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カテゴリ: :岡嶋二人( 4 )
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2008年 05月 29日 |
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富豪の若き一人娘が不審な事故で死亡して三カ月
彼女の遊び仲間だった男女四人が
遺族の手で地下シェルターに閉じ込められた。
なぜ?そもそもあの事故の真相は何だったのか?
四人が死にものぐるいで脱出を試みながら推理した
意外極まる結末は?極限状況の密室で謎を解明する異色傑作推理長編。
(「BOOK」データベースより)

さすが「本格」と言われるだけあると読み終わったあとは
深いため息。感嘆。
見事です。この緊迫感。
なんていうのかな、もぅレベルが高い、というか、いいものを
読ませてもらった、というか、凄い、のひと言に尽きる。
真相に至る手がかりはちゃんと提示されているのです。
下手な小細工なんて一切ありません。
その謎を解明できるかどうか、まさに「本格推理小説」

ただ、あたしがタイトルを深読みしすぎた(苦笑)
あれ?終わり?これで?と思っちゃったのですが
初めに言っておきます。
「そして扉が閉ざされた」から始まる物語です。
そこから始まります。それ以上を期待しちゃいけません(笑)

にしても、これ映像化にほんとぴったりだと思うのですけれど
まだされてないのでしょうか?
2時間程度の映画でも十分ぴったりかと。

閉ざされた空間、限られた登場人物そして回想シーン。
これだけで勧められる物語。これだからこそ否が応でも
盛り上がる緊迫感。
本の中に引込まれる話というのはほんと名作だと思います。
岡嶋二人、ほんと凄いなぁ。
良作な推理小説を読みたいと思ったらこの人達でしょう。やっぱ。
2008年 05月 14日 |
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学校という名の荒野をゆく、怖るべき中学生群像。
名門秋川学園大付属中学3年A組の生徒が
次々に惨殺された。連続殺人の原因として
百万単位の金がからんだチョコレートゲームが浮かび上がる。
息子を失った一人の父親の孤独な闘いをたどる
愛と死のショッキング・サスペンス。日本推理作家協会賞受賞作。
(「BOOK」データベースより)

部屋にこもることが多くなり、親と口をきかなくなる。
身体中にアザをつくり、口を開けば「うるせぇ」
机には与えた覚えのないパソコンが置かれ
学校も休む、いったい息子に何が起きているのか?と
不安を抱いていた矢先、クラスメイトが殺されるという事件が。
理解しきれない行動をする息子に対して浮かぶ疑惑の感情。
そして、息子を失ったとき、初めて信じきれなかった自分を
悔やみ、息子の為に立った一人、動き始める父親。

中学生がまさか?というストーリー展開。
驚いたのがこの本、1985年に発表されていること。
まったく古さを感じません。
2008年の今ですら十分、あり得る子供達の世界。
テーマは重いけれど、読後感は悪くはないし
さすが、と思える作品。
多々、張られている伏線のうまさにも脱帽。
この「ユニット」がすでに終わってしまっているのが残念。
それでもかなりの作品数がまだ未読分であるので
それはそれで楽しみです。
2006年 11月 07日 |
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 200万円でゲームブックの原作を、謎の企業
イプシロン・プロジェクトに売却した上杉彰彦。
その原作をもとにしたヴァーチャルリアリティ・システム
「クライン2」の制作に関わることに。
美少女・梨紗と、ゲーマーとして仮想現実の
世界に入り込む。
不世出のミステリー作家・岡嶋二人の最終作かつ超名作。
(「BOOK」データベースより)

まずこの作品、1989年に書かれたという事実。
これがまずすごいと思う。
今、2006年なので17年前なわけです。
17年前、解説から抜粋すると
パソコンをまだマイコンと呼ぶ人がいて
動作周波数はたったの16メガヘルツ
初めてノートパソコンが出て
ウィンドウズはバージョン2がまだほとんど
普及しておらず、MS-DOSですらバージョン3が主流
アップルはマッキントッシュIIの時代。
マウスを使わずコマンドでプログラムを起動させる時代。
ドラクエはIIIが最新、あのグラフィックが精一杯の頃
こんな話を作りだしたというだけですごいと思う。

ゲーム(システム)のことを描いているのに
まったく古臭さを感じない。
もしかしたらこの先、こんなバーチャルゲームが?
なんて期待してしまうほど。
もっとも存在したらこれほど恐ろしい現実が
待っているかもしれない。。というSFならではの恐さ。
じわじわと迫ってくる感じ。

そう、これはSFミステリです。
なのでラストに不満を感じる前にその世界を
存分に楽しむべき一冊。文体もとても読みやすく
SFが苦手なあたしでもぐいぐい引き込まれました。

ちなみに「クラインの壺」とは
メビウスの輪が2次元のテープ状のものを
ひねり表を辿っていくとそのまま裏に
行き着くようにしたの対し
3次元のチューブをひねり表を辿ると
裏に行き着くようにした立体、だそうです。
2006年 01月 10日 |
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 岡嶋二人というのは徳山淳一と井上泉の共作著名。
そーいう形で出来上がった小説は初めて読みました。

主人公生駒慎吾は5歳の時に誘拐された。父、生駒洋一郎は
自分の会社が立ち直るか、吸収されるかの分かれ目となる全財産を
身代金として要求された。金の延べ棒に換え身代金は奪われ
犯人は捕まらなかった。無事に慎吾は戻ってきたが
会社は大手企業に吸収合併された。

20年後、奪われたはずの身代金が海の底からある男の死体と共に
発見された。父の残した事件の経緯を綴ったノートを読み
事件の真相を知った慎吾は復讐の誘拐劇を練り上げる。
その犯行はコンピュータによって制御され、前代未聞の完全犯罪が幕を開ける。

 書かれたのが1988年なので多少「ハイテク」に
古臭さもありますが、それを越えるトリックとテンポのよさがあり
初めから「犯人」はわかるので果たしてその犯罪が
成功するのかに次第に興味が湧き、一気に読めます。
誘拐とはいえ、誰も傷つかないのも好感度が持てる設定。
まぁ犯罪は犯罪ですけどね。
ただその犯罪を繰り広げる「人」達の心情が
十分に吐き出されていない分、ちょっと読後の爽快感はあっても
主人公はじめ登場人物に感情移入することもなくさらっと
終わってしまったのはちょっと残念かな。
動機は「わかって」も理解しにくいというか同調しづらいというか。。。
ただ、吉川英治文学新人賞受賞の上、「この文庫がすごい!2005年版」
で第1位にも選ばれているだけあって読んでて途中から
ものすごい勢いで引き込まれました。

それよりも巻末の解説を読んでこの2人の作者そのものの方が
もっとドラマがありそうで気になってしまいました(笑)
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