春風ぞ吹く 代書屋五郎太参る:宇江佐真理
2005年 05月 30日
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あまりにも権佐がよすぎて正直、
しばらく他の本を読みたくないとまで思ったのですが
そこは活字中毒。なきゃないでそれもツライ。
ということで、同じく宇江佐作品。
小普請(こぶしん)組とは、侍とはいえ無役で、現役の予備軍。
当然、職禄(しょくろく)がつかないので家禄(かろく)のみで
暮らすため生活は苦しい。故に小普請組の侍は
御番入り(役職につくこと)を望む。
五郎太の先祖はその昔、武士の魂である刀をうっかり
料理茶屋に忘れたことで小普請組へ落とされた。
ドジな先祖の不始末を呪いつつ亡くなった父の遺言は
「高を括るな」でもその実、その父も高を括っていたようで。。。
要は「ま、いっか、なんとかなるさ」が五郎太の血。
そんな五郎太が恋に落ちる。
けれど相手の父は御番入りもしてない家に嫁がせられぬと大反対。
いざ、御番入りする為に学問吟味突破(今でいう受験?)目指して
勉学に励むものの。。。
単語は違えど、今の言葉に置き換えたら
今も昔もまったく同じ。
あんなどこの骨かわからんヤツに娘はやれん!!
それも学生の分際で!!−じゃあ、一流大学から一流企業に
入って見返して結婚だぁ!みたいな?(笑)
でもバイト(代書屋)も忙しい。。。。そのバイト先から思わぬコネが?!
ほのぼのとしたストーリーなのに
やっぱり宇江佐、油断してると「やられ」ます。
ほろり。
by acha-books
| 2005-05-30 10:22
| :宇江佐真理
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