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陰陽師 鳳凰ノ巻:夢枕獏
2006年 07月 15日 |
陰陽師 鳳凰ノ巻:夢枕獏_a0104226_1513790.jpg
 映画やテレビなどではなく、またブームの時でもなく
本からこの時期、入ることができてホントよかった。
いつでも安心して「この世界」に身を投じることが
できて、またその期待にちゃあんと応えてくれる
素晴らしい本。ずっと続いて欲しいなぁ。
4巻目です。以下また例の如くネタバレなあらすじ。

■泰山府君祭
 唐の国の神、人の寿命や生死を司る。眠りに
 落ちたまま目を覚まさない智興内供に
 泰山府君の祭を行う晴明。そのもとを手繰れば
 女人禁制の身でありながら泰山府君と
 同じ日に生まれた女の屍体を犯したことだった。
■青鬼の背に乗りたる男の譚
 男を思い死んでいった女は鬼となり
 男の命を狙う。探すが男の姿は見えず。
 晴明の術により男、直平は鬼となった女の
 背中に張り付いていたのだった。そこで
 思い知った女の心の哀れさに涙する直平。
■月見草
 死んだ朝綱の残した歌の意味に込められた
 残された女への形見。その歌に隠された謎解き。
■漢神道士
 毎夜、夢の中で焼けた柱に身体を押しつけられて
 焼かれていく。そして現の身体もまた。
 呪をかけられた為輔、その原因は花見の時に
 追い払ったみすぼらしい老人と1匹の蛇だった。
■手をひく人
 猿重が手を引かれ向かった先は橋だった。
 「流されますぞ」と訴える見覚えのないその相手。
 実はその昔、橋の建立時に人柱にされた夫婦だった。
■髑髏(どくろ)譚
 あの世でさらに謂われのない罰を受ける寺の
 僧達。そこから救いを求めて墓から出てきた
 一つの髑髏。晴明は髑髏に舌を与えることで
 何故そうなりえたかを突き止めていく。
■晴明、道満と覆物の中身を占うこと
 帝の前で蘆屋道満と方術を比べ合うことになった
 晴明。さてその結果は。。。
 「おまえは名を取れ、おれは実を取らせてもらう」
 結局、陰陽師の二人に敵うものはない。
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