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室の梅 おろく医者覚え帖:宇江佐真理
2005年 09月 10日 |
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 わりと初期の宇江佐作品。
おろくとは南無阿弥陀仏の6文字をさし
死体を意味する言葉。医者でありながら
患者の脈をとることもなく投薬もしない、
八丁堀の役人と組んで検死ばかりを専門とする
美馬正哲(しょうてつ)を人は「おろく医者」と
呼んでいた。妻のお杏は産婆であり
「人の生まれる前と死後はともに暗い闇の中ということか。
闇から光の中に導くのがお杏の役目ならば、
光から闇に人を葬るのが正哲なのだ。」
という夫婦。正哲は様々な死体と向き合うことで
その死体が、自分はこんな風に死にました、自分は
こんな風に殺されました、と語っているのを
杉田玄白の「解体新書」を胸に
医学的な知識を持って聞き出し事件を解決へと導く。
時に、麻酔を使った乳癌の手術を成功させた
華岡青洲の元、遠く紀州にまで学びに行っている間は
お杏が代わりに事件を解決に持っていったりと
お杏さんもなかなか素敵です。
謎解き的なおもしろみがないわけではないですが
人の生と死を直に扱ったテーマだけに重みが
あるものの、そこをさらっと読ませるのは
正哲やお杏を初めとした登場人物達の
情の深さかな。
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