まずこの人の文章がとても読みやすい。
 翻訳物ばかり読んでいたせいかこんなにもすらすらと
 自然に「入ってくる」日本語、正しく美しい日本語は
 何もひっかからず止まらないんだと改めて実感。
 そして何よりもストーリー構成の見事さ。
 本人を出さずに周りの人に語らせることで
 その人物を描いていく表現力は矢張り素晴らしい。
 そんなに薄い本ではないのに
 本の最後の最後、あと少し、これだけしか残りがない、という
 ページ数で「これ、本当に終わるの?どうなるの?」と
 本当に最後の最後まで読者をいっきに引っ張っていく。
 脇役達も人格がはっきりと確立されているのでストーリー全体に
 不安定さがなくそのうえそれぞれのサイドストーリー
 そのものも独立しておもしろいのにその一つ一つすべてが
 本編にきちんと絡んで伏線を張っているので無駄がない。
 肝心のミステリー小説としての謎解きも文句の付けようがないです。
 と、褒めちぎりです。
 個人的には、彰子の「ゴールド」の同僚という富美恵の語る話が
 きましたね〜。
 「夢はかなえることができない。さりとて諦めるのは悔しい。
 だから夢がかなったような気分になる。そういう気分にひたる。
 ね?そのための方法が、今はいろいろあるのよ。」
 それがクレジットやサラ金で借りたお金を使うことだったり
 整形だったりいい大学を目指すことだったりダイエットだったり。
 蛇が足を求めて何度も脱皮するという
 「元亭主のご高説」は陳腐だったけど
 足があるように映る鏡を売る賢い蛇がいるという
 一言がインパクトあったな。
 「幸せになりたかっただけなのになぁ」という
 女の子の思いがずっと心に残る。
 どちらの女性に感情移入しても痛々しく悲しい話。
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2004年 12月 26日 |
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 せつない〜。めっさせつない。こんなにカワイイ設定が
 たくさんされているのに。こんなにもたくさんの不条理。 
 ボーイ・ミーツ・ガールの先に待っていたものは
 肺の中に睡蓮が咲いてしまう病気にとりつかれたクロエ。
 それまで裕福で働いたことなどなかったコランは彼女の
 病気を治すため=たくさんの花を買うために働き始める。
 コレクターなシックは自分の所有欲を満たすために
 もともと同じ対象を愛していたアリーズの寂しさに気付かない。
 愛してるから、愛してるのに
 どうしてこんなにも悲しいことばかりに満ちてるのかな。
 彼らはみな間違ってもあたしのようなせつなフェチではなく
 どちらかと言えばシナモン・シュガーのバラ色の雲に包まれ
 ちゃうくらい脳天気なパリの若者達。なのに降りかかってくるものは
 すべて自分たちではどうしようもないことばかり。
 (シックの病的なマニアックな収集癖すら「仕方ない」と
 思わせてしまう)
 愛してるから花を買い、愛してるから人をも「心臓抜き」で
 殺してしまう。部屋が暗く小さくなっていく描写は絶妙。
 料理人で召使いのニコラ、いいなぁ。
 あ、この小説を漫画化させたオカザキ作品は
 絶対に本を読んだあとに読むことをオススメ。
 でないと、絵で世界が固まってしまうよ。空想の世界で遊べない
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# by acha-books | 2004-12-26 00:37 | 海外作家
2004年 12月 26日 |
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 ありえない世界、何もかも西瓜糖でできた世界に住む人たち。
 共産的な世界。言葉を話す虎、その虎に両親を食べられた
 名前を持たない主人公。みんな穏やかで静かに日々が
 過ぎていく中、そのコミューンからはずれた場所、
 「忘れられた世界」のすぐそばに住むインボイル達。
 そして彼らが運んでくる暴力と狂気と流血。そんなものにすら
 嫌悪感を抱きながらも淡々と処理を済ませる人たち。
 「忘れられた世界」ってあたしたちの「今の世界」なのかな。
 あ、でもこれが書かれたのって60年代。その頃のことかな。
 「忘れられた世界」に憧れを持ち色々と持ち帰ってくる「私」の
 恋人だったマーガレット。マーガレットの興味の大きさ
 人なつっこさ、奔放さ、そしてそのすべてに理解ができない「私」 
 向かうところは「理解」のできる相手、ポーリーン。
 なんかそれってせつないなぁ。
 文体がとても好き。意味とか持たず探さずその文体、世界に
 浸るのが一番気持ちのよい読み方。
 曜日ごとに色が変わる太陽に照らされているかの如く。
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# by acha-books | 2004-12-26 00:29 | 海外作家
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