人気ブログランキング | 話題のタグを見る
:books:
achabooks.exblog.jp
  Top
地下鉄(メトロ)に乗って:浅田次郎
2007年 07月 08日 |
地下鉄(メトロ)に乗って:浅田次郎_a0104226_1214183.jpg
永田町の地下鉄駅の階段を上がると、そこは三十年前の風景。
ワンマンな父に反発し自殺した兄が現れた。
さらに満州に出征する父を目撃し、また戦後闇市で
精力的に商いに励む父に出会う。
だが封印された“過去”に行ったため…。
思わず涙がこぼれ落ちる感動の浅田ワールド。
吉川英治文学新人賞に輝く名作。
(「BOOK」データベースより)

単純に過去に行ってしまうタイムスリップな話と
思いきや父親と自分との関係、親の過去を知ることで
得る自己探しの旅って感じでしょうか。
それにしても「みち子」の存在はとてもせつない〜。
ラスト、え?そうなの?それでいいの?と
何度も読み返してしまいましたよ。

あたし的にはピカレスク小説としての浅田作品が好きなので
ちょっともの足りなさも。。。まぁあとは「壬生義士伝」とかね。

こんなシンプル=単純でいいの?と問いつめたくなる一方
いや、浅田作品のいいとこってそのシンプルさよね、と
思い直したり。
戦前・戦中・戦後の混乱期などの様子が描かれた部分は
本当に活き活きとしていてそちらメインの話のが読みたいかな。
お時さんなんてかっこいいじゃないですか、んも。

かろうじて丸ノ内線の「暗くなる瞬間」を知っているので
妙な既視感をもって読めましたが。。。
ちょうど上手く、ここ最近の「昭和ブーム」に乗ったなぁ、と。

そいえばタイムスリップしてしまう地下鉄について
読んでる間何もつっこみを感じないですんなり受け入れてしまえたのは
やっぱり浅田マジックなのでしょうかね(苦笑)
ファンタジーのにおいのしないファンタジーみたいな。
「困ったときの幽霊頼み」な?(笑)
まぁ今回は幽霊ではないですけどね。

映画もぜひ見てみたいと思えた作品。映画化に
ぴったりって感じ。
<< 手紙:東野圭吾 PageTop 椿と花水木-万次郎の生涯 上下... >>
XML | ATOM

会社概要
プライバシーポリシー
利用規約
個人情報保護
情報取得について
免責事項
ヘルプ
Starwort Skin by Sun&Moon