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2008年 11月 21日 |
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92年、千葉県市川市でひと晩に一家四人が惨殺される事件が発生。
現行犯で逮捕されたのは、19歳の少年だった。
殺人を「鰻を捌くより簡単」と嘯くこの男は、どのようにして凶行へと走ったのか?
暴力と憎悪に塗り込められた少年の生い立ち、事件までの行動と死刑確定までの道のりを、面会と書簡を通じて丹念に辿る著者。
そこで見えた荒涼たる少年の心の闇とは…。人間存在の極北に迫った、衝撃の事件ノンフィクション。
(「BOOK」データベースより)

一家四人惨殺犯の告白と副題がついてます。
実際に起こった事件のルポです。
以前から、こうした少年犯罪、連続殺人、異常犯罪等の
ルポは読んでいますが
ここまで感情的なルポは読んだこと無いなぁ(苦笑)
何がしたかったんだ?作者、という疑問が残り
後味が悪いなぁ。

前半部分に事件の流れが丁寧に書き起こされ
後半部分は前半と重複する内容ではあるけれど
直接、面会或いは手紙などによって犯人によって
語られたことを中心に筆者が犯人に振り回される様子が
書かれているのですが
あらかじめ作者が、犯人である少年が反省し悔やむ姿を
書きたかったのか、或いは、幼少期の虐待ゆえに
病んでいた結果とでも言いたかったのか
あらかじめ答えを用意して接した挙げ句
そのような色を見せない犯人に対し
いらつく様子ばかり目立ち
犯罪そのものを糾弾するよりも自分の思い通りにならない
相手に腹をたてているかのよう。
もぅ少し冷静に、「理解不能のモンスター」を描ききれれば
よかったのではないかなぁ。

一般人には、さらに科学的な根拠、このような犯罪に走る
「原因」まで踏み込めていればきっと「あぁ自分とは違う
世界の話ね」と安心できたかもしれない(笑)

犯人の心の闇に食い込みたかったのだろうけれど
「お気に入りの闇」ではなく突き放した感じが否めない。
いったいどんな「闇」を想像してたのかと。
後半部の、筆者を振り回す様子を冷静にみれば
十分そこが汲み取れそうだけれどね。
そこからもぅ一歩踏み込んで欲しかった。

犯罪ルポとしてはどこか不完全で非常に残念だけれど
このような事件があった、と風化させない為にも
本として残しておくべき残忍な事件だと思います。
前半部は非常によく書かれていて
正直、吐き気をもよおすほど。
それだけで十分、読後感はよろしくない。
(のは初めからわかっていたのだけれど)

なんでこぅも読後感の悪い本を選ぶかなぁ、自分(苦笑)


ラスト、残された被害者家族の長女が強く自分の道を
切り開いていっていることが読めただけでもよかったです。
ご家族のご冥福をお祈りします。
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2008年 11月 19日 |
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地味で目立たぬOL本田小百合は、港が見える自分の町をリスボンに見立てるのがひそかな愉しみ。異国気分で「7月24日通り」をバス通勤し、退屈な毎日をやり過ごしている。
そんな折聞いた同窓会の知らせ、高校時代一番人気だった聡史も東京から帰ってくるらしい。
昔の片思いの相手に会いに、さしたる期待もなく出かけた小百合に聡史は…。
もう一度恋する勇気がわく傑作恋愛長編。
(「BOOK」データベースより)

一筋縄ではいかない恋愛小説。
少女漫画的でもありとても読みやすい一冊。
地味な地方都市に住む主人公は「かっこいいもてる」男が
好きだけれど所詮自分なんかと初めから「間違ったこと」を
拒んで生きている。
自分が学生時代告白された男は、目立たない冴えない男。
自分の位置はこれくらい、とその時点で評価されたかのように。
そして、自慢の、モデルにスカウトされるくらいかっこいい弟。
この弟の彼女というのが、主人公と同じような冴えない女。
不釣り合いだ、自分と同じ種類の人間のくせに、と
いらだつ主人公。

とても面白い構図だと思う。
世の中、美男美女ばかりではなくすべての人が
ポジティブな考えをもっているわけではない。
読んでいて共鳴する人も多いのでは。
ただしこの本は、そういった人たちに「共鳴」だけでは終わらせない。
えええ?そっちなの?と驚かされるに違いない。

まぁね、本ですから。
読んでる側は自由に「ルックス」想像しますから(笑)
あたしならそっちじゃないなぁと自由に思えちゃうわけで。

かなりイタイ女性を描かせるとうまいなぁこの作者。
とても心理状態が細かくて丁寧に描写されてる。
こぅいったちょっとひねくれた恋愛ストーリーは嫌いじゃないです。
ルックスについてたらたらと書かれた話であるのに
下品さが感じられない、良質という言葉がぴったりな一冊。
(林○理子とはこのへんが大違いではないかと)
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2008年 11月 13日 |
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春の近づくある日、鳥井真一のもとを二人の老人が訪ねてきた。
僕らの年上の友人でもある木村栄三郎さんと、その幼馴染みの高田安次朗さんだ。
高田さんが働く動物園で、野良猫の虐待事件が頻発しているという。
動物園で鳥井が掴んだ真実は、自身がひきこもりとなった出来事とどうつながるのか—。
鳥井は外の世界に飛び立てるのか。感動のシリーズ完結編、文庫版特別付録付き。
(「BOOK」データベースより)

3部作のラストです。
もぅこれはミステリじゃないです。ミステリを求めて読む人には
お勧めしません。はっきり言って。
それと作中の人物の年齢にやたらとこだわる人にも不向きです(笑)

これは、登場人物たち、主人公坂木と鳥井の成長物語。
青春群像小説とみてもいい。

もぅ素晴らしいです。坂木ワールド全開。
あたしは大好きです。

ほんの小さなことと無関心が、或いはちょっとした悪意
そうしたことが時には相手を深く傷つけたりさらには
人を殺す結果ともなり得ること。
それに気づいたから、コミュニケーションの難しさに
気づいてしまったからこそ歪んでいく人間関係。
けれど
人を傷つけ、自分が傷つくことを恐れて
檻に閉じこもっていては何も変わらない。
そして、どんなに辛い思いをしてもそこからさらに
踏み出した人たちの「笑顔」
笑顔の裏にあるその強さ、笑顔の本当の意味を知っている人たちが
周りにいると気づかされた時
少しのやさしさと思いやりをもって相手に接すれば
少しづつ世界は変わっていく。
この世界はまだ生きて行く価値がある。
そう信じられる。

この本はぜひとも文庫で読むことをおすすめします。
作中で鳥井が取り寄せていたお菓子のお取り寄せ先や
鳥井が作っていた料理のレシピが。
これはちょっと楽しいおまけですよ。

さらに、「あとがきまでは読まない、そこで本を閉じる」という方。
この本は本当に最後まで読まないとダメですよ。
映画のエンディングテーマが流れてる最中に劇場を立ってしまって
見逃したようなことになっちゃいますよー。
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2008年 11月 10日 |
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冷え冷えとした闇の幕が裂け、鋭い太刀風が秋山小兵衛に襲いかかる。
正体は何者か? 小兵衛・大治郎が非道に挑む表題作。
江戸に出たまま帰らぬ息子を探しにきた信州の老剣客へ温かい手をさしのべる秋山父子「老虎」。暴漢にさらわれた老舗の娘を助ける男装の武芸者・佐々木三冬「三冬の乳房」ほか「鬼熊酒屋」「悪い虫」「妖怪・小雨坊」「不二楼・蘭の間」。シリーズ第2作。
(出版社/著者からの内容紹介)

「けんかく」と読むか「けんきゃく」と読むか
悩むところですが友達がメールで
「健脚商売」と打ってきたのが一番笑えました。
な、剣客商売シリーズ2冊目「辻斬り」です。

もぅ〜〜〜〜〜かっこよすぎますって。
どうしましょ。惚れるがな。
60代の小柄なじーさまに。くぅ。秋山小兵衛。
一話一話、久しぶりに「大事に」時間かけて読んじゃいました。

隠居暮らしの暇からかちょっとした事件を見つけては
首をつっこむ様も茶目っ気がありかわいらしい。
けれどその後の行動はかわいいなんて言ってられないほど
かっこよすぎだけれど。
また本編でも触れているけれど秋山小兵衛の
「金」との付き合いかたがいいね、格好いいぞ。
町医者の宗哲曰く「大金を掴んでも、たちまちこれを
散らし悠々として、小判の奴どもを’あご’で使っていなさるわえ」

強くてそれでいて金にきれいで若い嫁には
やにさがってしまう、これは男の、男からみた理想像では。
そして、女もそのわかりやすい格好よさにやられるのです。

期待を裏切らない短編連作集。
剣の道に生きる父子の生き様をとくと。
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2008年 11月 07日 |
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彼女はぼくと同じ18歳だった。初めての女性だった。好きかと尋ねられて頷いた—家族以外の女性についた初めての嘘。嘘を重ねるために他の女性を拾い、途切れ途切れに続いた彼女との関係も、ぼくが街を出ることで終止符が打たれた—。そして長い時を経て、ぼくは再び彼女と出逢った。(「糸切歯」)青春のやるせなさ、ほろ苦さを瑞々しい感性で描く秀作集。
(「BOOK」データベースより)
『恋売ります』改題

作者を主人公としたかのような語り口の
短編集8作。連作と言うべきものも。

んー。好きな人には好きなタイプの文章。
と言ってしまえばなんでもそうなんだけれど。
どこか軽くて、軽い知的な匂いもさせて。
女にまったく縁のない男性が読んだら
信じそうな、或いは腹をたてて読むのをやめるかな?
でも
やめられませんよ。
それくらいこの人の文章には読ませる何かあります。

はなから恋愛モノがダメなら退屈かもしれませんが(苦笑)

女について、男の目から見た、女はこうなのだな、と
読んでいて面白かったです。
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2008年 10月 30日 |
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凄惨な連続殺人が発生した。独り暮らしの女性達が監禁され、全身を刺されているがレイプの痕はない。
被害者の一人が通っていたコンビニでの強盗事件を担当した女性刑事は、現場に居合わせた不審な男を追うが、突然彼女の友人が行方不明に…。孤独を抱える男と女の、せつない愛と暴力が渦巻く戦慄のサイコホラー。
日本推理サスペンス大賞優秀作を新たな構想のもとに、全面改稿。
(「BOOK」データベースより)

サイコキラーを扱ったサスペンスものですが
うまい!のひと言。
この1冊では短いと感じるほど「読ませる」力のある一冊。

深夜のコンビニでアルバイトをし、歌を作る青年と
管轄外の連続殺人犯を執拗に追いかける婦人警官
そして連続殺人犯の男。
その3人がそれぞれ心に傷を持ち、孤独な生活を送っている。
そしてこの本の裏テーマとも呼べる物が「家族」
犯人が歪んでいった原因ともなる幼少時代は
悲しすぎるほど。
同様にそれを追う婦警の風希、潤平それぞれが持つ
心の闇の部分も痛過ぎる。
誰にも知られたくない過去、知られたくない自分
それを白日の下に晒すのがなんてうまいんだろう。
サスペンス、サイコホラー、ミステリ、どの分野で
呼ばれてもこれだけ切ない話に仕上げられるのは天童作品ならでは。
初期作品、短編(いや全然短編ではないのだけれど)ということで
やや強引な感じや、台詞のあちこちに「2時間ミステリ」な感が
ないわけではないけれど、ここから「永遠の仔」が、とも読める作品。

次は家族狩りかな。
にしても、この犯人のサイコっぷり。かなり読ませます。
結構、グロめでエグいんでそのあたりが苦手な人は避けた方がよさそうです。
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2008年 10月 28日 |
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双子の兄弟が殺人犯?しかし兄の妻が余呉湖畔で殺されたとき、兄は博多、弟は酒田にいてアリバイは完璧だった。やがて第二の殺人。兄弟のどちらかが被害者らしいが、死体からは頭と手首が失われていた。
犯人の狙いはどこに?犯人の大トリック、多彩な伏線が、結末で読者を仰天させる、大型新鋭の傑作。
(「BOOK」データベースより)

手にした瞬間からびびりました。
あたしの苦手な「登場人物が最初の頁にある」
「地図」「路線図」。。。。まいった。
それでもきっと読み終わった後に、「〜〜があって自分の
苦手パターンだったからどうかと思ったけれど面白かった」と
書いてる自分を想像して、頑張って読みました(笑)
いやいや、頑張った甲斐がありましたよ。

双子を使った双子ならではのミステリ。事件の解決の
鍵を握るのもすべて双子。うますぎる。
登場人物は昔の恋人を殺された推理小説家の空知。
彼女を殺した犯人をどうしても見つけたくて
彼は事件に関与していくのですが
そこに彼女の夫でもある双子の一人が死体となって
発見されるわけです。

特に後半に進むにつれて手に汗握るとはまさにこのことでは。
読んだ本が途中で閉じられない状態になりますよ。
鉄道ミステリと安易に捨てちゃうともったいないドラマも
しっかり底にあり読み応えありです。
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2008年 10月 26日 |
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日本橋の大店の若だんな・一太郎は、摩訶不思議な妖怪に守られながら、今日も元気に(?)寝込んでいた。その上、病だけでは足りず頭に怪我まで負ったため、主に大甘の二人の手代、兄・松之助と箱根へ湯治に行くことに!初めての旅に張り切る若だんなだったが、誘拐事件、天狗の襲撃、謎の少女の出現と、旅の雲行きはどんどん怪しくなっていき…。大好評「しゃばけ」シリーズ第五弾。
(「BOOK」データベースより)

第一弾の「しゃばけ」以来の長編。
若だんなが初めての旅に!というこの話。
でもここんとこ立て続けに短編で読んでいたシリーズで
前知識なしで読み始めたため
え?え?あぁ!長編、てな具合で。
しばらく慣れず(苦笑)

読み通してみるとこれはこれで面白かったのですが
連作短編という気楽さのが好きかな。
で?なんなの?だから?が長過ぎる、興味をひくようで
次へと進ませる文章力が弱いような。

話は猫かわいがりする親と離れて旅に出た若旦那
二人の兄やと実兄でもある使用人一人を連れての箱根への旅。
ところが途中で色々な災難に。

神様の娘である姫神様を守る天狗と
一太郎を守る兄やたちという対比
自分はなんの役にも立たない、なのに
こんなに大事にされて文句なんて言っちゃいけない、と
自分の存在価値そのものに揺らぐ姫神のお比女と一太郎という対比。
もともと現代ものを書かせてもこの作者
心理面において重きを置いているようなので
そこを深く書きたかったのかな、とも思える展開。

もちろん今まで通り、鳴家もいい味だしてあちこちで
登場しているし一度は姿を消した兄やたちも大活躍。
さらには若だんなの印籠についていたお獅子が
新たにつくもがみに。
鳴家がお獅子にまたがった図を想像するとそれはそれは可愛らしい。

この「うそうそ」もぅすぐテレビドラマにて放映です。
さてさて箱根といった旅行もの、ドラマとして面白いものになるのでは。
楽しみです。
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2008年 10月 23日 |
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舞田歳三は浜倉中央署の刑事だ。仕事帰りに兄・理一の家によって、小学五年生になる姪のひとみの相手をし、ビールを飲むのを楽しみにしている。難事件の捜査の合間を縫ってひとみをかわいがる歳三だが、彼女のふとした言動が事件解決のヒントになったりもして…。多彩な作風で知られる歌野晶午が、ちょっと生意気でかわいらしい少女と、本格ミステリらしい難事件を巧みに描く。刑事×難事件×おしゃまな11歳=歌野晶午流「ゆるミス」。軽やかに登場。
(「BOOK」データベースより)

これ、タイトルが悪いんじゃないかなー。
これじゃあまるで舞田ひとみちゃんが主人公で
事件を解決していくみたいだよね。
実際それを期待して読んじゃう人もいるかもだし。
むしろあたしは逆でしたが。

えー、小学生が主人公の事件解決もの?
ったるなぁ、でも歌野だから読んでみよう、みたいな。
ま、裏切られて正解。あたしの好みの本となってました。
(確かに裏を読むと、歌野が「少女」と「難事件」を
描くってのは嘘ではない)

事件を実際に解決していくのはひとみちゃんの叔父
刑事の舞田歳三(としみ)。
この「トシちゃん」が事件に悩んでいる時
ふと、まったく関係のないこととして話しているひとみの
話がヒントになったり事件解決の鍵となったりするわけです。

答えのヒントは出ているあとはどう解くか、という
本格ですが非常に読みやすく楽しめる1冊に。
2段組みだからといって避けずにどうぞ。
結構、現代の様々な問題に触れつつも
歌野ならではの巧みなテンポのよさと奇抜な発想
そしてキャラたちのいきのよさですらすら読めますよ。
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2008年 10月 21日 |
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犬神や白沢、屏風のぞきに鳴家など、摩訶不思議な妖怪に守られながら、今日も元気に(?)寝込んでいる日本橋大店の若旦那・一太郎に持ち込まれるは、お江戸を騒がす難事件の数々—愛嬌たっぷり、愉快で不思議な人情妖怪推理帖。名(迷?)脇キャラも新登場で、ますます賑わう「しゃばけ」シリーズ第三弾。
(「BOOK」データベースより)

あれ。逆に読んでしまった?でも連作短編集なので
気づかず(笑)

「茶巾たまご」
最近続いた幸運に首をかしげる若旦那と兄やたち。最近変わった
ことといえば兄さんの見合いの席でみすぼらしい金次を拾ったことくらい?
「花かんざし」
長崎屋で引き取った迷子の於りん。家には帰らない、帰ったら
殺されるという。選びたくない道を選ぶ時人はどう選ぶのだろう?
「ねこのばば」
若旦那お気に入りの「桃色の雲」がなくなった、猫又が上野の
広徳寺に捕まった、坊主が縄もないのに首を吊った、さて
若旦那の推理はいかに。
「産土(うぶすな)」
佐助と、佐助がとても大事にしていた「若旦那」との話。
木偶たちの企みに佐助は。。。
「たまやたまや」
放蕩息子になると宣言した若旦那。
企んでいることはただ一つ。栄吉の妹お春の結婚相手を探ること。

いやぁ。。。今回はびっくりさせられました。佐助のお話。
もぅ手に汗握るってこのことね〜。
これはやられた。

今回も「みんな」に会えてよかったと思わせるほのぼの
いい話ぞろいです。
まだまだ続編も楽しみです。
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2008年 10月 15日 |
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一人が寂しくて泣きますか?あの人に、あなたの素顔を見せられますか?心優しき若だんなと妖たちが思案を巡らす、ちょっと訳ありの難事件。
「しゃばけ」シリーズ第4弾は、ますます味わい深く登場です。
鼻つまみ者の哀しみが胸に迫る「こわい」、滑稽なまでの厚化粧をやめられない微妙な娘心を描く「畳紙」、
鳴家の冒険が愛らしい表題作など全5編。
(「BOOK」データベースより)

「こわい」
孤者異(こわい)という"妖"が差し出した「飲めば腕のいい職人に
なれる」という薬に若旦那と栄吉は。。。
「畳紙(たとうがみ)」
度を超えた厚化粧のことを陰口されるお雛が屏風のぞきに
人生相談。
「動く影」
若旦那と栄吉が友達になるきっかけとなった話。
「ありんすこく」
若旦那が吉原の女(禿)の足抜けを計画。
「おまけのこ」
"月の玉"に魅せられた"鳴家"が
ちっちゃな身体で大きな冒険。

「しゃばけ」シリーズ第四作。
今回は一太郎の成長ぶりがうかがえ
今後がますます楽しみ。
「気合の入った病人ぶり」と評される若旦那と
そのまわりの暖かく柔らかい空気に癒されます。
"屏風のぞき"や"鳴家"を主役とした短編も含まれ
読者を飽きさせない趣向に。

「こわい」の中で、薬を断ることで周囲に褒められる栄吉を
一太郎が羨ましがったりする様子は己に置き換え
精神的に自立することを深く望んでる様子がみえ
「ありんすこく」での活躍ぶりといい甘やかされて育っているのに
優しく、まっすぐに育っている一太郎の姿は気持ちがよい。

最後の「おまけのこ」は涙。
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2008年 10月 11日 |
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コミックスです。少女漫画です。
妖怪、もののけモノ好きならおすすめです。

入り口に大きな柳の木がある骨董屋「雨柳堂」。
そこへ集まるのは、様々な“想い”を持った品々。
骨董と人の織りなす愛情と因縁。雨柳堂主人の孫息子・蓮は
それらの“想い”を感じ取る不思議な力を持っていた。

連載開始はいつだったんでしょ。
相当古そうです。絵柄からして。
そこさえクリアしてしまえば、面白いですよ〜。
1日で12巻全部読んでしまったもの。
でもこれ、一応連載途中、なんですよね。
終了とは言っていない。
そんな曖昧な感じもいいです。
連作短編集ならでは。



波津彬子の作品がeBook Japanで有料配信されています。
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TOP>少女コミック>著者>波津彬子

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2008年 10月 10日 |
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「この街で、オレを待ってくれる人はもう誰もいない」戦場カメラマンを目指すため、恋人・奈津実と別れた螢坂。16年ぶりに戻ってきた有坂祐二は、その近くのビアバー「香菜里屋」に立ち寄ったことで、奈津実の秘められた思いを知ることになる(表題作)。
マスター・工藤が、客にまつわる謎を解き明かす第3弾。
(「BOOK」データベースより)

「花の下にて春死なむ 」「桜宵」 に続く3作目。
大好きーっ。
極上に美味しい料理と、心からくつろげる雰囲気。
 東京は東急田園都市線の三軒茶屋駅にあるという「香菜里屋」
オーナーの工藤が作る天才的な創作料理と4種の度数の違うビール。
そしてこの工藤が、安楽椅子探偵よろしく
客たちが日頃のふとした小さな謎を解いてくれる連作短編集。

戦場カメラマンの昔の恋人とのエピソードの裏に隠された「蛍坂」
昔の小説をなぞられた’詐欺’話と思いきや、な粋な話「猫に恩返し」
最開発計画に首を縦に振らなかった画材屋の娘を待つ「雪待人(ゆきまちびと)」
「双貌」と題された作中作にこちらも不思議な世界に引込まれる「双貌(そうぼう)」
幻の焼酎、孤拳を探すことに隠された本当の意味「孤拳(こけん)」

どの話にも本当に美味しそうな料理が出て来るのですが
調理師免許も持っていて、学生時代に居酒屋でアルバイトも
していたという作者ならでは。
つか、本当にお腹が空く一冊ですので夜中に読むのは気をつけましょうね。
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2008年 10月 09日 |
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“熱い消防馬鹿”なんか真っ平御免!と言い放つ、二十歳の新米消防士・大山雄大のもとへ飛び込んだ、外国人アパートを襲う連続放火事件。面倒なことは嫌いだけれど生来の反骨精神と真面目さが災いして、火災の原因究明に不本意ながらも奔走する雄大。
事件の真相に迫るうち、自らが選んだ道の正義と誇りに気付き始める…。一人の消防士の成長を描いた長編傑作。
(「BOOK」データベースより)

日明恩(たちもりめぐみ)初めて読みました。
もとが「不良」という設定のせいか
石田衣良のIWGPを彷彿とさせるなぁ。
ちょっと軽めの語り口でありながらベースには
熱いものがしっかりあってがっつり感動しちゃったり
泣けちゃうところも。

主人公大山雄大は、赤羽台消防出張所の消防署員。
父親も消防士だったが、仕事熱心で人の命を
助けることを一番に考えた挙げ句、火事現場で命を落とした。
「家族を犠牲にして英雄気取りでいい気になってる」とずっと
反発していた雄大はそんな父も消防士という仕事も嫌いだった。
父親の死体と対面しているときに、外から鎮火報が聞こえてきた。
火災を無事に鎮火したことを高らかに告げる、それが鎮火報。
雄大は鎮火報も嫌いになった。

そんな雄大が、売り言葉に買い言葉で消防士にはなったが
さっさと現場を離れ、事務職へ異動となり
安泰な公務員生活を望んでいる。
けれど次第に雄大は、仲間達とともに
そしてさらに「親父のように」プライベートまで使って
現場へと、人の命を助けるために奔走し
やがて、大事なことに気づいて行く。

おもしろいです、これ。
厚みにちょっとたじろぐけれどどってこない。
それくらいのめり込みます。

雄大を始め警防第一係の人たち、仁藤や雄大の母
友人の守や裕二もぅキャラたちの揃え方も最高。
(とくに守、いいっ。
あたしの頭の中では彼は「アンディ・ウォーホール」だった(笑))

ちょうどいい熱さで、ちょうどいい真面目さ、ちょうどいい軽さ。
ミステリ要素もちらり(これはまぁほどほどであっても)
そして何より、泣ける。
いいね〜。
重いテーマながら救いがあるのもいい。

警察を舞台にしたものは多々あるけれど
消防士ってのは初めてかな。
これまた面白い。
知らなかったことを知るのは気持ちよい。

おすすめ大プッシュな一冊です。
ちょっと長くて、一つの話の中に詰め込み過ぎな感もあり
連作短編にして区切って、ベースだけ
揃えればよかったのでは?と思うこともないではないが。

道を走る消防車、見る目が変わること間違いなし。
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2008年 10月 03日 |
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事故で妻を失ってから、私には他人の背後霊が見えるようになった。霊の示唆で相談事を解決するうち、それが評判となり、人捜しの依頼が舞い込んだ。どこかで背後霊になった妻に会えるかもしれない。依頼を受けて捜査を始めた矢先、奇妙な出来事が身の回りに頻発する――。
じんわり泣けるサプライズまで一直線。名手の神髄ここにあり。

梶尾真治といえば「黄泉がえり」みたいなところがあるので
この始まりではまたあのパターン?と思っちゃいますよね。
事故で亡くした妻、呆然としたまま抜け殻のようにただ生きている夫。
ところがさらに。
事故以降、「背後霊」が見えてしまう。
自分の世話を焼いてくれている大家でありマンションの一階で
喫茶店を営むオーナー夫婦には自分の両親が憑いていた。
(この喫茶店のなまえ「そめちめ」って変わった名前で、あぁ
sometimeなのかーとはわかったものの何かの伏線?と深読みしすぎ)

霊が教えてくれるので常連さんに無くした物の在処などを
教えているうち、マスター夫婦から「不思議な力があるから」と
人探しまで頼まれてしまう。

そんな霊の力を借りた軽い探偵もの?と思いきや
話はどんどん予想外の方向へ。

失踪した女性の後をたどり勤務先のスーパーで
知り合った浮浪者の「悪い霊」を追い払うことであれよあれよと
言う間に有名人になっていったり
同じマンションに住む母子家庭の幼児虐待を取り憑いている猫の
霊を手名付けることでおさめ、さらに「探偵助手」として
一緒に動き始める小学生の女の子。
さまざまなエピソードを絡めながらそのすべてが
最後に向かってうまく活かされて行く過程も読みやすく違和感がない。

謎のカードを追っていくうちに出くわすものに関しては
すでにこれはミステリではなくオカルトだよな、で
多少、え?とも思いましたが、スピード感があるので
楽しんで読めました。

さらにラストには思いも寄らない大どんでん返し。

帯にあるような「これほど幸福などんでん返しをあなたはまだ
知らない」
はい、知りませんでした。
ほえ〜って感じでしたよ。びっくり。


ところでびっくりしたのが作者。カジシンこと梶尾真治。
若い人かと思ったらなんと1947年生まれですって?
61歳?!まじすか。石油会社社長を引退して今は執筆活動のみと。
。。。すごいなぁ。。。この発想力。
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