2008年 07月 22日
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あの銀行を撃ち落とせ!謎の老投資家が選んだ
復讐のパートナーはフリーターの“おれ”だった。
マーケットのAtoZを叩きこまれた青年と老人のコンビが挑むのは
預金量第三位の大都市銀行。
知力の限りを尽くした「秋のディール」のゆくえは…。
新時代の経済クライムサスペンスにして、連続ドラマ化話題作。
(「BOOK」データベースより)
これ、石田衣良なんだよねぇ、と何度も確認してしまった。
確かに石田衣良らしい表現は多々あるけれど
こんな「経済小説」も書くんだ〜とびっくり。
(後から知ったのですが石田氏、作家になる前は
株で生計をたてていたとか)
株は未経験、まったくわからないあたしでも
なんとなくわかったような気がしちゃう、知らない世界を
ちらっとだけ見せてもらったような。。。。という軽さがこの作者の
いいところなんでしょうね〜。
なんとなくわかったような気がするお得感みたいな。
実際に株をやっている人には、そんなもんじゃあない、ってもんでしょうが。
あくまでそこは「エンターテイメント」として
純粋に楽しむところかと。
バブル期に行われた大手銀行の、老人をターゲットとした悪徳商法のような
融資付き変額保険に憤りを感じ復讐する、と
いうことなのですが(まぁ実際にダメージを与えられたのは
銀行というよりも投資家たちだと思うけれどそーいうつっこみは
置いといて。。。(苦笑))
巧みな情報操作(らしき)動きを楽しむと結構気分盛り上がって
なかなか面白くはまれましたが。。。
違う人が書くともっとシリアスで哀しい話にもなるんでしょうね。
着眼点が違うというか。そこがまた面白い。
結構、石田作品にはそーいうパターン多いと思う。
現代の病巣や問題を取り上げつつさらっと読ませる。
気持ちのよい読後感とともに。
騙される側と騙す側、それに対する考えのやり取りも
とても興味深く読めました。
銀行内部の話も多々出てきます。
元大手銀行員ですが(笑)支店勤務経験はナイのでそこらへんは
ノーコメントで(苦笑)
小説だから、と切り捨てきれない自分がいます(>ε<)ぶっ